“一進一退”福島第一原発の廃炉作業~使用済み燃料取り出しはまたも延期に【福島発】

社会

  • 福島第一原発で事故が発生してから丸8年
  • 東京電力は格納容器内の燃料デブリを摘まんで持ち上げられることを確認
  • 一方で、使用済み燃料の取り出しは、またも延期に

燃料デブリを摘まんで持ち上げられることを確認

福島第一原発で事故が発生してから、丸8年が経った。

雨のように水が滴るこの場所は、福島第一原発2号機の格納容器。
いたるところに赤茶色したものがこびりつき、溜まっている。
原発事故で溶け落ちた核燃料が再び固まった燃料デブリとみられている。

福島第一原発2号機の燃料デブリ
福島第一原発2号機の燃料デブリ

2月、東京電力はこの燃料デブリとみられる堆積物の調査を実施し、摘まんで持ち上げられることを確認した。

接触調査は大きな前進

調査の責任者、東芝エネルギーシステムズの中原貴之さんは、「開けて調査するのは緊張する一瞬です」と話す。

中原さんは、原発事故後に2号機と3号機で行われたすべての内部調査に携わってきた。
それぞれの調査に収穫があったと感じているが、今回の接触調査は大きな前進と捉えている。

東芝エネルギーシステムズの中原貴之さん
東芝エネルギーシステムズの中原貴之さん

中原貴之さん
最初の調査から7年ぐらいの間、試行錯誤しながらやっとここまでたどり着けた。接触した瞬間は現場でも歓声が沸いたり、熱い気持ちが込み上げてきた

2021年に燃料デブリの取り出しを開始

東京電力は、2021年に燃料デブリの取り出しを開始する計画で、4月以降、試験的に堆積物を取り出す。

東京電力 福島第一廃炉推進カンパニー・大山勝義さんは、「今回は手前だけでしたが、次はペデスタル全体、手前だったり、真ん中、奥も含めて幅広く装置の腕が伸びていくので、幅広くサンプリングすることが可能だ」と話す。

デブリの取り出しが前進する一方で…

使用済み燃料の取り出しは、またも延期に

3号機の使用済み燃料の取り出しは、3号機から約400メートル離れた部屋で遠隔操作で行われるが、装置のトラブルが発生し、またも延期になった。
原因が特定されれば速やかに部品を交換できる体制だというが、当初の予定から4年以上遅れて、4月にようやく開始されようとしている。

使用済み燃料の取り出しは遠隔操作
使用済み燃料の取り出しは遠隔操作

30年から40年かかるといわれる「廃炉作業」。

当初の予定から遅れが出ている作業もあることから安全を確保しながら廃炉作業のペースアップも求められる。

【福島テレビ】

(FNNプライムオンライン3月12日掲載。元記事はこちら

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