ドコモ完全子会社化の狙いは?NTT・澤田純社長に三田友梨佳キャスターが本音を聞いた

経済・ビジネス

  • ドコモ完全子会社化の狙いなど三田キャスターが直撃
  • 時代は「パーソナル化」究極は個人の料金設定
  • 6Gの先は「テレパシー」脳神経の研究始めている

「ドコモを強くしたい」

日本を代表する企業のトップは、どんな未来像を描いているのか。

NTTの澤田純社長に、デジタル化社会のこれから、そして、ドコモ完全子会社化の狙いなど、本音を三田友梨佳キャスターが聞いた。

NTT・澤田社長 X 三田キャスター
NTT・澤田社長 X 三田キャスター

先週、NTTドコモの完全子会社化を発表した澤田社長。

NTT・澤田純社長:
ドコモを強くしたい。これが今回の一番の目的。
昔は(業界全体を見ても)100ドコモだったが、どんどん下がってきて、メインの携帯電話で30%台、ほとんど他社と変わらなくなりつつある。
もう一度、仕切り直して、激しい競争が起こる方が、消費者の皆さん、一般の客の皆さんにいいのではないか。


会見では、完全子会社化により、国際競争力を高めたいと語っていた澤田社長。

消費者が最も気になるのが、携帯電話料金の値下げ。
これについては...。

NTT・澤田純社長:
料金サービスの値段が安いというのは、普遍的な客からのニーズだと思う。
やっぱり安い方がいいと。

まだ外国と比べても高いという指摘もあるし、そうすると、日本の国際競争力の問題にもなると思うので、事業者としては頑張って下げていくということを言っていきたい。
ただ、利益は上げないといけないので、(料金サービスを)下げて、また利益を上げる努力は当然すると。

ドコモ・井伊新社長
ドコモ・井伊新社長

先週の会見では、ドコモの井伊新社長は、サブブランドについては「まだ何も考えていない」「しっかり検討したい」と話していたが、NTTの澤田社長にあらためて尋ねると...。

三田友梨佳キャスター:
他社でいうと、サブブランドなどで価格を下げるという手段もあると思うんですけれど、澤田社長のお考えの中では、こういったサブブランドについてどう思っていらっしゃいますか?


NTT・澤田純社長:
個人的には、サブどころか、例えば3つ4つ用意したらどうみたいな。ブランドを分けずにメニューで考えると、複雑でわかりにくいと言われる。


時代は「パーソナル化」

三田友梨佳キャスター:
ニーズも複雑化して幅広くなっている中で、さまざまな選択肢を提供することも大切なんですか?


NTT・澤田純社長:
教育でも医療でもそうだが、パーソナル化できる。
一番究極は、個人個人への料金サービスを決める。
あなたは5,000円、あなたは4,500円とか、無理かもしれないけど。

そういう時代に来ているのかもしれない。


新型コロナウイルスの感染拡大で、大きく様変わりした2020年。
トップはどのような変化を感じたのか。

アフターコロナを意識して研究開発

三田友梨佳キャスター:
ことしは特に新型コロナウイルスの感染拡大によって、何かご自身の意思決定の中にも変化はありましたか?

NTT・澤田純社長:
これは自分が生きてきた中でも初めての経験で、政界なり官界なり、財界や経済界の社長なり、リーダーが厳しく自分を律しながら、きちんとリーダーとしての責務を果たすべきというのは強く感じた。

アフターコロナに応じて、社会的にも、あるいは人々の心情といいますか、お付き合いの仕方とかコミュニケーションの仕方とか、結構変化してきていると思う。
難しい言葉では「デジタルツイン」。

1人1人の生きている人間が行動している人が、それを同じようにサイバーの中で実現していくような、アフターコロナの人間の意識もふまえたような規範というか、基準を作っていないと、とても怖いことが起こりかねないので、やはり意識して研究開発したい。


新型コロナの影響で、コミュニケーションのあり方が変わる中、5G、6Gのその先に見据えるものについては...。


6Gの向こうは「テレパシー」

三田友梨佳キャスター:
6Gのその先というのは何が待っているんですか?

NTT・澤田純社長:
6Gの向こうになってくると、わたしはテレパシー。

通信の究極をいくと、人と人が第6感ってありますよね、なんとなく雰囲気は伝わるとか、これはまだ通信には乗せられない。

目と耳しか基本的に乗せられない。触覚もだめ、味覚もだめ、最後はテレパシーと。
もし、脳の神経のやり取りを解析できれば、目の悪い人が実は目を取り戻せるとか、耳の聞こえない人が聴覚を取り戻せる可能性が出てくる。そういうものができないかを、実は研究所では研究を始めている


三田友梨佳キャスター:
これまで不可能とされていたことが、そういった通信技術を使って可能になる、そんな社会が待っているのかもしれないですね?

NTT・澤田純社長:
そういう社会を望んでいきたいし、その技術を社会がうまく使う。
そういう豊かな社会になってほしいと思う。

国際競争力を高めるためには・・・

三田友梨佳キャスター:
エコノミストで企業ファイナンスを研究している崔真淑さんに聞きます。
崔さんは澤田社長の話を聞いてどう感じましたか?

エコノミスト・崔真淑コメンテーター:
インタビューの中で国際競争力をどう高めていくのかという話が印象的でした。
そのためには従業員の方に対してのインセンティブ設計を再構築する必要性がより高まっていると思います。

崔真淑さん
崔真淑さん

三田友梨佳キャスター:
インセンティブの再構築というと、報酬のあり方を変えるということですか?

崔真淑コメンテーター:
そうです。新しいビジネスモデル、技術、イノベーションを生み出すためには従業員の方が頑張り、励むことがマストです。

従業員のモチベーションを高めるために報酬設計も変える必要があると思います。

例えばGAFAMだとか外資系の企業だと、同じエンジニアでも日本で就職する時とは桁が違うとか、イノベーションを生み出す技術を開発した場合、それが報酬に跳ね返ってくるケースもあります。こういったことを考える必要があるのかなと思います。

三田友梨佳キャスター:
具体的にはどういった仕組みがいいのでしょうか?

崔真淑コメンテーター:
経済学の分野ではイノベーションを起こすための報酬設計がたくさん研究されていますが、私が注目しているのはイノベーションの結果に対してだけ給料や報酬を上乗せするのではなく、むしろ従業員がよりリスクをはって新しい開発をするために失敗に終わったとしても初回の失敗にはあえて報酬を出し、インセンティブだとかイノベーションを生み出すための設計に注目しています。


三田友梨佳キャスター:
個人のモチベーションを高めて、それを維持する工夫が必要ということですね。
世界の競争については澤田社長は、日本の技術力にはまだまだ期待できることがたくさんあるという話もしてくださいました。

(「Live News α」10月5日放送分)

(FNNプライムオンライン10月6日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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