病床のひっ迫続く沖縄県の玉城デニー知事が生出演 観光推進と感染拡大防止のバランス 今後は?

社会 暮らし 医療・健康

  • 街は閑散…商店の多くがシャッターを下ろす…非常事態宣言が続く沖縄の街を取材
  • 玉城デニー知事 生出演で語る、観光推進と感染拡大防止のバランス
  • 重症病床がひっ迫すれば、九州の他県に入院を要請することも

観光客激減…全国で最も病床数に余裕がない沖縄県の現状

『直撃LIVEグッディ!』は、先週末、感染者の増加が止まらない現在の沖縄県の様子を取材した。


沖縄県最大の歓楽街・松山地区では、街から明かりが消え、閑散としている。

松山地区でバーを経営する女性が読んでいるのは、地元商工会からの借り入れに関する案内書だ。


バーを経営する女性:
1週間で、今までの1日の売り上げいくかな、くらいしか動いてなくて。本当に厳しい感じになっています。いま公庫と銀行の両方から借り入れをしてますが、増額しようかと考えてます。借りないとちょっと耐えられないですね、従業員も結構多いので。


店と従業員を守るため、借り入れを増額せざるを得ないという。

那覇市の国際通りも、人通りは少ない。
シャッターが下りている店や「臨時休業」の張り紙をする店も多く見られる。


観光客の減少で、苦しむ観光地。

沖縄観光コンベンションビューローは、2020年の観光客数が去年の1016万人から61.5%減の391万人に落ち込むと予測。年間の観光消費額についても、約5000億円減少する可能性があるという。

観光客の大幅な減少は、沖縄県をひん死の状態に陥れかねない…。

沖縄県では今月に入り、1日あたりの新型コロナウイルス新規感染者数が急増。一時は一日に150人を超える感染者が確認された。

沖縄県は県独自の緊急事態宣言を発表し、その後の新規感染者数は減少傾向にあるものの、きのう(23日)時点で病床占有率87.7%、重症者用病床占有率66.7%と、全国で最も病床数に余裕がない県となっている。

観光客激減の沖縄県知事を直撃!今の観光は歓迎される?

予断を許さない状況が続く中、沖縄県は今後“観光の復活と感染拡大防止の徹底とどちらを優先していくことになるのか?

24日の『グッディ!』では玉城デニー沖縄県知事を直撃!中継を結び、お話を伺った。

安藤優子:
いま沖縄県が置かれている新型コロナウイルスの医療状況について、どのように認識されていますか?

玉城デニー知事:
病院のベッドはかなりひっ迫しております。ここのところ新規の感染者は少しずつ減っているのですが、若者からお年寄りに患者が移行していることと、当然ですが重症者が懸念されていることから、我々は「予断を許さない状況」と考えています。

安藤優子:
VTRでは女性経営者が「本当に厳しい」と話していました。今後、観光を呼び戻すのか?経済をどうしていくのか?秘策はありますか。

玉城デニー知事:
秘策というのはなかなか言いづらいですが、沖縄は観光がリーディング産業です。旅行の人々にはホテルで楽しんでいただくなど、比較的穏やかに過ごしていただけないかと思っています。一方で、今月29日まで沖縄県は緊急事態宣言の最中で、県民の皆さんには「夜10時以降の外出を自粛してください」「会合や会食はこの時期は止めてください」と呼びかけてもいます。家族内の感染が広がらないように「今はおばあちゃん、おじいちゃんに会わないようにしてください」とも呼びかけています。とにかく3密を避けること、新しい生活様式に基づいて、県民の皆さんにもう少し頑張ってもらいたい。業者の方々も大変だと思いますが、今この時期をしっかり乗り越えるよう「支援策を活用していただきたい」と呼びかけています。

安藤優子:
いま沖縄に来る方は歓迎されるでしょうか?

玉城デニー知事:
観光に来られた人は外に出るのを控えていて非常に協力的です。抑制しながら旅をしていただいていると私は伺っています。マスクをして外出してもらうとか、できるだけ密集する場所を避けてもらうとか、人と人の間隔を広げるとか、県民の皆さんと同じようにやっていただければ。沖縄の観光をなんとか、少しでもお届けできればと思います。


高橋克実:
病床がいっぱいになった場合、他県に応援を要請するような準備などはしているんでしょうか?

玉城デニー知事:
特に重症者の時にベッドがいっぱいになったら、他県に移送するという方法を取らざるを得ない状況になります。そのため自衛隊にお願いして、九州各県で受け入れていただくための用意など、他県と情報交換を取らせていただいています。

トレンディエンジェル斎藤:
SNSでは、沖縄県での密を避けるために離島に行く人が目に入るんですが…。そのあたりはどう思いますか?

玉城デニー知事:
離島こそ医療体制が非常にぜい弱で、さらに離島の方々は高齢の方が多いです。観光客の方がわーっとはじけたい気持ちは分かりますが、人混みに出かけたり、人と会って飲み歩いたり食べ歩いたり…そういった観光のスタイルはできないことを分かっていただきたい、そういう現場の声もあるようです。残念なのですが、離島はお年寄りが多いので…いかんともしがたい。

的場浩司:
私は沖縄が大好きで、年に2回くらいは行ってました。今年は迷惑をかけたらいけないと思って止めたんですけどね。ここ数年、沖縄県でホテルの建設ラッシュが続いていると聞いたんですが、今この段階でもホテルの建設は進んでいるんですか?

玉城デニー知事:
現場を回っていないので詳しくは言えませんが、去年は1000万人という観光客の方がいて、クルーズ船もあって。需要と供給がなかなか追い付かないことがあったと思います。そのためホテルの建設ラッシュが起きたと思うんですが…。今は非常に厳しい状況にあると思いますので、ホテル建設が整ったとしても、お客様の数がすぐ回復するかについては、まだまだ厳しいと見ています。

ひっ迫する医療現場を考慮して様子を見る必要がある


安藤優子:
29日までの緊急事態宣言ということですが、これが明けたら、お店は普通に営業してもいいのでしょうか?

玉城デニー知事:
29日まで緊急事態の状況が続くといっても、それがすぐ解除されるかというと、それは難しいと思います。沖縄では旧暦を使っていますので、8月31日が盆の入りなんです。8月31日、9月1日、2日と3日間、旧暦のお盆があるんですが、その期間も都会から田舎に住んでいるおばあちゃんに会いに行くとか、離島に出かけることも、控えてくださいと呼びかけています。すぐに営業や、さまざまな生活が全てオープンにできる事は、もう少し様子を見なければいけないと思います。

二木芳人氏(昭和大学医学部客員教授):
東京でも同じでしたが、新型コロナウイルスの感染者が増えた時は、患者を収容するのも大変ですが、それ以外の他の病気の方々が、手術が中止になったりがんの治療が延期になったりかなり影響が出ました。沖縄の、コロナ以外の病気への影響はどうですか?

玉城デニー知事:
救急病院でクラスターが起き、救急が受け入れられなくなって他の病院に回さなければいけなくなりました。医療関係者はそういう連携を取らざるを得ない状況があります。病院内の集団感染や介護施設に集団感染が起こり、スタッフが2週間療養せざるを得なくなったため、14道県から32名の看護師の方を派遣していただきました。自衛隊からも15名、看護隊を派遣していただいて、それぞれの病院で医療行為やサポートに当たっていただいています。そういった現状も、スタッフの方々が復帰をして初めて普通の状態に戻るわけですから、まだまだ厳しい状況が続いていると思います。

安藤優子:
観光がリーディング産業の沖縄にとって、賑わいが戻って来て初めて沖縄としてふつうの生活が戻るということだと思いますが、沖縄県ではいま医療現場がひっ迫しているという現状についてもお伺いすることができました。本日はお時間を頂戴しまして、ありがとうございました。

玉城デニー知事:
迎えられる状況になったときには暖かく笑顔でお迎え致しますので、今しばらくお待ちください。よろしくお願い致します。ありがとうございました。


(「直撃LIVE グッディ!」8月24日放送分より)

(FNNプライムオンライン8月24日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

[© Fuji News Network, Inc. All rights reserved.]

FNNニュース