ANA 過去最大赤字見通し 人件費カット 400人出向へ

経済・ビジネス


新型コロナウイルスの影響で厳しい経営状況のANA。

生き残りをかけ、早期退職やほかの企業への出向など、苦渋の決断。

東京・渋谷にあるアイザックエアラインスクール渋谷校。

航空業界を志す人が通う予備校。

面接の練習で、空の仕事への憧れを語った女子大学生。

就職希望先の1つが全日空だった。

27日、その全日空が会見で明かしたのは、厳しい経営状況。

ANAホールディングス・福澤一郎取締役「売上高が前年を大きく下回った結果、過去最大の損失となりました。当期の最終損失は5,100億円となる見通しです」

新型コロナの影響を受け、2021年3月期の最終赤字は、過去最大の5,100億円に達する見通し。

会見では、人件費などに大なたを振るい、大幅なコスト削減を図る方針が示された。

すでに、社員の年収3割カットなどを提示している全日空。

今後は、400人以上の社員をグループ外の企業に出向させる考え。

片野坂真哉代表取締役「グループ外への出向は、雇用の確保はもとより、異業種での短期就労を通した新たな価値の情勢、人材力の向上を目的としておりまして、ノジマ様や成城石井様、あるいは鳥取県内の企業様など、12月末まで約10の企業・自治体に100名程度、そして来週には、400名以上を見込んでおります。社員を受け入れていただき、心から感謝申し上げます」

受け入れ先となる家電量販店「ノジマ」では、主にコールセンター業務に従事。

また、地上で働いていたスタッフは、高級スーパー「成城石井」で店内業務にあたるとみられている。

このほか、鳥取県も受け入れ先となる県内の企業を紹介することになっているという。

地上勤務にあたる全日空現役社員「飛行機を一便飛ばすのにいろんな作業をしてますし、お客さま1人ひとりと向き合って最高のサービスができるように努めてるので、今までやってきたことって、生かせるのかなとか、自分たちの誇りとして働いていたものが、少し崩されてしまうのではないかなと思いました」

あおりを受けるのは、現役社員だけではない。

先ほどの女子大生は、現在3年生。

2022年度のキャビンアテンダント採用試験に向け、航空業界専門の予備校に通っている。

4カ月ほどのコースで、費用はおよそ40万円。

しかし、就職希望先の全日空や日本航空は、すでに2021年度の新規採用の中止を発表。

2022年度の採用も見通せない状況。

受講生(大学3年)「中学生のころから志望しておりまして、高校も大学も客室乗務員になる一心で勉強を続けてまいりました。業界を変えることも少し考えたんですが、仕事のやりがいを聞いて、やはり自分にはこの業界しかないと思ったため、業界は変えないで、このまま続けるつもりです」

諦めきれない空の夢。

それでも諦めきれない場合の選択肢が、将来の中途採用だという。

アイザックエアラインスクール渋谷校 エアラインコース・小高ひとみ副主任講師「一般企業の採用に向けて努力されていて、まだ採用活動を続けている方も中にはいます。当校の生徒の中には、力をつけて既卒で受験されるとおっしゃっています。おそらく諦めた方は、1人もいないと思います」

新型コロナがもたらした視界不良は続く。

(FNNプライムオンライン10月27日掲載。元記事はこちら

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