“持ち運び可能”なコロナ「治療薬」に世界も注目 福岡のベンチャー企業が開発目指す

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  • 福岡県とベンチャーがタッグ 新型コロナの治療薬研究
  • 生物の遺伝子情報を司る「核酸」を使った治療薬とは
  • 待ち望まれるコロナ治療薬 実用化は?

コロナ開発で注目 医薬品ベンチャー「ボナック」を取材

世界中が待ち望む新型コロナウイルスの「治療薬」。福岡県とタッグを組んで治療薬を開発しているのは、久留米市にあるベンチャー企業。世界も注目するその研究を緊急取材した。

危険な「細菌」や「ウイルス」を取り扱う実験室の中へ入ると…

ボナック・林宏剛社長:
今はマウスと人とサルとかですね。人への有効性を検証するために使える細胞をこちらに保管して研究している状況です


久留米市にある医薬品開発のベンチャー企業「ボナック」は、生物の遺伝子情報を司る「核酸」の設計に強みを持ち、核酸を使った新型コロナの治療薬の開発に取り組む国内で唯一の企業だ。



人の設計図「核酸」を使った治療薬とは

5月18日、県との調印式。

福岡県 小川知事:
この新型コロナウイルスとの闘いは、治療薬やワクチンの開発を急いで、抗体を持った方々で社会がいっぱいになると。そういう時まで、この闘いは続くわけであります


ボナックは2020年5月、研究開発費として福岡県から3000万円の助成も受けている。


では、そのボナックが強みを持つ核酸を使った治療薬とは一体どんなものなのか。

ボナック・林宏剛社長:
核酸というのは、人の設計図だと考えていただいてもいいかなと思っています。コロナウイルスの中にも核酸が入っていまして、コロナウイルスの中にいる非常に重要な設計図があるんですけど、それを切断すると、ウイルス自体の活動が止まるということは、これは実験で実証済みです


その仕組みについて図で説明すると…

たくさんの赤い突起がついたものが新型コロナウイルス。これが人間の細胞に入り込むと、ウイルスの遺伝子が流出する。


この流出した遺伝子とくっつき真っ二つに切断するのが、ボナックが開発中の特殊な「核酸」だ。


ーー切ると新型コロナウイルスを無力化できる?

ボナック・林宏剛社長:
そうです。コロナウイルスのボナック核酸の候補物質は60以上ありましたが、現在は3つまで絞り込みができていまして。この秋に動物実験を行って、最終的な有効性の確認を行う予定です

待ち望まれるコロナ治療薬 実用化は?

ボナックは、どの核酸が新型コロナウイルスとうまくくっつき、ウイルスを無力化できるのか、研究と実験を繰り返して検証している。


ボナック・林宏剛社長:
最終的には、核酸を1つに絞りこんで、それをデバイスタイプ(持ち運び可能)の吸入剤として、要は近くで吸入すると感染する可能性があるので、1人で離れたところでお医者さんの指導がきちんと行き届いたところで吸入して治療する


最後に、最も気になる実用化に向けたスケジュールを聞いた。

ボナック・林宏剛社長:
非常にそれは難しい問題なんですけど、今のところ確実に言えるのは、2年以内に臨床試験に入るということです

動物実験や人間での治験を経て、早ければ2022年度の新薬承認を目指すボナック。
持ち運びができる、口から吸うタイプの治療薬の完成に大きな期待が寄せられている。


(テレビ西日本)

(FNNプライムオンライン8月5日掲載。元記事はこちら

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