働く主婦の約7割がコロナ禍で「夫婦関係は変わる」…夫婦で注意すべき“3つのK”

暮らし 家族・家庭

  • ある調査で7割が「コロナ禍で夫婦や家族の在り方は変わる」と回答
  • 自宅で“仕事の顔”を見せると良くない影響を招くことも
  • コロナ禍で夫婦が気付く「3つのK」…夫婦問題の専門家に聞いた

コロナ禍で夫婦や家族の在り方に変化

新型コロナウイルスはいまだ収束の気配がなく、ウィズコロナの生活も長期化してきた。外出自粛やテレワークの普及もあり、自宅で過ごす時間が増えた人も多いことだろう。

この環境で、パートナーとの関係に変化があっただろうか。働く主婦層の声を調査・分析する機関「しゅふJOB総研」の調べによると、約7割がコロナ禍で夫婦や家族の在り方は変わると考えており、それもいい変化ばかりではないというのだ。

新しい生活様式に慣れた夫婦もいるはず(画像はイメージ)
新しい生活様式に慣れた夫婦もいるはず(画像はイメージ)

調査は9月16日~9月23日にインターネットで実施。しゅふJOB総研の運営企業「ビースタイル」が提供する、働く主婦(主夫)層の就職・転職サービスの登録者に「コロナ禍と夫婦や家族の在り方」について聞き、766人の有効回答をまとめた。

質問ではまず、コロナ禍で家族や夫婦の関係は変化すると思うかを単一回答で聞き、それぞれの回答の割合は「よくも悪くも変化する」(57.4%)、「コロナ禍で変化することはない」(16.3%)、「わからない」(13.3%)、「良い変化はないが悪い変化はある」(8.1%)、「良い変化はあるが悪い変化はない」(4.8%)となった。
※数字は小数点第2位以下を四捨五入して計算

質問の回答結果(提供:しゅふJOB総研)
質問の回答結果(提供:しゅふJOB総研)

変化が起きると答えた割合を合計すると、実に全体の70.3%を占める結果となった。

「愛着が増した」「嫌な面が目につく」

それでは、変化すると答えた人はどのように考えているのだろうか。質問に設けられたフリーコメントの欄には、次のような意見が寄せられたという。

【良い変化はあるが悪い変化はないと回答した人】
・夫が家に居る時間が少し増えた事で、夫の家庭への愛着が増しているように感じる(30代:パート/アルバイト)
・家族の距離が身体的にも心理的にも近づいて、安心感が増した(30代:正社員) など

【良い変化はないが悪い変化はあると回答した人】
・一緒にいる時間が長くお互いの嫌な面が目につくため、老後の生活を前倒しでお試ししているようで、将来不安(50代:派遣社員)
・今まで家の仕事の役割が私ばかりだったのが、主人が家にいる事が増えたにもかかわらず何もしない事に腹が立って、余計なイライラが増えた(40代:パート/アルバイト)

家事をしない夫にイライラする人も(画像はイメージ)
家事をしない夫にイライラする人も(画像はイメージ)

【良くも悪くも変化すると回答した人】
・家族の会話が増えるが喧嘩も増える(40代:今は働いていない)
・夫婦は一緒にいる時間が増えて相手の粗が見えてしまう。子供とは一緒にいる時間が増えて愛が増す(笑)(30代:正社員)

コメントからは、夫婦や家族の時間が増えたことなどを好意的に捉える人もいれば、家事分担の不満や嫌な部分が目に付くなど、否定的に受け止めている人もいることが分かった。

それでは、こうした違いはどこから生まれてくるのだろう。自宅で過ごす時間を夫婦円満につなげるためにはどうすればいいのだろうか。3000人以上のカウンセリング経験を持つ、夫婦問題カウンセラーの小林美智子さんにお話を伺った。

コロナ禍では「3つのK」があぶりだされる

ーーコロナ禍に関連した、夫婦問題の相談はある?

直接的な相談よりも、今までの不満が問題化されて離婚を考えるきっかけになっているケースが多いです。コロナ禍以前の夫婦関係がどうだったかで差が出ていて、以前の関係が普通か良い場合は良い方向に向かうことが多く、不満が蓄積されていたような場合はくすぶっていたものがあぶりだされ、コロナ離婚を決めるきっかけにもなるという印象です。


ーー実際にはどんな意見が寄せられている?

以前、私のメールマガジンでコロナ禍についてのアンケートをとったことがあります。ほとんど女性側の意見ですが、その声をまとめると、コロナ禍では(1)感謝の気持ち(2)勝手な行動(3)価値観の違いという、「3つのK」に気付きやすくなると感じました。

実際の意見を交えて説明すると、(1)感謝の気持ちとしては、「夫は敵ではなく一番の味方で理解者だということを、一緒に暮らすうちに忘れてしまっていたのだと気付きました」「こんな状況はもう一生ないだろうなと思い、1日1日を家族の大事な時間ととらえています」などと、パートナーがいてくれることに感謝する声が寄せられました。

(2)勝手な行動としては、テレワーク中のパートナーにイライラすることがあるようです。ある女性の家庭では、自分は朝早くから子供の相手をしながら家事をこなしても、夫は朝10時頃までは起きず、夜は飲みながら好きなように過ごして寝落ちしてしまうそうです。この女性は「すべてが他人事で、自分勝手な行動にイライラしてしまいます」とのことでした。

だらけた姿が不満につながることも(画像はイメージ)
だらけた姿が不満につながることも(画像はイメージ)

(3)価値観の違いとしては、コロナ禍の不安が影響することがあります。ある女性は、3密を避けるために控えてほしいと言っても、夫は「気にし過ぎだよ」と平気で頻繁に飲み会に出掛けるそうです。この女性は「価値観の違いを特に強く感じ、今は離婚までは考えていませんが、先々わからないなーと思って生活しています」としていました。

主婦(主夫)も適度な気分転換が大切

ーーそれでは、夫婦仲を保つためのポイントは?

現状だと、家事労働などを主にこなす主婦(主夫)側の負担と不満がたまりがちになるかもしれません。家事をする男性も増えていますが、子供の送迎や食事の用意などはまだ主婦が率先して行うことが多い。自宅で食事することも増えていると思うので、家事分担などについては一度、話し合いをお勧めします。


ーーテレワークだからこそ注意したいことは?

夫婦がお互いに「仕事の邪魔をしてはいけない」「気を遣わせてしまっている」と思い、自宅に居づらくなることがある
そうです。物音が気になるという声もあるので、狭くても音が聞こえにくい、テレワーク用の空間を確保するべきかもしれません。

そうしたものがなく、集中して仕事をしなければならない場合はネットカフェやカラオケボックスなどを利用するのも一つの方法です。普段から自宅にいて、テレワークでパートナーも在宅するという環境に慣れない主婦(主夫)は、買い物や散歩で気分転換するのもよいでしょう。

散歩などで気分転換するのもあり(画像はイメージ)
散歩などで気分転換するのもあり(画像はイメージ)

ーーテレワークしている側が気を付けることは?

起床時間が遅くなったり、生活自体がだらしなくなると、ちゃんと仕事ができているのかと不安にさせてしまうこともあるようです。仕事の仕方はそれぞれですが、家庭では想像できないような行動や言葉をテレワークで見せると、パートナーを愕然とさせる可能性もあります。

例えば、家庭では優しさや丁重な言葉遣いを見せない人が、テレワークだと必要以上に優しいと、パートナーが「普段もそうしてくれれば…」と思い、思わぬ不満につながる可能性もあります。自分のことは見落としがちなので、注意すべきでしょう。

コロナ禍が夫婦関係を見直す機会に

ーー夫婦関係が悪化しそうになったらどうすべき?

現状だと、コロナ禍以前の関係で差が出ているので、悪くなったらどうするというよりは「この夫婦関係でいいのかな」と考える機会にするべきだと思います。「けんかをしたくないから話さない、言いたいことが言えない」人も多いですが、それだと変わりません。

今の30~40代は仕事や子育てに追われ、夫婦関係や今後のことについて話し合いができなかった人もいると思います。コロナ禍で生活を振り返る機会と思い、話し合ってはどうでしょう。この期間に夫婦関係が良くなった人、悪くなった人の差は出てくると思います。


ーー同居でストレスがたまったときは?

ストレスの発散方法はおのおの違いますが、夫婦だからといってずっと一緒にいなければいけないわけではありません。1日1時間ずつ自由時間を設定したり、子供がいるなら片方ずつ見守る時間を作るなどをしてもよいでしょう。

コロナ禍の生活も慣れたかもしれませんが、将来は違うウイルスが来るかもしれませんし、災害が発生するかもしれません。夫婦で乗り越える環境も出てくると思います。今の状況を機会に相手はどうしたいのか、どう思うのかなどを夫婦で話し合う習慣をつけてはいかがでしょうか。

夫婦お互いが過ごしやすい環境を作ろう(画像はイメージ)
夫婦お互いが過ごしやすい環境を作ろう(画像はイメージ)

コロナ禍では夫婦で過ごす時間が増えるため、互いの嫌な部分が目立ったり、気遣いのあまり居心地が悪くなる可能性もあるようだ。ただ、愛情が深まったという人もいるので、夫婦の絆を深める機会と受け止めて、話し合ってみるのもいいかもしれない。
 

(FNNプライムオンライン11月1日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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