彼女を作るよりも簡単に“手つなぎデート”を体験?大学生が作ったロボットに熱意を感じる

技術

  • “彼女”と手をつなぐ体験ができるロボットを大学生が製作
  • 手を握り返したり、速く歩くと手を引っ張る感覚も再現
  • 今後は「楽しみにしているという言葉に応えたい」

あなたは、彼女と手をつないで散歩したことがありますか?
人によっては彼女を作ることはとても難しいことかもしれません。
私たちが開発した“お散歩彼女”を使えば、彼女を作るよりも簡単に彼女と手をつなぐ体験ができます。

これは岐阜大学工学部の研究チームが作ったロボットハンドを紹介する動画のナレーション。

その名も「お散歩彼女」で、ユーザーの右腕に取り付ける女性の左手型デバイスとなっていて、彼女がいなくても彼女と手をつないで散歩する体験ができるというのだ。
 


「お散歩彼女」は、VR作品の大会であるIVRC(Interverse Virtual Reality Challenge)に出展するために作られた。

誰かと手をつないで歩くと寂しさを軽減するなどの心理的な効果もあるとされるが、人によっては相手がいないために難易度が高い…。そこで、簡単に手をつなぐ事を実現するロボットを製作したという。


「お散歩彼女」の特徴は、まるで誰かと一緒に歩いているかのような感覚を再現するため、様々な機能を実装させたことにある。

まずハンドロボットは、骨格を「人肌ゲル」という超軟質ウレタン樹脂で覆い、本物の手のような触り心地だという。さらに圧力センサーでハンドロボットが手を握る強さを測り、モーターの力でユーザーの手を握り返すことで、手をつないだ相手が実在するような感覚を与える。

またロボットの手にはフィルムヒーターを取り付け、体温のような適度な温度に調節しているという。
 


この他、人が手をつないで歩いたときにある、歩幅や歩く速さの違いから、どちらかの手を引っ張られる感覚を再現している。これはユーザーが携帯するスマホの加速度センサーを利用し、歩くのが速かったり遅かったりすると、ハンドロボットが速度に応じたリアクションをする仕組み。例えば速く歩き過ぎると、腕に固定されたレールのモーターが回転し、後ろに手が引っ張られてしまうという。

構想段階ではさらに、手のひらからの発汗や、歩行・衣服・呼吸の音を再現する機能を予定していたが、時間的に間に合わず実装は見送っている。

それにしても、彼女を作るよりも簡単に彼女と手をつなぐ体験ができるという説明があるが、そもそもロボットを作るのは難しいのではないだろうか? また、こだわりや使用感、評判はどうなのか? 岐阜大学の学生で、研究チームメンバーの白木さんに聞いてみた。
 

彼女と手をつないでみたかった

――そもそもこのロボットをなんで作ろうと思った?

IVRCというVR作品の大会に出展するために作りました。作品自体の製作動機はPDFに記述(彼女を作るよりも簡単に手をつなげるという)した理由もそうなのですが、シンプルに彼女と手をつないでみたいという欲望があったからです。


――「お散歩彼女」を作るより彼女を作る方が簡単では?

開発メンバーのほとんどは彼女がいますが、私は22年間作ることができませんでした。人によっては「お散歩彼女」を作るほうが簡単になりえることもあると思います。


――特にこだわった部分は?

体温や握り返しなど、ただの手つなぎ人形にならないよう、こちらからのアクションに応えてくれるようこだわりました。


――実際に使用した感想を教えて

彼女と恋人つなぎをしたことのあるメンバーによれば、人と手をつないでいる感覚はあるという感じです。

ロボットでこのような人と手をつないでいる感覚があるという(画像はイメージ)
ロボットでこのような人と手をつないでいる感覚があるという(画像はイメージ)

――でも腕につけると重いのでは?

少し重いです。割と無視できないレベルなので改善が必要な点です。


――女性型にした理由は?手のモデルはいるの?

大会参加者はやはり男性が多いので、ウケを狙ったところが大きいです。手のモデルは開発メンバーの女性です。


――「お散歩彼女」の評判はどう?

たくさんの期待の声、ポジティブな意見をいただけています。ですが、現時点ですべての予定された機能の実装に至っておらず、またIVRCというVR大会に出すための、いわば一発ネタ的な要素が強い作品だったので、ここまでいろいろな方に反応していただけたのはメンバーともども大変驚いています。

たくさんの楽しみにしているというお言葉をいただいているので、改善、改良には積極的に取り組みたいと思っています。


――今後の課題や予定は?

課題は実装できていない部分の実装です。また土台となる骨格製作に、本来使用予定だった機械が故障のため使えなかったので、その機械を用いてよりコンパクト、かつクリアな外見にしたいと思っています。

今後の開発予定ですが、開発メンバーがそれぞれ別の研究テーマを持っており、そちらを研究しているので、それぞれ時間の空いた時にやれたらやる、という感じで進めていくつもりです。


今回は惜しくも搭載できなかった発汗機能は、「人肌ゲル」の手のひら部分に小さな穴をあけ、内側に入れた湿らせた布から水が染み出すことで手汗を再現する予定だったという。さらに水だけはなく、香水やシャンプーなどの香りを使う事で近くに人がいる感覚を作り上げるつもりだったそうだ。

聞けば聞くほど試したみたいと思うのは筆者だけだろうか? 今後は開発スピードが落ちてしまいそうだが是非、完全版を作り上げていただきたい。

(FNNプライムオンライン11月6日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

[© Fuji News Network, Inc. All rights reserved.]

FNNニュース