「減少傾向に転じている」 政府分科会で注目発言

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21日、東京で新たに、258人の感染が確認された。

また20日は、全国で1,184人の感染が確認されて、重症者は2人減って237人。

亡くなった方は11人で、全国の新たな感染者は21日、6万人を超えた。

こうした中、21日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の会見が行われ、気になる発言があった。

会見で、分科会のメンバーである東北大学の押谷教授が、全国での新型コロナウイルスの発症日別の感染者数のグラフを示して発言をした。

このグラフを示しながら、押谷教授は、現時点では7月27・28・29日の3日間あたりにピークがあるように見えると発言した。

これから、現在の状況について、感染が減少傾向に転じていると判断できるという見解を示した。

ただ、これはあくまでピークがあるように見えるというものであって、現時点でピークと結論づけられるものではないとしている。

加藤綾子キャスター「きょうの押谷教授の減少傾向という発言。これがどういうことなのか解説していただいてもよろしいでしょうか?」

東京歯科大学市川総合病院医師・寺嶋毅氏「この赤いグラフは、発症日別です。ですから、いつも皆さんが聞いてるのは、検査をして陽性になった報告日ですけども、陽性になった方皆さんに、いつから症状が出たかを聞いて、これ症状が出た日です。この山を見ますと、確かに症状が出た日は、7月の終わりぐらいがピークがあるように見えて、8月に入ってくると、少し減少しているようなふうにもとれます。一方で、例えば、曜日によっての検査日のばらつきがあるとか、検査してから報告までという、そういう影響は受けないので、より正確に感染の状況を把握することができますが、ただし例えば、きょう発表になった方を聞くと、じゃあいつ発症したんですかって聞くと、1週間前ですとかいうことになりますから、このグラフができるのは、やはり過去1週間から10日前しかできません。ですから、例えば、きょう陽性になった方に聞くと、8月10日に発症しましたということになると、もうちょっと10日のところが高くなったりします」

加藤キャスター「もうちょっとたたないと、このグラフはどうなってくるかわからないと」

寺嶋毅氏「本当に減っているように見えますが、ここ最近の1週間から10日は、もっと増える可能性があります。そういうデメリットもありますし、無症状の人は、ここに含まれない可能性がありますから。ただし、これを見ると、8月に入ってからは、おおむね低下傾向にはありますけども」

加藤キャスター「このまま減少傾向にいくとも言えないということですね」

寺嶋毅氏「そうですね。1つは、これから検査で陽性になった人がいつ発症したかというのが積み重なってくるということと、もう1つは、どうしても少し緩むと、また増えてくる可能性がありますし、今、だいたい東京都ですと、100から200ぐらいで推移してますから、そこがちょっと緩むと、すぐ100、200の単位で増える可能性もあるというので、完全に縮小したとは言い切れない」

加藤キャスター「現時点でのグラフを見ると減少傾向なのかもしれないけれども、というまでの発言として、とらえないといけないということですね、分科会の発言は。さらに、専門家のもう1つの発言、尾身会長の沖縄は下火になっているという発言の経緯について見ていきたいと思います」

19日の衆議院の厚生労働委員会で、野党から沖縄を「Go Toトラベル」の対象から除外するべきではとの質問への答えの中で、あくまでも個人的な見解と断ったうえで、この発言が出た。

その理由として、尾身会長は、1人の感染者が平均して何人に直接感染させるかという数字、実効再生産数が沖縄で1を切っているためとしていて、実際にデータを見てみると、7月25日には、13.19と大変高い数字だったが、19日は0.82と、1を切っている。

基本的には、1を切ると、感染拡大からちょっと局面が変わってくるといわれているわけだが、1を切った。

そして21日、尾身会長は、医療はタイムラグがあるとして、逼迫(ひっぱく)している状況については事実だとしている。

加藤キャスター「寺嶋さん、尾身会長の発言はどうご覧になりますか?」

寺嶋毅氏「確かにピークは越えて、収束に向かっているようではありますけれども、逆に感染者が出て、今度は医療機関への負担というのは少し遅れてやってきます。入院して入院の期間があったり、重症化する人がいます。ですから、今の方が、医療機関への負担はピークになっているか、もう少し大変になってくるかもしれません。ですから、感染者の数としては、ちょっと下火になっていますが、医療機関の負担としては下火というよりは、まだまだ大変な状況となりますし、尾身先生も、医療機関はまだまだ大変だというように発言されていますから、そういうふうに受け止めるといいと思います」

加藤キャスター「感染者数の増加が落ち着いたことだけについて、下火になったとおっしゃったということですよね」

寺嶋毅氏「医療機関の現場は、むしろまだ上ってるかもしれないというところで」

加藤キャスター「そこで下火という言葉がインパクトが強すぎて、何だか今の沖縄の状況に当てはまるのかなという疑問がね、潮さん生まれてきてしまうという」

コラムニスト・吉田潮氏「言葉と数字で翻弄(ほんろう)されるのに疲れてしまって。怖がってるのは確かなんですけど、その先、もっといえば冬が怖いぞって思っておけばいいですか?」

寺嶋毅氏「そうですね。ですから、今現在も、まだまだ沖縄は気を緩めてはいけない状況ですし、これから寒くなってくる時期も心構えは必要です」

加藤綾子キャスター「風間さんはどうご覧になりますか?」

フジテレビ・風間晋解説委員「4月と違って、大事なのは感染者数じゃない、重症者の数だと。医療体制だってずっと言ってたわけじゃないですか。何でここで、感染者数の話をことさら持ち出してくるのか。先ほどの発症日ベースのグラフも、すごいビジュアルとしては減ってるという感じじゃないですか。でも、無症状者は写像されてるグラフなわけですよね。ちょっとわからない」

(FNNプライムオンライン8月21日掲載。元記事はこちら

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