三方向をガード「飛沫感染シールド付き弁当」登場…SNSでは“早弁スタイル”と反響

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  • 前方・左右と三方向に展開するシールド付き弁当が登場
  • コロナ禍の新幹線や飛行機でも安心して食べられるようにと開発
  • SNSでは“早弁スタイル”と反響…担当者「当然意識しております」

三方向をガード「シールド付き弁当」に学生時代を思い出す…

新型コロナウイルスの感染を防ぐため多くの人が着用しているマスクだが、食事の際にはどうしても外さなければならない。

こうした中、マスクを外しても安心して食べられる弁当が登場したが、Twitter上で想定とは違った盛り上がりを見せ話題になっている。

それが、明治36年(1903年)創業の駅弁を製造・販売する株式会社淡路屋が開発した、飛沫感染予防シールド付き弁当「令和の嗜み(たしなみ)弁当」である。
 

飛沫感染予防シールド付き弁当箱 ※弁当の内容は開発段階のもの
飛沫感染予防シールド付き弁当箱 ※弁当の内容は開発段階のもの

【淡路屋・弁当箱情報】「飛沫感染予防シールド付き弁当箱」を開発。
蓋を開けると、中に飛沫感染を予防シールドが折り込まれており、組み立てると三方向に壁ができあがる仕様。
弁当を食す際、自分が咳込んでも、飛沫が飛ばないように工夫。他者の飛沫からも食材を守ります。

淡路屋が7月22日に投稿したコメントにある通り、注目すべきは弁当のフタの形状。
フタを開けると中にシールドが折り込まれている。それを手順通り組み立てることで前方・左右の三方向に壁ができ上がり、飛沫感染を予防するためのシールドが出来上がる仕組みとなっているのだ。これなら自分の飛沫だけでなく、他人の飛沫からも弁当を守ることができる。

また、シールドの下部には親指を通せるような指穴が設置されており、持ちやすさにも配慮している。ちなみに、飛沫感染予防シールドには疫病(えきびょう)封じで話題の妖怪「アマビエ」が描かれている。

気になる弁当の中身は、白飯と梅干しを始め、枝豆入りひじき、こんにゃく煮、かやく御飯、がんもどき、竹の子煮、椎茸煮、南瓜煮、小芋煮、人参煮、ししとう素揚げ、牛肉煮、糸こんにゃく煮、だし巻き玉子、梅花蓮根、焼き板蒲鉾、さわら塩焼き、ゆず餅、小松菜と人参のお浸し、赤飯、鶏つくね串、鶏旨煮、ゆかりごはんと全24品。
オススメは、半世紀以上すきやきの駅弁を作り続け、培ってきた技を注いでいるという牛肉煮だそう。

新神戸駅・神戸駅・西明石駅・芦屋駅・近鉄大阪難波の駅構内やそごう西神・大丸神戸・高島屋大阪など一部百貨店の淡路屋の店舗にて、8月7日より1000円(税込み)で販売している。

シールド展開前の弁当
シールド展開前の弁当

盛りだくさんの弁当だが、Twitterで注目されたのはシールドの形だった。
「学校の教室で早弁する姿を思い出した(笑)」「早弁だ」「教師に見つからない早弁スタイル」といったコメントがあり、学生時代に教科書で隠しながら食べた早弁をこのシールドで思い出した人が多く、1万のいいねの反響があったのだ。(8月12日時点)。

“早弁スタイル”と盛り上がっているようだが、想定とは違うこの反響に対してはどう思ってるのか?淡路屋の柳本雄基常務取締役に話を聞いてみた。

「隣との席が近いんだから壁作ったらいいんじゃないですか?」

ーー「令和の嗜み弁当」誕生の経緯は?

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新幹線や飛行機の利用客が激減。当社は駅弁事業を主としており、そのあおりの直撃を受け、売上は最悪期95%減少しました。

この状況をなんとかしなければならない。少しでも消費者に安心感を与え、少しでも安心して新幹線や飛行機を利用いただくためにどうすればいいのか?と日々考えている中で、「隣との席が近いんだから壁作ったらいいんじゃないですか?」という営業部員の一言から着想を得て、開発を開始。画用紙を切り貼りして、原型が完成しました。

少しでも利用者が使いやすいようにと、片手で持てるようにシールドに指穴を開けたり、このような弁当箱があるということを認知していただきやすいようにシールドにアマビエを描くなどし、完成に至りました。

手持ちの様子
手持ちの様子

ーー製造で苦労した点は?

正直なところ、容器に羽根をつけることで使う紙の量が増し、箱の原価が相当高くなっています。お客様にあまりご負担いただかないようにしたので、当社としては利益が薄く…。
それでも皆さんに満足いただければ、本望です。


ーーこだわりの部分は?

シールドのデザインと指穴です。
長く駅弁屋をやってきましたので、お客様がどのように食べるのかを想像して、困らないように配慮いたしました。

左右のシールドには親指を入れる指穴がある ※弁当の内容は開発段階のもの
左右のシールドには親指を入れる指穴がある ※弁当の内容は開発段階のもの

想定外の反響に「冗談で話していたのですが…」

ーー現在の反響は?

数量は非公開ですが、こちらの予想よりも多くのお客様からご注文・ご予約を賜っております。
SNSの反響に関しては、シンプルに「すげぇ!!」でした。あまりのすごさにやや興奮してしまいました。


ーー「早弁スタイル」と言われてることはどう思う?

実は、社内でも数名、「『早弁』みたいやな!w」と冗談で話していたのですが、まさかこんなに多くの方が「早弁」と言われるとは驚きでした。
ただ、消費者との意識が近いのはメーカーとして良いことだ!と捉えています。


ーー「早弁スタイル」という反響を意識している?

当然意識しております。本当に悪のりして、発売しようかとも考えており、第二弾の構想は、まさに早弁スタイルで進めたいと思っていますが、第一弾の動きをみながらの判断となります。


ーー「令和の嗜み弁当」に込められた思いとは?

新型コロナウイルスの感染に対する恐怖心が、少しでも軽減できれば、うれしく思います。

横から見た様子
横から見た様子

柳本さんによると、飛沫感染予防シールドのアイデアに関しては「ユニークを大切にしている社風なので、ふわっと出てきたのかもしれません」と語ってくれた。

コロナ禍の新幹線や飛行機でも安心して食べられるようにと生まれた「令和の嗜み弁当」。
“早弁スタイル”という想定外の反響に驚きつつも、次に活かそうとする前向きな姿勢に、老舗駅弁店の誇りがうかがえた。
 

(FNNプライムオンライン8月13日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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