検察官の定年延長を可能にする法案の審議が山場を迎えている。

与党側は15日午後、委員会での採決に踏み切る構え。

15日午前の参議院本会議で、野党が新型コロナウイルス対応が続く中、採決を強行しないよう求めたのに対し、安倍首相は法案の正当性を強調した。

野党会派・芳賀道也参院議員「三権分立と法の支配を揺るがすものだ。コロナの混乱のどさくさに紛れて、急ぐ必要はない」

安倍首相「内閣の恣意(しい)的な人事が行われることはなく、審議スケジュール等は、政府としてコメントすることは差し控える」

午後の衆議院内閣委員会での審議では、定年の特例を認める基準や理由について、森法相がどう説明するかが焦点となる。

森法相「三権分立に反せず、適切なものであると真摯(しんし)に説明して答弁に臨んでいきたい」

与党は、質疑の終了後に採決に踏み切る構えだが、野党は応じない姿勢で、全面対決となるとみられる。

立憲民主党・安住国対委員長「ありとあらゆることは、すべてやって抵抗したい」

一方、この問題では、与党内にも反対意見や慎重論が相次いでいる。

自民党・石破元幹事長「きちんと国民に納得がいくような、ご理解いただける、今そんな状況だと全く思っていない」

自民党では、石破元幹事長のほか、船田元経済企画庁長官も、「強行的に議事を進めることは、国民世論をないがしろにする所業」と批判していて、与野党ともに世論を意識しながらの攻防となっている。

一方、15日午後には、松尾邦弘元検事総長ら検察OBが、検察庁法の改正案について反対する意見書を法務省に提出する予定。

意見書には、法務省事務次官や東京高検検事長などを歴任した松尾氏を始めとする、田中角栄元首相が逮捕されたロッキード事件の捜査に携わった検察OBらを中心に、十数人が賛同しているという。

これまで、SNSで著名人による改正案への抗議が相次いでいたが、元検察トップが法務省提出の法案に対して公然と反対を表明するのは異例。

(FNNプライムオンライン5月15日掲載。元記事はこちら

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