観光ベストシーズンの父島の今は…上陸前には無料のPCR検査 世界遺産の“期待と不安”

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  • 4月から来島自粛を呼びかけていた父島の現在は
  • 唯一の連絡船では無料のPCR検査も実施
  • 感染対策に奔走する飲食店…入り混じる期待と不安

「世界遺産の島」観光客受け入れを再開

東京都心部から約1000キロ離れた、小笠原諸島の父島


医療体制に不安があることから、4月以降不要不急の来島自粛を呼びかけ、観光客は減少。
7月から自粛が解除され、ピークには及ばないものの観光客が戻りはじめ、現在観光のベストシーズンを迎えている。


「ボニンブルー」と称される真っ青な海に、美しい夕暮れ、満天の星を望むことができる、世界遺産の父島。
チョウチョウウオやイシダイなどの色とりどりの魚たちが見られる海や、運が良ければ、島の周囲に定住する野生のイルカたちを間近で見られるのも魅力のひとつだ。



こうした観光を中心とした経済活動を再び止めないよう、8月から始まったのが無料のPCR検査

週に1回、島と東京・竹芝との間を行き来する唯一の交通手段である「おがさわら丸」では、島に向かう乗客に対して、乗船前にターミナル内の検査場で無料のPCR検査を実施。


これまで2回の検査では、対象となる乗客の85%が検査を受け、陽性者はゼロだったという。

さらに、島の診療所には抗原検査キットを導入し、感染を素早く判定することが可能になった。


島の人は…

竹ネイチャーアカデミー・竹澤博隆氏:
お客さまの心情としても、少しは安心感が伝わって、来やすくなるのかなと。

チャーリーブラウン・菊池隆オーナー:
でも残念なのは(検査を)全員が受けてくれない。

島では、観光客に安心して来てもらおうと、感染防止をうたった「虹ステッカー」を貼る飲食店も。約70万円の改装費用を使い、感染対策を行っている店もあるという。


うわべ家・上部仁代表:
換気ができるクーラーを導入したり、席と席の間にスクリーンを貼って飛沫感染を予防している。

「来ても来なくても心配」観光地の本音は…

そんな中、ゴールデンウイーク中の売り上げを見越して土産物などを大量に仕入れるなど、影響を引きずる店舗も。


こうした事態を受け、小笠原村では土産物や特産品を島から発送する際の送料を全額負担するなど、店の支援に乗り出している。

フリーショップ マルヒ・菊池歌子社長:
(5、6月は)やっぱり大変でした。5月の連休用にたくさんお土産を仕入れちゃって…5月はお客様が来なかったので。8月27日で賞味期限が切れちゃうんですね、頑張って売ります。

ホテルホライズン・打込由美子代表:
来ていただくことはすごく嬉しいし、ただ心配というのはあります。(観光客に)見えられても心配。また誰も来ないと心配。


21日も258人の新規感染者が確認された東京都。
世界遺産の島の夏は、今なお期待と不安の間で揺れ続けている。

(FNNプライムオンライン8月21日掲載。元記事はこちら

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