復活した「美しい海岸」がコロナ禍で海開き中止…地元ならではのアイデアで画期的イベント開催【岩手発】

社会

  • 震災以来の海開きがコロナ禍で中止に
  • 地元住民らが協力し、感染対策したイベント開催
  • 魅力的な地域作り「最大の財産は人」

コロナ禍を乗り越え、再び大勢の人が訪れる場所に

2019年9月 ラグビーワールドカップが開催され、大勢の人でにぎわった岩手・釜石市。
試合会場のすぐそばにある根浜海岸は、2020年 津波で失われた砂浜の復旧工事も終わり、震災から10回目の夏は大勢の人でにぎわうと期待されていた。
しかし、新型コロナウイルスの影響で海開きは中止に。


「コロナに負けず、根浜を大勢の人が訪れる場所にしたい」
そんな思いから、地元住民や観光関係者などが何度も話し合いを重ね、ある準備を進めてきた。


それが「根浜あおぞらビーチパーク」(7月開催)。
感染症対策をした予約制の海遊びイベントだ。


4日間で約300人が訪れた。

参加した人:
コロナ対策をしてもらって遊べるのは、安心だしありがたい

コロナ禍で迎えた2020年の夏。
各地の海開きが中止となる中、海のアクティビティを楽しむ人の姿があった。


あおぞらパーク実行委員会・伊藤聡さん:
当たり前にある環境を生かしてどう遊ぶかとか。わたしたちが何もしなかったらできなかったこと。それができてよかった


海遊びのなかでも、とくに人気だったのがアシ舟だ。
実は、近くの川に自生するアシを刈り取り、地元住民が自分たちで作りあげた。


観光の新しい目玉にしようという初めての取り組みは、根浜海岸のすぐそばに立つホテル、宝来館の女将・岩崎昭子さんのアイデアだ。

宝来館の女将・岩崎昭子さん:
地元の若者たちが考え、自分たちで作り上げて参加したことが財産で、とっても良かった


被災地を新たな地域の交流拠点に

こうしたさまざまな取り組みの活動の場となっているのが、2019年にオープンした「根浜シーサイド」。
天然芝のグラウンドやキャンプ場のある、新たな観光交流の拠点。


管理スタッフの1人、佐々木雄治さんは根浜地区の町内会で役員を務めている。

佐々木雄治さん:
このままいけば、この街も限界集落でしぼんでいくだけ。それを回避するためには人を呼び込まないと


根浜シーサイドが整備された場所には、震災前には約70世帯が暮らしていた。
佐々木さんも実家が被災。
根浜海岸を見下ろす高台に、3年前に再建した自宅にはある特徴が…

佐々木雄治さん:
こちらの部屋は2段ベッドが2つある洋室。外国人や若い人はベッドで休むことが多い

ステージのある広いホールに、二段ベッドがならんだ客室。


地元の木材をふんだんに使った民泊用の住宅。
佐々木さんは、自宅も地域の交流拠点として開放している。

自然以上の大切な存在…“最大の財産は人”

美しい自然が魅力の根浜海岸。
しかし、その自然以上に訪れた人を魅了する大切な存在がこの地区にある、と佐々木さんは考えている。

佐々木雄治さん:
いろんなお客様に2回、3回と来てもらうためには、最大の財産は人。そこで働く人やそこに住む人が魅力的であるべき


魅力ある人が生み出す地域の魅力。


コロナ禍でも、静かにそして力強く、住民たちの努力が続いている。

(岩手めんこいテレビ)

(FNNプライムオンライン11月7日掲載。元記事はこちら

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