「勝手に勝利宣言」で分断加速 衝突で流血も...荒れるアメリカ

国際


開票が進むアメリカ大統領選は、トランプ氏が劣勢に立たされている。
一方、まれに見る大接戦で、アメリカ国内には新たな混乱が広がっている。

大統領選挙の開票が進むアメリカでは、分断を加速させる暴動の連鎖が警戒されている。

ホワイトハウス周辺の路上で白いトレーナーの女性ともみ合いになっていたのは、黒服姿の反トランプ派の一団。

すると...。

白いトレーナーの女性「救急車を呼んで! 刺された! たくさん血が出てる!」

路上には血の跡。
あってはならない事態だ。

トランプ大統領の一方的な勝利宣言から一夜。
激戦州3つのうち、前回はトランプ氏が勝利したウィスコンシン州とミシガン州で、民主党のバイデン氏が勝利を確実にし、過半数獲得に向け優勢を保っている。

残るペンシルベニア州では、投票終了から24時間後も開票作業を続けられている。
開票所の周囲にはバリケードが張り巡らされ、多数の警察官が配置されていた。

勝敗の行方を左右する大票田・ペンシルベニア州では、州当局が「100万を超える郵便投票がまだ未開封」としていて、大勢の判明は遅れる見通し。

日本時間の5日午前6時ごろ、バイデン氏は記者会見で「長い夜が明け、われわれが過半数を得るため、必要な州で勝利しているのは明らかだ」と述べた。

ゆるぎない勝利への自信。
対するトランプ大統領は、ツイッターで不満をあらわにした。

トランプ大統領のツイッター「主要な州では確実にリードしていた。しかし、突然出てきた票が集計され始めたら、魔法のように次々と消えていった」

バイデン陣営の追い上げにつながった郵便投票に不信感を示すなどした投票日のツイートは16件。
うち6件には、問題があるとしてツイッター社が警告を発した。

共和党・トランプ大統領「最高裁に行き、投票を止めたい」

一方的に勝利を宣言し、郵便投票の集計中止まで求めるトランプ大統領の強硬姿勢には、共和党の一部からも反対の声が上がっている。

マスク姿で窓ガラスをたたく市民たち。
ここは、バイデン氏が制した激戦州の1つ、ミシガン州デトロイトの開票所。

地元メディアなどによると、開票作業を見守るため、約30人のトランプ支持者が集まったものの、入場が認められず、ガラス窓をたたいたり大声を上げるなどして開票作業を妨害。
警察官が出動する騒ぎとなった。

一方、バイデン氏の支持者も行動を起こしている。

ニューヨーク 新庄壮一記者「デモの参加者は『すべての票をカウントしろ』と口々に叫び、行進を続けています」

開票の中止を求めるトランプ氏に反発し、アメリカ国旗を振りながら抗議のデモ行進。
自転車に乗って警戒にあたっていた地元警察との間で、衝突が起きた。

出口の見えない混乱と深まる分断に、アフリカ系のアメリカ市民は、やりきれない心境を明かした。

アフリカ系アメリカ市民「失望している。どの党がということではなく、1人のアメリカ市民として、よりよくしなければならないのに、現実はそうではない」

加藤綾子キャスター「今回の大統領選挙の勝敗はどうなるのかということだけでなく、アメリカ国内の分断が大統領選後も尾を引いてしまったら、日本へも何かしらの影響を与えるのではないかという不安要素を表しているような状況ですね?」

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏「アメリカ社会の中でも、今回の対立分断が今後、SNSを通してフェイクやヘイトといったものに広がっていくと、日本や世界はアメリカから発信された、いわば不透明という衝撃、影響から無縁ではいられないということにもなりかねません。だから、われわれにできるのは、何が大切かといったらやはり融和だということを、それぞれの立場から発信していくことではないですかね。内政干渉というわけではなく、融和の大切さを言い続けることが必要なのではないでしょうか」

(FNNプライムオンライン11月5日掲載。元記事はこちら

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