感染防止のキーマンに聞く 緊急事態宣言いつ解除? ワクチン開発の現状は?

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5月6日に「緊急事態宣言」の解除はできるのだろうか。

川崎市健康安全研究所の所長・岡部信彦さんに話を聞いていく。

岡部信彦さん「仮に東京あるいは神奈川県、関東がすごくいい状態になれば解除できるかもしれない。けれども、今度はほかの土地、県に出てくる可能性があるので、そこをみんなで注意をするという意味では、全国一斉に緊急事態宣言を解除するというのは、ちょっとシナリオとしてはよすぎちゃうシナリオだと思います。ただ、それがもしうまくいっていれば、1、2の3で全部解除するのではなくて、これと、これと、これを外していくとか、あるいは、この地方についてはこういうことをやるということが可能ではないかと思います。そういういいシナリオに持っていくためには、残念なんですけど我慢しなくちゃいけないというのが5月の連休までとなります」

佐々木恭子アナウンサー「『東京と神奈川がすごくいい状態』とは、どんな条件がそろえばいいのでしょうか。何を指標に見ていけばいいのでしょうか」

岡部信彦さん「やっぱり、まずは全体の患者さんが少なくなること。全体の患者さんの増え方が落ち着いてくれば、それだけ重症の人が少なくなる。重症の人が少なくなれば、ベッドが空いてくるので余裕ができるということ。でもそのためには、どのぐらいのペースで引いているか、あるいは、例えば相談の患者さんが少なくなるとかですね。でも一方では、PCRその他のいろいろな検査がもっと普及してくるはずなので、感染している数はもしかすると増えるかもしれないんです。でも、それだけの数じゃなくて、先ほど申し上げたように重症者の数であるとか、2週間分の増え方、減り方といった全体を見ていかなくちゃいけないので、たった1つの数字だけで何か判断できるというものではないと思います」

佐々木恭子アナウンサー「解除されるとするならば、全国一斉ではなく、例えば地域ごとであるとか自粛の要請の何か少し条件を外していくような形ということですよね」

岡部信彦さん「それは、東京、大阪あるいは福岡とかがよくなっても、今、静かな地方がそのまま静かでいてくれればいいんですが、例えば人が動いてそこで発生するとそこで増える。沖縄が今典型だと思うんですが、そういう状況があちこちで起きていたとすると、これは全体で警戒しなくちゃいけないという状況だと思います」

為末大さん「子どもたちと外で公園で遊んだり、今、外で走られてる人もいらっしゃるんですが、具体的にどこに気をつけてどのくらいの距離を保って、時間はどのくらいまで遊んでいいのかというのは、悩むところが多いんですが、これについてご意見いただいてもよろしいですか」

岡部信彦さん「公園で広いところでうつるというわけでは決してないわけなので、人と人がくっついているともしその人が感染している人だとうつるわけですね。ですから、よくわからないので、そういう人との接触は外していただければ。家の中にずっといるというのは子どもたちなんか無理ですから。みんなで一緒に遠足みたいに行くのはやめたほうがいいし、そこで、遊んでいる子どもたちを見ながらお母さん同士が固まって話すというような状況は注意したほうがいいですけど、子どもたちを遊ばせるのはわたしはいいと思いますし、ジョギングもその辺をゆっくり回ってきて、運動はぜひやったほうがいいと思います」

佐々木恭子アナウンサー「屋外で少人数で距離を保てば、ある程度は大丈夫ということですが、5月6日に緊急事態宣言解除されるかどうか。今の現状が続けば、どんなふうな見通しを持っていますか」

岡部信彦さん「率直に言うと、これで全部解除されて5月連休明けると元どおりというふうにはならないと思います。でも、それを少しでも段階的に減らしていくためには、今の状況をきちっとやっていただく。いろんな迷惑があると思うんです。でも、少しでも早く元の状況に戻すということでは、今、我慢のしどころはここにあるとも思います」

佐々木恭子アナウンサー「昭和大学の二木芳人先生は、『終息までは1年以上かかる』ということをおっしゃっているが、終息まではどのぐらい見ていればいいとお考えですか」

岡部信彦さん「いろんな見方があるので、それぞれによって意見が違うと思うんですけど、SARSみたいに消え去っちゃう病気ならいいですけど、むしろこの病気はこれから付き合いも長くしなくちゃいけないかもしれない。でも、まだ見つかって4カ月しかたっていないわけですから、いろんなわかんないこともあるけれど、その間に随分いろんなこともわかってきているので、だんだん付き合い方がわれわれが上手になってくる可能性はあります。早く病気を見つけたり、早く治療をしたり、あるいはワクチンということもあるだろうし、暮らし方も変わるけれど、もとに近くなっていきながらどうやって防ごうというのが、だんだんわかってくると思いますから、例えば、2年半ぐらいずっとこのままというわけでは決してないので。そんなにそこは暗く思わなくていいと思います。ただ、きちんとやることをやらないといけないので、ロックダウンなんかにならないように、そこは、皆さんで気を付けながら一緒にやっていきたいと思います」

佐々木恭子アナウンサー「ワクチンの開発も、どの国がということではなくて、本当に国際協力でいち早く推し進めてほしいと願いますよね」

風間晋さん「本当そうですよね。ただ、ワクチンはどうやったって1年やそこらは開発には時間がかかってしまうといわれていますから、その間、どうするかという意味では、既存の薬で、新型コロナに効くものを探さなきゃいけないわけですよね。アメリカが今すごく大規模に患者さんに試しに投与していますが、日本では、なかなかそれは難しいのでしょうか」

岡部信彦さん「日本でも、もうすでにスタートしています。治験研究という形ですが、みんなバラバラに勝手に使うといけないので、それは一定のルールに従った方法で使う。それから、プラシーボ。何も使わないで比較するのが一番いいのですが、なかなかこういう状態のときはできないので、いくつかの組み合わせをやるとかですね。それはあるところが中心になって何カ所かでそれぞれの既存の薬の使い方をやっています。でも、そういう意味では、日本はまだ患者さんが少ないので、アメリカみたいに大規模には幸いなことにできないんです。だからそういう積み重ねも必要であるということになります」

(FNNプライムオンライン4月20日掲載。元記事はこちら

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