台風に備え、「水のう」は家庭で簡単にできる浸水・逆流対策…作り方と活用法を聞いた

暮らし 防災

  • “特別警報級”に発達するおそれのある台風10号が週末にかけ接近
  • 「水のう」は家庭用ゴミ袋と水だけで作れる
  • 「土のう」と比べて、3つのメリットがある

非常に強い台風10号は、5日にも特別警報級に発達し、週明けにかけて、九州や沖縄、奄美に接近する見込み。

気象庁と国土交通省は4日、合同で会見を行い、川の水位が上昇していなくても、暴風が吹く前に早めに避難しておくなど、危険が迫る前に安全を確保するよう、呼びかけている。台風が接近する地域では、記録的な暴風・高波・高潮に加えて、大雨による洪水、土砂災害など、これまでに経験したことがない複合的な災害を引き起こすおそれがあるという。

「水のう」は家庭で簡単にできる浸水・逆流対策

では、台風がくる前にどのような備えをすればよいのか?

埼玉県草加市が、備えの一つとして活用を勧めているのが「水のう」だ。

台風や集中豪雨などの大雨の際、家の中への浸水を防ぐためには、一般的に「土のう」が使用されるが、「土のう」は女性やお年寄りが取り扱うには重くて大変。
 
この「土のう」の代わりとして、家庭にあるもので簡易的に作ることができるのが「水のう」というわけだ。

玄関前に置くことで“家の中への浸水”を防ぐだけでなく、洪水の際に懸念されるトイレや風呂場、洗濯機などの排水口からの“水の逆流”を防ぐこともできるのだという。

草加市HP
草加市HP

草加市HP
草加市HP

草加市はこの「水のう」について、HPに『水のうで我が家を守ろう! ~家庭での簡易水防~』と題した資料を7月9日に公表し、活用を呼びかけている。

「家庭用ゴミ袋」と「水」だけで作れる

作り方は簡単。

用意するのは、「家庭用ゴミ袋(45リットル程度)」と「水」だけ。

家庭用ゴミ袋と水(ホース)だけ(草加市HP)
家庭用ゴミ袋と水(ホース)だけ(草加市HP)

まず、ゴミ袋を2重にし、中に半分程度の水を入れる。

水を入れる(草加市HP)
水を入れる(草加市HP)

そして、袋の中の空気を抜いて、口を結べば、完成。

水を入れるときにホースを使えば、「水のう」を設置したい場所で作成可能で、運搬が不要になるため、より便利だという。

より強固な「止水壁」も作成可能

さらに「水のう」に段ボールを組み合わせると、より強固な「止水壁」を作ることもできる。

まず、段ボールを用意し、設置したい場所に並べ、「水のう」を作る。

そして、段ボールいっぱいに「水のう」を詰め、段ボールのふたを閉めたら、「止水壁」の完成。

止水壁(草加市HP)
止水壁(草加市HP)

これを玄関前に置くことで“家の中への浸水”を防ぐことができる。

「土のう」と比べて、3つのメリットがある

草加市が「水のう」を勧める理由は、取り扱いが大変な「土のう」に比べて、明確なメリット
が3つあるから。

1つめは「持ち運びが不要」。

「土のう」の場合、消防署などに自分で取りに行く必要があり、しかも1袋約20キログラムあるため、運ぶのが大変。さらに、配布できる数に限りがある。

これに対し、「水のう」は、家にあるもので、しかも、設置したい場所で作ることが可能。さらに、必要な数を作ることができる。

2つめのメリットは「片づけが簡単」。

「土のう」の場合、返却ができないため、使用した後は自分で保管しなければならない。このため、保管場所に困ることになる。

これに対し、「水のう」は、ゴミ袋に入った水を流せば、片付け終了。片付けが簡単なのだ。

3つめのメリットは「再利用が可能」。

使ったゴミ袋は、乾かせば、本来の用途であるゴミ袋として使用できるのだ。

草加市HP
草加市HP

「土のう」に比べて、メリットが多いという「水のう」だが、なぜ草加市が勧めるのか?何かきっかけがあったのか?

埼玉県草加市の担当者に理由を聞いた。

草加市が「水のう」を勧める理由

――草加市が「水のう」を勧める理由は?

去年・2019年、千葉県を中心に大きな被害をもたらした台風19号を受け、草加市でも水害への備えをしっかりやっていこうと考えました。

そして、家庭でできる備えとして、「土のう」よりも「水のう」の方がメリットが大きいと考え、そのメリットや使い方、活用法を周知してもらうため、『水のうで我が家を守ろう! ~家庭での簡易水防~』と題した資料を公表しました。
 

――玄関前やトイレ、風呂場、洗濯機にはどのようなタイミングで置けばよい?

「水のう」は雨が降り始める前に置くのが理想です。

事前に置くのが難しい場合は、ニュースや自治体の呼びかけを参考に、水位が上がり、浸水・逆流する恐れが生じたときに置いてください。

 

9月に入り、台風が相次いで発生。ゲリラ豪雨も各地で発生している。
これまでの常識が通用しない自然災害が増えている中、できる備えを早めにしておくことはより重要になってくるだろう。
 

(FNNプライムオンライン9月4日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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