「6割が愛知県由来…」岐阜県が“第2の非常事態宣言”へと踏み切った理由を古田肇知事に聞く!

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  • 岐阜県が「第2波非常事態宣言」発出へ…その決断の理由とは?
  • 岐阜第2波の主な理由は“愛知名古屋由来”と“高校大学クラスター”対策
  • オール岐阜で対処「PCR検査は拡大、病床確保は保険と考え万全に!」
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沖縄・岐阜で県独自の緊急事態宣言を発令

今月1日、全国で1563人の新型コロナウイルス新規感染者が確認された。
急速に感染が拡大している中、各自治体では新たな対応が求められている。


沖縄県では、直近1週間の新規感染者数が人口10万人あたり18.33人と全国最多となり、県内の病床利用率がおよそ130%と医療体制がひっ迫している危機感から、今月1日に“県独自の緊急事態宣言”を発令。
今月1日から15日まで、県民に対して県外への往来の自粛のほか、一部エリアの接待を伴う飲食店などに休業を要請した。

自治体が独自の宣言を出したのは、全国で沖縄県と岐阜県のみ。

岐阜県の今月1日の感染者数は13人。東京の人口比に換算すると91人となり、沖縄県や大阪府、愛知県よりも少ない数だ。
それでも「第2波非常事態宣言」の発令に踏み切った理由とは?

『直撃LIVEグッディ!』では、岐阜県の古田肇知事と中継を結び、話を伺った。

岐阜県第2波は“愛知県由来”“高校大学クラスター”対策

大村正樹フィールドキャスター:
岐阜県は第2波非常事態宣言を発出。愛知県、特に名古屋での酒類を伴う飲食の回避と、学校の夏休み・お盆休み対策の徹底という宣言を出すことになりました。


大村正樹フィールドキャスター:
岐阜県では7月30日時点の312人の感染者のうち、145人の行動歴が分析されています。そのうち、県外由来の感染者数は95人、65.5%に上りました。その95人のうち、愛知県由来が83人もいたそうです。愛知県由来のうち、どこで感染したのか?およそ7割が、クラブやキャバクラ、ホストクラブ、その他の飲食店などいわゆる“夜の街”由来の感染者でした。なぜ今なのか?古田知事と中継を結んで、お話を伺っていきます。

安藤優子:
第2波非常事態宣言の発出ですが、一番の狙い目はなんでしょうか?

古田肇知事:
私どもは4月から5月にかけて第1波が発生しまして、その時の経験・対応をにらみながら、また私ども独自のこうした非常事態についての客観的な数値基準を持っておりまして、そういった基準にも照らし合わせながら判断しています。今回、感染者の数が、第1波に比べて数も多いことに加えて、スピードが速いということで。また私どもの5つの(数値の)基準があるんですが、そのうちの4つの基準がすでに超えているということで、第2波が発生したと考えていいんじゃないかと。これは岐阜県の感染関係の専門家もそういう意見でございます。


古田肇知事:
7月30日時点では(2)PCR検査陽性率が6.3%となっていますが、8月3日現在で7.4%まで増えておりまして、指標の(2)PCR検査陽性率も基準値を超えているんです。

安藤優子:
この指標の4つが基準を超えて、第2波が来たということで、非常事態宣言を発出することになったということですね。この非常事態宣言を発出することによって知事が一番訴えたいことはなんでしょうか?

古田肇知事:
岐阜県においては尋常ならざる事態が発生していると。客観的にはこういうデータですよとお示ししているわけですが。特にこのところ、急増の原因が愛知県名古屋由来のものが一つと、それから高校クラスター、大学クラスターが発生しています。若者、20代未満が5割を超え、30代未満で数えると7割近くあるんです。愛知名古屋という切り口と、若者学生という切り口でどんどん増えてきている、これを食い止めなければならないということで。第1波は広くいろんなクラスターがありましたので幅広く網をかけましたが、今回はそういった分析から愛知名古屋への往来、特に夜の街への行き来は自粛していただきたいということと。それから夏休みに入りますので、小学生から大学生まで、それから教員、保護者、全ての方々がそれぞれに感染症対策に心した行動をとるように、丁寧にやらせていただいています。

安藤優子:
名古屋の飲食店にあまり行かないでくださいというのは、若い世代に限るんでしょうか?それとも世代間を問わずということでしょうか?

古田肇知事:
相対的には若い世代が多いんですが、シニアの方も行っておられます。というのも、岐阜市と名古屋市は電車で20分でして、東京で言えば東京駅と新宿駅の間なんですよ。そういう距離感で、通勤通学その他、生活面でほぼ一体的なところがあるわけです。そういったことで、この問題については、名古屋市長でありますとか、愛知県知事ともご相談をしていますが、3人とも問題意識は一致しています。名古屋の夜の街をどうするか、お互い情報交換をしながら連携しながらやっていこうと。それから、ほぼ同じ立場にあるのが三重県です。私どもは愛知三重岐阜3県で連携を取りながらやっていくことも視野に入れて、地域全体でこの問題をどうしたらいいか考えながら、岐阜県としては非常事態であるという宣言をさせていただきました。


全医療関係者が一つになり、オール岐阜で対処

大村正樹フィールドキャスター:
岐阜県と愛知県、県庁所在地がわずか30kmの距離、快速列車でおよそ20分。日本有数の至近距離の県庁所在地となります。そこに三重県の津市なども加わると、東京を中心とした埼玉と横浜みたいな関係で、往来するなという方が無理な環境があるといっても過言ではありません。実際に岐阜市から名古屋市に行く方は1日11万8000人、一方名古屋市から岐阜市に行く方は1日4万3000人ほど移動しているそうです。

安藤優子:
古田さん、あと一つ、お盆休みを前にして、県境をまたいでの移動、帰省が問題となっていますが、知事はどのようにお考えですか?

古田肇知事:
今回の非常事態宣言は8月1日からの夏休みを念頭に置いて発出したものです。今週末から来週にかけて、4連休の結果のデータが出てきますし、それから夏休み冒頭の人の動きや、GoToキャンペーンの影響も分かってきます。そういったことを合わせて、もう一段この週末に分析をした上で、お盆対策を考えてみたいと思っています。いずれにせよ急速な増加でありますし、今は愛知由来だと言っているわけですが、ひとたび岐阜に入ると岐阜の中をぐるぐる回るわけですから。すでに岐阜県で8つクラスターがありまして、そのうち3つはほぼ封じ込めましたが、まだ5つあるわけで。そういったことでどんどん広がっていくことを防ぐためにも、お盆前の対策をもう一段、ありうると思っております。

安藤優子:
クラスターの封じ込め等含めて、状況に改善が見られない場合は、県境またぎの帰省についてはお控えいただきたいという判断もあり得るんでしょうか?

古田肇知事:
そう思っております。

安藤優子:
GoToトラベルについてはどう思いますか?

古田肇知事:
私どもは、最初は狭いところからスタートして、徐々に全国に広げていったらどうかという考えで。実は6月、7月に岐阜県民が岐阜県内を回るツアーにクーポン券を出しました。それから愛知三重岐阜の方々が岐阜県内を回るツアーにクーポン券を出しました。それで3万4000人が、わずか2時間で応募して売り切れたんです。狭い地域でもけっこうマーケットはあるということで、そういうところから順番に広げていったらどうかという立場です。もう一つは先般、7月に豪雨がありまして、観光地は往々にして被災地なんです。そういう意味で今は少しブレーキがかかっています。4連休は前半2日は少し人出があったようですが、後半は失速しておりまして。岐阜県の観光協会の方々に伺うと、こわごわ対応していますというコメントが出てきておりまして。大体例年の半分くらいペースで進んでいるということで、注意深く見ていきたいと思っています。


安藤優子:
第2波非常事態宣言なんですが、県民のみなさんの理解は得られていますか

古田肇知事:
私どもはまず、なぜ非常事態か、という原因を明らかにさせていただいております。これを避けるためには、愛知名古屋、特に夜の街に行くことを自粛しましょう。それから若者、学生の行動様式について考え直しましょうということを申し上げましたが、他方で、県の側としてもしっかりとした対策がいりますので。例えばPCR検査について、今は大体450~460件の体制でありますが、これを速やかに1000件まで持って行くよう積極的にやっていこうとか、それから自宅療養者をゼロにすることでやってきております。今この状態でも大体120人くらい病院に入っておりますが、私どもはすでに病床及びホテルの部屋を850確保しています。それをさらに1100まで広げます。集団感染が起こりますと、1件あたり50人から100人単位で感染者が出ますので、これは一つの保険だと思って。ホテルなどは来年の3月までしっかりと借りています。それから医療資材も1カ月備蓄というのをやっていますが、それを3カ月備蓄に広げると。それから高齢者・障がい者の入所施設が集団感染の発生源として危ないものですから、ここについての対策も細かくやっていこうとしています。そういったところも合わせて対策として打ち出しているところです。

安藤優子:
備蓄などは心強い限りだと思います。一方で、感染者の数と医療体制のひっ迫度についてはどうですか。

古田肇知事:
オール岐阜で、全医療関係者が一つになって、お互いに協力し合いながらベッドを空けていく。診療体制を組んでいく。そういうシステムをこの間作ってきましたので。現在としては最大限の努力をして立ち向かっていく構えです。少なくとも病床、PCR検査等の量的には十分対応できると思っています。

安藤優子:
今週末の感染者の状況を見て、改めてお盆対策を考えていくということでした。ここまでは古田肇知事に伺いました。お忙しいところありがとうございました。ずいぶん具体的に先へ先への手を打ってらっしゃるんだなって、びっくりしました。

高橋克実:
病床の確保の数もすごいですよね。自治体によって、しっかりやっていらっしゃるところはあるんだなって、安心しますよね。

(「直撃LIVE グッディ!」8月3日放送分より)

(FNNプライムオンライン8月3日掲載。元記事はこちら

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