感染拡大がより明確に 家庭内感染が3割近くで最多…東京都モニタリング会議

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毎週木曜に定例となった東京都の新型コロナウイルスモニタリング会議も5回目を迎えた。感染拡大は広がっていることが、さらに明確になった。


新規陽性者数は3日で1000人を超えるペースで増加し、増加速度も上がっている。
感染経路は全世代合計では、家庭内感染が26%で最も多く、次いで接待を伴う飲食店等が19.3%となっている。

それを年代別に見ると、20代30代は接待を伴う飲食店等による感染が24.1%と最も多い。

40代以上では家庭内感染が最もおおく、70代以上になると5割が家庭内感染となっている。また、70代以上は施設での感染も35.8%と多く、無症状などの職員から感染しているケースが見られているということで、高齢者の感染への懸念はさらに高まる。

一方で、7月の4連休やgo toキャンペーンの影響だろうか、7月後半から、グループ旅行のなかに陽性者がいて、一緒に行った人などに感染が広がる事例も複数でているそうだ。

 感染状況とともに重要なのが医療体制だ。
その医療体制を分析するために「入院患者数」という項目がある。

前回、7月30日に行われた会議の際には、入院患者数の項目には9つのポイントがあげられていたが、今週は12に増えている。
しかも現場の苦しさ、疲労度がより詳細に書かれるようになった。

「いったいどこまで増えるのか我々で受け止めきれるのか」帝京大学医学部付属病院の坂本哲也院長はこう述べた。

帝京大学医学部付属病院 坂本哲也院長
帝京大学医学部付属病院 坂本哲也院長

先の見えない現状での、医療従事者の本音だろう。
そして、「当日入院できる患者の数には限りがある。確保病床数イコール当日入院できる患者数ではない」としたうえで、「新型コロナウイルスと疑われる患者を1日あたり都内全域で約100人から200人受け入れている」という実情も明かした。

これは、新型コロナウイルス感染の疑いがある新たな患者について、陽性者に対するのと同じように感染防御対策と個室の管理が必要で、医療機関に大きな負担がかかっていることを意味する。

さらに
「宿泊療養を増やしているが運営にあたる医師などは通常、新型コロナウイルスを見ている医療機関から確保しないといけないということから人の確保に苦労している」という窮状も訴えた。

ただでさえ新型コロナウイルス対応は人手がかかるといわれているのに、その中からさらに宿泊療養のために人を出さないといけない、となると医療現場の厳しさは想像に難くない。

極めつけは、保健所で入院調整出来ず都庁に調整依頼が1日150件を超える日もあるなか、なんとか調整して「入院先が決定」となったあとに患者から「熱が下がったので自宅療養したい」など患者の希望によるキャンセルが1割以上あるというのだ。

都庁で調整に当たる職員、体制が逼迫する中で受け入れ準備を進めた医療機関関係者の心情はいかほどだろうか。

会議の中では小池知事から後遺症についてこんな発言も。
「後遺症をしっかり警告することが、若い方の感染を防ぐ警告になるのでは」
20代、30代の感染が6割を占め続けるなか、小池知事は軽症や無症状という言葉が使われることで若い人が「かかっても大丈夫」と思うのではないか、との見方を示した。

お盆の帰省シーズンで人の移動が増えると見られるなか、坂本院長からはこんな警鐘も。
「全ての人が一定の感染させるリスクを持っていると考えなくてはいけない。若い方が行かれるというのは一定のリスクがある。近くで話す、会食することは、それは必ず感染等リスクがあるという自覚をもって行動してほしいと思う」

「このままではいずれ赤」
医療体制は、下から緑、黄色、オレンジ、赤、と順々に逼迫度が高まっていく。
現在は上から2番目のオレンジだが、このままでは最も厳しい「赤」になる日もそう遠くないのだろう。

(FNNプライムオンライン8月6日掲載。元記事はこちら

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