おいしい福利厚生 町のパン屋のサブスク

経済・ビジネス


働く人に役立つプラスαな考え方に注目する「αism」。

都心と地方をパンで結ぶ、おいしい関係とは。

発酵バターを使用した、中身がぎっしり詰まったメロンパンに、2種類のチーズがとろけるハムマヨネーズパン。

全国各地で作られたパンがオフィスで手軽に食べられる、おいしい福利厚生の正体とは。

株式会社ONE COMPATH 戦略人事室 WSG・小池美季さん「『オフィス・パンスク』というサービスを導入している」

東京・港区のIT企業「株式会社ONE COMPATH」が取り入れているのが、“オフィス・パンスク”。

オフィス・パンスクとは、会社のオフィスに本格パンが毎月届く、パンのサブスクリプションサービス。

これらのパンは、提携している全国30軒以上のパン屋で作られた150種類以上の中から、月替わりで届く。

それぞれのパン屋で作られたパンは、運営会社の「パンフォーユー」が独自で開発した袋に、焼きたての状態で密閉し、冷凍。
そして、冷凍の状態のままオフィスに届く。

食べるには、電子レンジで40秒間温めるだけ。

従業員「いつもハズレがなくて楽しみ。いつもメニューが変わるんですけど、ヘルシーなものだったり、パン屋のパンという感じがして、すごくおいしいし、いいと思う」

通常、パンは一つ200円だが、この企業では、福利厚生として半額を負担しているため、一つ100円で購入することができる。

当初は健康経営のために導入したというが、思わぬ効果もあったという。

株式会社ONE COMPATH 戦略人事室 WSG・小池美季さん「例えば、パンが納品されたときは、社内のSNSで『今月はこんなメニューですよ』といった内容をアップすると、反応がすごくあったりとか、パンをきっかけにしたコミュニケーションとか、そういった話題が増えてきているイメージがある」

うれしいのは、企業だけではない。

オフィス・パンスクの立ち上げから提携している、神奈川・横浜市の「BAKERY ABE(ベーカリーアベ)」。
このサービスへ参加することで、挑戦がしやすくなるという。

「ベーカリーアベ」・阿部将史さん「定期的に発注が来るというのは、とても個人のパン屋にとってはありがたいこと。どうしても売り上げが低迷してくると、商品を絞って、売れるものだけ、利益率がいいものだけになってくる。(このサービスで)こういうものをやってみよう、ああいうものをやってみよう、というのができるようになってくる」

導入している企業と、町のパン屋さんの双方にメリットが生まれる、オフィス・パンスク。
運営しているパンフォーユーの代表は、町のパン屋さんにこだわりたいという。

パンフォーユー・矢野健太代表取締役「都心部で働くオフィスワーカーって、パン屋のパンを買う機会ってなかなかない、ということに気付いて、こんなにおいしいものを冷凍で、添加物が少なく展開することができるのであれば、いろいろなお客さんに喜ばれるんじゃないかと。オフィス向けから始めて、今は個人向けも展開しているが、あらゆるニーズに対して、町のおいしいパンを必要とするお客さまに展開することを考えている」

コミュニティーデザイナーでStudio-L代表の山崎亮さんとお伝えします。

(パンのサブスクどう見る?)
利用者側としてみれば、混雑したお店に行かなくても済む。
それから、安くておいしいパンが、みんなで楽しめるということになる。

一方で、参加しているパン屋としては、おいしさを損なわないような冷凍技術を使い、地方で作ったパンでも都市部に届けることができるため、そういった意味では、お店を地方に移すという選択肢にもつながるのではないか。

地方と都市をつなぐ仕組みがあると、店をどこに置くかの選択肢が増える。
今回も、コロナのことで山の近くや海の近くといった場所に住んで働く、というビジネスマンが出てきているが、なかなかそういった形に思い切れない業種の代表格が飲食店だったのではないか。

飲食店は、人口が多い都市部から離れるのが難しかったが、今回の試みを使うと、地方から都市にパンを供給することができる。
また、固定費も下げることができるため、「パン屋が地方に移住する」ことができるのではないか。

こういったサービスは、パンだけでなく、ほかの飲食店でも可能になるかもしれない。

(FNNプライムオンライン9月3日掲載。元記事はこちら

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