尻尾ふりふりで歩く“白い恐竜”がかわいい…どうやって作った?構造を制作者に聞いた

暮らし

  • “白い恐竜”が初散歩に出かける様子が話題
  • 材料はプラスチック段ボールと結束バンド
  • 新型コロナで時間ができたことから夢を実現


白い恐竜が初散歩に出発

編集部では以前、ダンボールを加工して作ったドラゴン型のかぶり物“ダンボールドラゴン”を紹介した。

子供が楽しんでいる様子に癒やされたが、今度は“大人版”を制作した人物が現れた。全長4メートル超えの、恐竜のかぶり物が散歩に出発する様子がTwitterで話題となっているのだ。

その散歩の様子がこちら。

(外骨格恐竜「うちのシロ」初散歩の様子)
(外骨格恐竜「うちのシロ」初散歩の様子)

外骨格恐竜「うちのシロ」
日曜日に初めて村の中を散歩してみましたが、村人は誰もいなかったので村の人はまだ気づいてないみたい。

ヒゲキタ(@higekita1)さんが投稿したのは、のどかな風景を背景に白い恐竜が尻尾を左右に大きく揺らしながら、一歩一歩しっかりと歩いて行く様子を映した動画。

大きな体に似合わず、一歩の距離が短くトコトコと歩く様子は愛嬌(あいきょう)があり、かわいらしい。

“ヒゲキタ”こと北村満さん(61歳)は、金沢市で「工作教室の出張指導」や「手作りプラネタリウム・手作り3D映像の全国出張投映」を行っている。今までに全国27都道府県に出張投映してきたという。

投稿には「尻尾の動きがラブリー!」「かーわーいーいー」「ただただ素敵すぎる!!」といったコメントが並び、7万5000のいいねが付くほどの反響となった。(7月9日時点)

(後ろ姿もかわいい)
(後ろ姿もかわいい)

ゆっくりと動く姿はいつまでも見ていられるかわいさがあるが、そもそも構造はどうなっているのか? そして一体なぜこの巨大な恐竜を作りあげたのか?

外骨格恐竜「うちのシロ」の制作について、北村さんに話を聞いてみた。

素材は強度があるプラスチック段ボール

ーー外骨格恐竜「うちのシロ」は何でできている?

中に人が立って入るとすると、かなりな大きさになります。段ボールでは強度が足りなくなります。となると、木かアルミでフレームを作ることになるがこれも難しい。

ペーパークラフトをそのまま拡大できて、強度があって軽い素材、プラスチック段ボールを使うことにしました。


ーーどのようにして作った?

まずは設計図を5分の1で描いて、ペーパークラフトを作り、ばらして展開図を5倍に拡大してプラスチック段ボールで作ります。ノリシロは無しで、穴を開けて結束バンドで締めるだけです。

(ペーパークラフトによる試作)
(ペーパークラフトによる試作)

胴体には昔使っていたバックパックのアルミフレームを取り付けて全体を背負います。脚・胴体・足・尻尾の順で作って、後ろ半身で歩けるか確認。

この時点ではうまく歩けたのですが、前胴体と頭をつけて歩いてみたところ、ヒザが干渉してぶつかって歩きにくいため、脚を作り直しました。

制作約1カ月。材料費は約1万円(バックパックフレームは家にあったもの)です。

(下半身の試乗)
(下半身の試乗)

(全身での試乗)
(全身での試乗)

恐竜は「やっぱりみんな大好きなんだな」

ーー大きさはどれくらい?

全長4.5メートル、重量12キロです。


ーー着心地は?

中は暑い。携帯扇風機や水筒が必要になると思います。窓をいくつか開けたのですが視界は悪く、歩いていて人や物にぶつからないように案内人が必要となります。


ーーSNSの反響に対してはどう思う?

「やっぱりみんな大好きなんだな」と思いました。


ーー現在の状態で完成している?

「あきらめたらそこで工作完成だよ」というわけで完成しています。

(完成!)
(完成!)

ちなみに、ヒモで口を開閉できるようにしたり、尻尾が左右に揺れるようにパーツを分割。そして牙や舌を付け、眼はおもちゃで使われる「動眼」風にするなど、細部にまで工夫が凝らされている。

(眼や牙などにもこだわっている)
(眼や牙などにもこだわっている)

なお、分割してワンボックスカーでの運搬ができ、30分程で組み立てて、装着することが可能だという。

新型コロナでできた空き時間で夢を実現

そもそも北村さんが巨大な恐竜を作ったのはなぜなのか? その経緯を聞いてみると…

「暇になったら作ろうと思ってた工作があった。デカい恐竜だ。男の子ならみんな大好きなやつだ」

30代の頃に、たまたま『ペーパークラフト ティラノサウルス』を購入し作った際、「これを拡大して段ボールで作ったらデカい恐竜が作れる」と思い、もう一冊購入し、5倍に拡大して制作したのだとか。

(5倍に拡大したペーパークラフトティラノサウルス)
(5倍に拡大したペーパークラフトティラノサウルス)

その後も同じシリーズで、さらに大きいブロントザウルスやゴジラにも挑戦。ゴジラを作った時に「中に入れるのでは?」と思いついたそう。

(人間が入れるサイズに)
(人間が入れるサイズに)

最初は体(脚)の構造の違いからティラノサウルスは難しいと諦めていたが、映画『ジュラシック・パーク』ヒット後、リアルな恐竜ライブイベントが行われるなどで、いろいろな手法を目にする機会が増え、構造を研究。

新型コロナウイルスの影響で、仕事のスケジュールが空いたタイミングで、外骨格恐竜「うちのシロ」の制作に着手したという。

(猫も反応 試乗の段階)
(猫も反応 試乗の段階)

ちなみに、かわいらしい名前である「うちのシロ」の名付け親は、北村さんの奥さん。

北村さん自身は「白竜」や「エックスレックス」などを考えていたそうだが、あんまりかわいくないと言われたしまったのだそう。今では「ポチやタマのように緩い感じでよろしい」と感じているとのことだ。

今後の使い方に関しては、「白いプラスチック段ボールは光が透けるので内部にLEDイルミネーションをつければ、広告や宣伝に使える」そして「公園などに出没してイベントなどにも出演したい」と語ってくれた。


新型コロナウイルスの影響で空いた時間を活用し、やっと実現した夢が外骨格恐竜「うちのシロ」だったというわけだ。

皆さんにも「今は忙しいけど、時間ができたときにやりたい」と思っていた趣味や勉強などがあるのではないだろうか?  感染予防の観点から、まだ外出を控えている今こそ、チャレンジしてみてもよさそうだ。
 

(FNNプライムオンライン7月10日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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