“劣勢”トランプ氏 集計停止求め提訴 バイデン氏が過半数に迫る

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アメリカ大統領選で、バイデン候補が過半数に自信を示す一方、トランプ陣営は重大な不正があったとして訴訟に出た。

アメリカ大統領選をめぐる混乱が続く中、5日、大きな動きがあった。

民主党・バイデン氏「開票の結果、わたしたちはウィスコンシン州で2万票を得て勝利した。長い夜が明け、われわれが過半数を得るため、必要な州で勝利しているのは明らかだ」

勝敗の行方を左右する接戦州のウィスコンシン州とミシガン州で、バイデン氏が勝利を確実に。

これで獲得した選挙人は、あわせて253人となり、過半数の270人に大きく近づいた。

一方、獲得した選挙人が214人にとどまり、劣勢に立たされているトランプ大統領はツイッターを更新し、「昨夜の時点では主要な州でリードしていたが、突然出てきた票が集計され始めると、それが魔法のように次々と消えていった」と強い不信感をあらわにした。

さらにトランプ陣営は、重大な不正があったとして、集計の差し止めを求める訴訟を少なくとも4つの州に対して行ったことを明らかにした。

形勢逆転を招いた郵便投票の集計。
その開票が進むにつれ、緊張が高まっている。

バイデン氏が制した激戦州の1つ、ミシガン州デトロイトでは、「集計やめろ! 集計やめろ!」との声とともに、窓ガラスをたたき、威圧するトランプ支持者とみられる集団。

開票作業を見守る目的で、およそ30人が集まったものの、入場が認められなかったため、「集計をやめろ」と大声を上げ、開票作業を妨害。

警察官が出動する騒ぎとなった。

100万を超える郵便投票が未開封で、現在も開票作業が続くペンシルベニア州の開票所でも混乱を避けるため、多くの警察官が投入され、周囲にはバリケードが設置。
物々しい雰囲気となっていた。

一方、バイデン氏の支持者は、開票の中止を求めるトランプ派に反発し、全ての票の集計を訴えるボードを持ちながら抗議のデモ行進。

警戒にあたっていた地元警察との間で衝突も起きた。

バイデン氏の支持者「わたしはトランプ大統領が選挙を盗もうとしていると思う。だから投票した全市民の票が集計されるようにしたい」

トランプ大統領の支持者「最高裁にいくだろうけど、トランプ大統領が勝つ。暴動もあるだろうが、トランプ大統領はアメリカの全てを代表している」

法廷闘争への突入は大統領選だけでなく、アメリカ国内で進む分断にも大きな影響を及ぼしている。

三田友梨佳アナウンサー「アメリカ大統領選挙の集計をめぐる混乱を見ると、あらためて選挙とは何か、少し立ちどまって考えてみる必要がありそうですね」

津田塾大学・萱野稔人教授「選挙が制度として定着する以前の社会では、人々は武力によって権力を獲得しようとしていたわけです。それが広がれば、内戦にまで発展するということもありました。選挙はそうした暴力による権力の獲得を回避するための手段として、歴史的に編み出されて発展してきた側面があります。つまり、社会の分断や内戦の可能性を克服することこそ、選挙の意義だと言えるわけですよね。民主主義の意義もまさにそこにあると思います」

三田アナウンサー「その選挙に不正があったとしてトランプ陣営は提訴に踏み切りましたが、こうした動きについてはいかがですか?」

萱野稔人教授「司法に異議を申し立てることそのものは、制度的に認められていることでもありますし、不正の可能性がないわけではありませんし、郵便投票についてもいろんな疑問も出されていますので、それは否定されるべきではないと思います。ただ、線引きは必要だと思います。たとえ、威嚇のためであろうと、暴力を使うような動きが広まりつつある中、過激な支持者をあおるような言動は避けるべきであると思います。トランプ大統領は現職の大統領でもありますので、やはり民主主義の基礎を守るために、人々に抑制を求めて、民主主義国家としてのちゃんとした枠組みを維持してほしいなと思います」

三田アナウンサー「これだけの接戦ですから、不正があったのだとしたら、それこそ真実を追求するのが民主主義ともいえると思いますが、まだ開票が続く大統領選挙の分断を加速させる暴動の連鎖が、これ以上続かないことを祈るばかりです」

(FNNプライムオンライン11月6日掲載。元記事はこちら

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