「ポスト安倍」人気トップの石破氏に聞く総裁選の展望…国会議員に不人気の2つの理由

政治・外交

  • 石破氏は世論のみならず自民党支持層からも「ポスト安倍」人気トップに
  • 安倍内閣改造での閣僚就任は、総理と意見が不一致であれば意味がない
  • 国会議員からの人気は低い石破氏には、総裁選では決選投票に持ち込む戦略が必要

今回の放送では、「ポスト安倍」の有力候補として注目される石破茂・自民党元幹事長をスタジオに招いた。世論調査に加え自民党支持層からもトップの人気となっている現状を踏まえ、総裁選に向けた戦略について政治アナリストの伊藤惇夫氏とともにうかがった。

自民党内の人気でも石破氏が優勢に


竹内友佳キャスター:
来年9月に安倍総理が任期を満了する自民党総裁選について。「次の総理にふさわしい人」の世論調査で石破氏が1位。

政治アナリスト 伊藤惇夫氏:
世論調査では石破さんがずっと1位だったが、ある時期までは自民党支持層では安倍総理が上回っていた。これが逆転したのがポイント。この意味するところは、自民党支持層もそろそろ党内の政権交代の時期だという思いを強めた結果かと。
地方でこれだけ石破さんに人気があるのは、地方に行き地方の皆さんの目線で語る姿勢が評価されているため。安倍政権は長期化に従い国民と距離ができている。国民目線ではなくなっているという違いかと。

反町理キャスター:
伊藤さんの分析はどうか。「政府とともにあるという意識を国民が持ち得なくなっている」と石破さんは述べたが、その点を意識しているか。

石破茂 自民党元幹事長
石破茂 自民党元幹事長

石破茂 自民党元幹事長:
意識している。どこで誰が何に苦しみ悲しんでいるのか、という想像力をどこまで持てるか。綺麗事のようかもしれないが、政府は泣いている国民と共に泣かなければ。

51対49では51が正しいというのが民主主義の考え方だろうが、一旦成立した法律・予算はすべての国民に適用される。49の側の人がこれをどう思うかという想像力は常に大切。「政府は自分たちの満足のいくことをしてくれるわけではないが、思いをわかってくれている」とどれだけ思ってもらえるか。

安倍政権は内閣改造で石破氏の取り込みを図るか


反町理キャスター:
今後内閣改造が行われると思うが、石破さんに政権側からのオファーの可能性は?

政治アナリスト 伊藤惇夫氏:
その可能性はあるが、もしあっても石破さんは受けないだろうと思っている。

反町理キャスター:
敵基地攻撃能力の問題を含め、防衛大臣の取り組む安全保障の問題は石破さんのライフワークかと。あるいは農水大臣の領域もある。もしそのポストが提示されたとき、目の前の課題を見て就任を考える可能性は。

石破茂 自民党元幹事長
石破茂 自民党元幹事長

石破茂 自民党元幹事長:
私は自分の損得で判断しない、リスクのあるほうに賭ける。やらないで後悔よりやって後悔を、という人間。でも総理にも閣僚にも、なればいいというものではない。なって何をするか。総理の考えと違った場合、どんなにやりたいことがあってもやれないというのが大臣の限界。総理と対立して閣内不統一となれば、内閣どころか党にも国民にも迷惑をかけてしまう。

挙げられたポストそれぞれにおいてやりたいことはある。しかし私にあれこれ言わせないために閣内に入れておこうとするのであれば意味はない。

地方党員には人気、国会議員には不人気の石破氏が取るべき戦略

竹内友佳キャスター(左)、反町理キャスター(中)、石破茂 自民党元幹事長
竹内友佳キャスター(左)、反町理キャスター(中)、石破茂 自民党元幹事長

反町理キャスター:
自民党総裁選の仕組みをおさらい。第1回投票では396の国会議員票と、党員票の得票数に応じて同じく396票が各候補者に比例配分される。ここで過半数獲得者がいなければ上位2人による決選投票となり、396の国会議員票と47の都道府県支部連合会票で決まる。今の状態で石破さんが勝つための方策は?石破さんが第1回投票で過半数を取れるか、または決選投票になった場合はどうか。

政治アナリスト 伊藤惇夫氏:
国会議員票レベルで見ると、少なくともコアな石破票は少ない。決選投票になったときに、地方の党員票で石破さんが圧倒していたことが判明した場合、それでも決選投票で石破さん以外に投票するかどうか。
安倍総理の任期は来年9月まで。10月には衆議院議員の任期が満了となり、選挙が近い。総裁選の日程は不透明な部分があるが、選挙が近ければ近いほど、国会議員にとっては誰を担げばいいかという判断に影響する。それを含めると、石破さんが勝つためには決選投票まで持ち込むのが第一段階。

政治アナリスト 伊藤惇夫氏
政治アナリスト 伊藤惇夫氏

反町理キャスター:
安倍総理の清和会、麻生派、岸田さんの宏池会を足せば議員の半分となる。これへの対抗は党員票を見せつけることだと思うが。

石破茂 自民党元幹事長:
そういうことです。自民党というのは党員が支えている党。党費を払っていただき、最近少しずつ全国に行けるようになってきたが、市議会議員選挙・県会議員選挙など、献身的に支えてくれている人がいる。自民党がこれから先、逆風があっても進んでいけるように、不人気な政策でも理解してもらい、地方の思いをわかっていると思ってもらえることが必要。総裁選は来年だと思っているが、時期を問わず自民党総裁選とはそういうものかと。

反町理キャスター:
なぜ国会議員票が増えないのでしょう? 派閥の締め付け? それともなにかご自身の理由がある?

石破茂 自民党元幹事長:
両方では? 難しいことばかり言っているとか、眉間にシワ寄せて本を読んでいるとか、言うことが怖いとか。でも飲んでみるといい奴じゃん、という人も中にはいる。そういう努力を私が十分にしていないということかと。それは謙虚に反省です。

石破茂 自民党元幹事長、二階俊博 自民党幹事長(画面)
石破茂 自民党元幹事長、二階俊博 自民党幹事長(画面)

反町理キャスター:
石破さんは派閥のパーティーに二階幹事長を講師として迎える予定。この距離感、自身が総理・総裁になったときに二階さんに政権を支えてほしいから?

石破茂 自民党元幹事長:
そうではないし、そういう話をすることが不謹慎だからしません。でも中選挙区制の時代の自民党、昭和の自民党、逆風でも勝ち抜いてきた自民党、このカルチャーやスピリットは伝承しなければ。それを受け継いできた先輩は大事にしなければいけないということ。

(BSフジLIVE「プライムニュース」8月18日放送)

(FNNプライムオンライン8月21日掲載。元記事はこちら

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