タンスの肥やしに新たな息吹…リメイク専門店で生まれ変わる「あの頃の服」 職人がミリ単位で調整しイマ風に

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  • 母や祖母の服を大学生の孫が…最も多いリクエストは「今風に」
  • ミリ単位のサイズ変更…確かな職人の腕
  • 思い出の服を仕立て直し…大切な服が人生の一着に

コロナ禍の静かなブーム…タンスで眠っている服をリメイク

新型コロナの影響で、自宅で過ごす時間が多くなっている今、タンスに眠っている服をリメイク…作り直す人が増えている。どのような服に生まれ変わるのか、名古屋にあるリメイクの専門店を取材した。

最も多いリクエストは「今風に」


2年前の2018年秋に買ったワンピースを、袖をノースリーブにして胸元を大きく開け、大人っぽいデザインに。20年前に流行したダウンコートは、フードを外して袖周りとウエストをスリムにして生まれ変わった。


名古屋市中村区、名鉄百貨店4階の「SARTO名鉄店」。60年以上続く老舗の洋服のお直し店が4年前に開いた店舗。
こちらのお店では、コロナ休業が開けた5月下旬からの1~2週間は予約で埋まり、月によっては売上が1.5倍になった。


昔の思い出深い服に、もう1度袖を通したい。サイズが合わなくなったり、デザインが古くなったりした服をリメイクする人が増えている。


リメイクのデザインを決める店長は、「今風にしてほしい」との依頼が多いと話す。

開店早々、1人の女性がやってきた。リメイクを依頼したのは2着の毛皮のコート。20年ほど前に買って以来着なくなったそうで、左側半分ができあがったところで試着に訪れた。


直したのは肩のライン。肩パットを外してスッキリとさせ、「今風」に仕上げた。また袖の部分の膨らみをなくし、スッキリさせた。


リメイクを依頼した女性:
今時、毛皮でゴムが入っているのは、恥ずかしくて着られなかったので。肩パッドも、バブルみたいだったけど、普通に着られるようになりました


もう1着のコートは、裏地の変更を依頼した。


もともとは、茶色で地味だった裏地を、自宅にあったエルメスのスカーフに替えた。手直し代は5万5千円と値は張るが、洋服が生まれ変わるとあって、度々この店を利用しているという。

同・女性:
昔買って使ってなかったスカーフが2枚あったので。エルメスの毛皮に見えますね


続いて来店したのは母親と娘。持ち込んだのは、母親と祖母が着ていたそれぞれのスーツ。


母親が着ていた25年前のスーツと祖母からもらった50年前のスーツを、娘の入学祝いに作り替えたいと依頼した。


同・母親:
大学生になったら制服がなくなるので。ゼロから買い直すのであれば、思い出もあるし、生地もいいので個性も活かせるし、良いかなと


当時、10万円ほどで買ったお気に入りのスーツ。それを娘にも着てもらいたいという母の願い…。お直しは、客の要望を聞きながら、今風のデザインを提案しながら決めていく。


腰のくびれの位置を少し上にすることで、足が長く見えるように。また、袖も全体に細くすることで、スッキリとしたシルエットに手直しする事に決まった。


娘:
いい素材の服とかいいデザインの服がもう一回着られるのは、すごくいいことだなと思います

ミリ単位のサイズ変更…確かな職人の腕


持ち込まれた洋服は専属の職人がいる工房へ。職人は腕が確かなベテランで、手縫いやミシンを使って縫製する。


先程のジャケットは、一旦袖を外してバラバラに。店長から細かい修正点が伝えられる。


ミリ単位のサイズ変更をしながら、柄がずれないように慎重に縫上げていく。どうリメイクされるのか。

一方、店には直しを終えた服を引き取りに来た女性がいた。


女性客:
前はブカブカで、服に着られている感じでしたけど、私のサイズにぴったりになったので、大満足です


ブカブカだったスカートのウエストを12センチ縮めた結果、ぴったりのサイズに生まれ変わった。ジャケットのサイズ直しとあわせ、リメイク代は2万2千円。新しい服を買うと思えば、お値打ちだ。


痩せてサイズが合わなくなったジャケットの直しを依頼した男性もいた。


男性客:
サイズを直したりすれば長く着られると思っていますし、生地もいいので。お気に入りの、人生の一着です

ラインが自然できれい…25年前の母のスーツを娘に


娘のためにスーツのリメイクを依頼した親子が、再び店を訪れた。


依頼した母親:
普通に着られますね。ラインが自然できれいです

リメイク前と比べると、シルエットがスリムになって随分とラインがスッキリした。ウエストの位置は2センチくらい上に。首周りの合わせ部分も少し小さくして、今風に。


同・母親:
肩が細くなって、身幅がスッキリして女性らしいラインになっているかな。同じ素材なのに、こんなにデザインって変わるのですね

娘:
大学に入ったら着られるので、すごく楽しみです


50年前の祖母の服は肩パットを薄くしてなで肩に、首周りのV字をシャープに、くびれ位置を上げ、そしてスカートも全体的にスリム化、と今風のデザインに生まれ変わった。


大切な服をずっと着られるように…。店の代表の福田さんは「喜んだ顔を見たり、ハガキとか喜びの声をいただくと、非常に嬉しいです」と話している。

(東海テレビ)

(FNNプライムオンライン10月24日掲載。元記事はこちら

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