菅首相 異例の「任命拒否」に学者が抗議…日本学術会議めぐり“菅ショック”広がる

政治・外交 文化 科学

  • 日本学術会議の会員推薦に異例の「拒否」
  • 広がる“菅ショック”に学者らからは抗議の声
  • 共通点は前政権への「反対姿勢」か

異例の任命拒否に会長も「理由知りたい」

「学者の国会」と呼ばれる、日本学術会議

政府から独立し、学者の立場から政策提言をする国の特別機関だが、その会員は学術会議の推薦に基づいて首相が任命することとなっている。


今回、会議側は105人の学者を推薦したものの、菅首相はこれまでの前例を覆し、うち6人の任命を拒否。その理由を明らかにしていないことが問題視されている。

学会を揺るがす“菅ショック”に、日本学術会議の会長からは困惑の声が挙がっている。


日本学術会議:梶田隆章会長:
(拒否の)理由が分からないと議論もできないので、やはり理由は知りたいというところが一番だと思います


2日の野党合同ヒアリングでは、任命を拒否された党の学者が抗議の声を挙げた。


早大大学院・岡田正則教授:
今後の日本の学術にとって、大変大きな歪みをもたらすと思います

立命館大学・松宮孝明教授:
内閣総理大臣は任命権はあるが、任命拒否権は事実上ない

共通点に前政権への「反対姿勢」?

今回、なぜ6人は任命されなかったのか?
共通点として指摘されているのが、前安倍政権における法案などへの反対姿勢だ。


例えば、今回任命を拒否された、憲法学者の小沢隆一教授は安全保障関連法案に反対する意見を述べていた。

東京慈恵会医科大・小沢隆一教授:
憲法上多くの問題をはらむ2つの法案は速やかに廃案にされるべきです


野党合同ヒアリングで小沢教授は「仮にその行為が今回の任命拒否の事実的な裏の裏の根拠になっているとしたら、学問の自由に対する侵害と捉えざるをえない」と発言した。


さらに、加藤官房長官の会見では厳しい質問が相次いだ。

記者:
政府が推薦の認否を判断するのは、学問の自由に反するということにはならないでしょうか?

加藤官房長官:
本件については日本学術会議法という法律に基づいて私たちがやらせていただいた

記者:
少なくとも(任命から)外された6人に対してはしっかり説明した方がいいんじゃないかと思うのですが?

加藤官房長官:
まさにそれを含めてこうした場において説明をさせていただいている

記者:
説明責任が十分に果たされていると長官は感じているか?

加藤官房長官:
説明を受ける立場から、必要があればそれに応じて対応していくべきものだというふうに、一般論としても思っています


また、菅首相は「法に基づいて適切に対応した」と説明した。


加藤綾子キャスター:
任命拒否の理由が大変気になるところなんですけれども、どのようにご覧になりますか?

明治大学教授・齋藤孝氏:
何か違和感がありますね。今までは推薦を受けたらそのまま任命するという形式的なものだったんですね。拒否するということは、それなりの判断基準が必要で、推進は基本的に業績。ということになりますと、学問の業績を判断する能力が総理およびその周辺にあるのか、それの根拠は何なのかということです。業績判断能力なのか、それともほかの理由なのか…他の理由だとすればいよいよ言えないってことになる。言いづらいところにはちょっと政治的な圧力を感じます


加藤綾子キャスター:
この会議の存在は独立性が求められるところなわけですよね。なぜ任命されないのか、そこにはしっかりとした説明が必要なのではないでしょうか

(FNNプライムオンライン10月2日掲載。元記事はこちら

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