竹林に出現した“顔アート”が不気味…作者は美大生 コロナ禍で生まれた作品だった

文化 美術・アート

  • 竹に付けられた不気味な顔アートが話題に
  • 作者「コロナ禍の漠然とした死に対する恐怖を感じながら人間を作りたいと思った」
  • 作者は美大3年生…その他の作品も凄い!

竹に付けられた不気味な顔アート

京都や鎌倉など日本には美しい竹林スポットがあるが、こんな景色に遭遇することはないだろう。

夢に出てきそうな不気味なアートが話題になっている。それがこちら。
 

山を使って試作

投稿された写真は、竹につけられたいくつもの人の顔…そしてその顔には表情がないが、悲しさも感じられる。インパクトが強すぎて、心の準備なしには出会いたくない。

投稿したのは、このアートの作者でもある本岡景太(Keita Motooka@motonini0527)さん。様々なクループ展やイベントに参加している武蔵野美術大学彫刻学科の3年で、大学の課題でこの作品を作ったという。


「怖すぎるんでこの山には行きたくないですね」や「素敵な作品ですね。ちょっと不気味なのがまたいい。」などのコメントが寄せられ6万超のいいねが付いている。(6月9日現在)

何とも前衛的なアートだが、どのようなテーマでこの作品を作ったのだろうか。本岡さんにお話を聞いてみると新型コロナウイルスが影響していた。

コロナ禍の漠然とした死に対する恐怖

ーー投稿の顔のアートのようなものは何?

何なのか僕にもよく分かりませんが、Twitterで下さるコメントが全てなのかもしれません。

ーーなぜ作った?

大学の課題で作りました。試作や習作を制作する課題です。色々と忙しく本当に時間がなかったため、投稿したものは1日3時間かけて3日間で作りました。


ーーテーマは何? 

大学の課題が試作や習作を制作するということだったため、作品のテーマというものは特にはありません。しかし、コロナ禍の漠然とした死に対する恐怖を感じながら、なぜかとても人間を作りたいと思い作りました。

大学が入校禁止で制作場所がなかったため、広々とした制作場所に山の中を選びました。実家が所有している山があるということを初めて知り、さらにそこに僕のご先祖様の昔のお墓があったということを知りました。そこで、実家にあったご先祖様の遺影のお顔をモデルに、人間をそこに存在させようと思いつきました。

お墓は既に別の場所へ移転されてはいるものの、お墓があった周辺の場所のものを使って作品をつくるのにはやはり罪悪感があったため、山の中の生き物に害がない素材を使って作品を作りました。

ーーどのように作った?

山にあった落ち葉や腐葉土と、地元で獲れたお米で作ったのりを混ぜて捏ねた物を、生えている竹に直接くっつけて作りました。人の身体の先端部分は、一度大まかに作った後、はんだごてを使ってのりを溶かしながら形成しました。


他の作品も凄い!

ーー他に作ったお気に入りの作品は?

大学1年生の秋にダンボールで作った羊です。



それと、大学2年生の秋につくった作品です。これはわら半紙とダンボールを使って作ったものです。森の中で見えた形をダンボールを使って大きく素地を作り、その上からわら半紙をくっつけて、想像したものを作りました。僕は森の星座と呼んでいます。小平市の公園内の森で1週間ほど展示をさせていただきました。



アートの捉え方は人それぞれだが、新型コロナにより漠然とした死の恐怖を感じ、人間を作りたいという思いから作ったそうだ。本岡さんは大学もオンラインでの授業が再開し、将来的にも作品を作り続けていきたいという。

いまだかつてないコロナ禍という事態は、こうした新たなアートが生まれるきっかけにもなるのかもしれない。

(FNNプライムオンライン6月9日掲載。元記事はこちら

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