金魚3万匹が織りなすアート 優雅に華やかに...“常設”開始

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江戸時代に流行したとされる日本の金魚文化だが、東京・日本橋におよそ3万匹の金魚たちを新たな視点で構成された芸術作品として鑑賞できるスポットがオープンした。

水中を優雅に漂う、色とりどりの金魚たち。

華やかな色の光を浴びて、非日常的な空間に迷い込んだかのよう。

東京・日本橋に28日にオープンした「アートアクアリウム美術館」。

生きた金魚たちが織りなす、たくさんのアートが展示されている。

その1つが、江戸時代の花柳界をモチーフにした「花魁(おいらん)道中」という作品。

大小の金魚鉢を花魁に見立て、中には、名もない金魚たちが泳いでいる。

妖艶(ようえん)なライティングと相まって、花街の世界に足を踏み入れたよう。

床の間の掛け軸をイメージした作品「床掛け金魚飾り」。

モノクロの水墨画をほうふつとさせる水槽で、黒い金魚がゆらゆら泳ぐ、わびさびの世界が広がる。

作品を手がけた、アートアクアリウムアーティストの木村英智氏は、「(コンセプトは?)観賞魚として、この世に存在している魚たちの晴れの舞台を作ってあげたい。そういう気持ちで作られたもの。一言で言ってしまうと、“非日常”、“非現実”。そういったものを感じてもらえることが一番の思い」と話した。

金魚を通して木村氏が築いた、独特な世界観。

そこには、たゆまぬ日々の研究があった。

例えば、展示された金魚鉢や水槽は、金魚が泳いでいても水は濁っておらず、魚臭さも感じられない。

これは、金魚の排せつ物を分解するバクテリアを研究し、最適なバクテリアの濃度を調整しているからだという。

さらに、目立たないふんを排せつするよう、金魚のえさの開発にも成功した。

森をモチーフにした「金魚の杜(もり)」。

人の背丈以上の高さがある水柱。

その1つ1つに、たくさんの金魚がゆらゆらと泳いでいる。

さらに頭上には、金魚が泳ぐ3D映像も投影され、不思議な感覚が味わえる。

これまで、東京では、毎年夏に開催されていた「アートアクアリウム」。

常設館としてオープンした初日には、インスタ映えする写真を撮ろうと、スマホやカメラで金魚を撮影する大勢の来場者が訪れた。

訪れた人は「今回は、コロナでお祭りなどがなかったので、ちょっと日本の風物詩を感じられるかなと思って」、「涼しさを感じられていいなと思いました」、「きれいだった」、「かわいかった」などと話した。

夏休みのいい思い出となった。

季節ごとの変化も楽しめるよう、作品は適宜、新しいものに変えていくという。

(FNNプライムオンライン8月29日掲載。元記事はこちら

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