加賀・能登の美味「発酵食」:かぶら寿し・こんかいわし【動画】
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金沢の「かぶら寿し」と能登の「こんかいわし」は、雪国の暮らしの知恵から生まれた「発酵食」。寒さが厳しい石川県の冬を代表する郷土料理である。
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雪が降り積もることも珍しくない北陸の厳しい冬。その寒さは一定した低温を保つため、食品の発酵に適した環境といえる。
北陸では、古くから魚介を使った発酵食が発達してきた。金沢を代表する伝統料理「かぶら寿し」は、野菜と魚を発酵させて保存食を作ったものが始まりといわれ、発展して現在の製法となった。
塩漬けしたカブに、塩で漬けたブリの切り身を挟んでいく。桶に敷き詰められたカブにニンジンなどを散らし、麹(こうじ)で隙間を埋めていく。その麹菌が魚のタンパク質を分解して、「うま味」に変えるのだ。カブの歯触りと脂の乗ったブリのうま味、麹の芳醇な香りが一体となり、独特の風味を感じさせてくれる。
イワシの糠(ぬか)漬けのことを北陸では「こんかいわし」と呼び、糠を付けたままで軽く焼いて食べる。湿度の多い夏に発酵が進み、冬の寒さが熟成をうながす。能登ならでは気候が生み出した一品である。雪国の暮らしの知恵・発酵食は、長い年月愛されて受け継がれてきた。
映像提供=金沢ケーブルテレビネット「なぜだか金澤~見つけて加賀・能登」
(バナー写真=加賀の郷土食かぶら寿し)