映画を守る 「仮設の映画館」とは

文化

働く人に役立つプラスαな考え方に注目する「αism」。

感染拡大に翻弄(ほんろう)される映画を救う、意外な一手に迫った。

人気のない神奈川・横浜市内。
休業要請が出されている映画館は、ポスターが全て外されていた。

先行きが見えない中、今、注目されている映画がある。

その観覧場所は、仮設の映画館。
いったい、どういうことなのか。

心の病を患う外来患者の治療を長年行ってきた医師が82歳を迎え、突然、引退を決意。

戸惑う患者たちの反応や、ともに生き、ともに老いた妻との日常。

愛の形に迫ったドキュメンタリー映画「精神0」。

世界三大映画祭の1つ、ベルリン国際映画祭のフォーラム部門受賞作として話題を呼んでいる。

実はこの作品、もう1つ注目を集めるポイントが...。
それが、“仮設の映画館”と呼ばれる手法。

基本的にはオンラインでの配信だが、客は鑑賞料金として1,800円を支払い、その際、この映画の公開を予定している北海道から沖縄まで全国の劇場から、見に行きたい映画館を選択する。

実は、参加する劇場ごとに映像の背景が異なり、それぞれの映画館の中でさも見ているような工夫が施されている。

そして、鑑賞料金は、一般的な興行収入と同じように選択した映画館に分配される。

映画配給会社「東風」・渡辺祐一氏は、「たとえ、休業を余儀なくされても、劇場の売り上げになる。まるで“ふるさと納税”のように、東京にいるけど懐かしいあの街の映画館で見ることにしようとかできる」と話した。

映画産業を持続させる手法として期待される一方、現段階では、新型コロナウイルスが収束するまでの期間限定での活用を考えているという。

映画配給会社「東風」・渡辺氏は、「全ての映画の作り手は、自分の作品を映画館で見てもらいたい。観客もそう、配給会社も映画館のスタッフも、もちろん映画は映画館で見てほしい。(仮設の映画館は)苦渋の選択、苦肉の策と呼ぶべきもの」と話した。

よく目にする、本編上映の直前に流れる映画のマナー広告。

仮設の映画館では、それに加え、「状況が改善したら、ぜひ本物の映画館に足をお運びください。ここは仮設の映画館です。それでは、どうぞ最後まで、ごゆっくりご鑑賞ください」といったお願いが流れていた。

(FNNプライムオンライン5月6日掲載。元記事はこちら

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