味を徹底再現“復刻グルメ” 1910年創業「伝説のラーメン」や「復刻カレー」も

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新型コロナウイルスの影響で厳しい状況が続く飲食業界。
一度はなくなってしまったグルメを復活させ、懐かしの味でお客さんを取り込もうとする動きが広がっている。

神奈川・小田原市にある焼き鳥店「炭火やきとり快」。
ランチタイムに始めたのが、何と、カレー。

厨房(ちゅうぼう)では、揚げたてサクサクのとんかつをカットし、ご飯の上にルーを注げば、カツカレーの完成。

客「懐かしい感じのカレー」

どこか懐かしいこのカレー。
実は、一度は消えてしまった、ある名店の“復刻カレー”。

カツとエビフライがのったカレーは、地元に愛された人気の味だった。

その洋食店は、1977年に創業した「ふじきっちん」。
地元のお年寄りから子どもまで、幅広い世代に30年以上愛されたカレーは、2015年に閉店とともに姿を消した。

ふじきっちん・岩田直樹代表取締役「また食べたいという声はいただいていたが、コロナ禍で店舗の売り上げがよくなくなって、現実にどんどんやっていこうと復活させた」

もともと、夜営業のみの焼き鳥店だった、このお店。
コロナの影響で、悪い時には売り上げが5割を切るまで落ち込んだ。

そこで、需要が高まるランチタイムの営業に乗り出したが、復活の起爆剤として頭に浮かんだのが、地元に愛されていた、ふじきっちんの復刻カレーだった。

カレーのルーを作るのは、ふじきっちんで調理主任だった小山博さん。

トマトペーストに、あめ色に炒めたタマネギを合わせ、カレー粉を数回に分け入れ、3時間以上煮詰めていく。

調味料を入れるタイミングで味が変わってしまう、大事な工程。

ふじきっちん・小山博調理主任「日々進歩している。若干、調味料関係も変わったり。ベースアップしているから」

創業の味を日々進化させてきたというカレーは、客の心をつかみ、店の売り上げもアップしているという。

昭和を懐かしむ復刻の味は、神奈川・新横浜ラーメン博物館にもあった。

全国ご当地の味が楽しめるラーメンの聖地で復刻したのが、日本初のラーメンブームの火付け役ともいわれた伝説のラーメン。
浅草の老舗ラーメン店・來々軒が再現されるということで、多くの人が並んでいた。

來々軒は、1910年に東京・浅草で創業。
浅草名物といわれ、全国にラーメンが広がるきっかけになったともいわれていたが、1976年に惜しまれつつ閉店した。

その伝説の味を、今回、ラーメン博物館が中心となって復刻した。

浅草 來々軒・松野下丈児店長「どういう味にして再現すればいいのか、想像でしかなかったので、そのへんが大変」

ラーメンの麺に使う小麦は、当時に使用していた銘柄はなく、証言や資料から小麦の種類を推定。

しかし、推定した小麦も生産が終了していたため、遺伝子情報などから、後継品種を探し出した。

ラーメンの命・スープは、3代目店主の証言から鶏や豚、煮干しでだしをとり、再現した。

しょうゆダレに合わせれば完成。
あっさりとしたスープに、もちっとした麺がからむ。

まさに、およそ100年前の味が、令和の時代によみがえった。

客「スープも澄んでいて、すごくすっきりとした味なんですけど、奥が深いというか、すごくおいしかった」

時を越え、よみがえる復刻グルメ。
コロナ禍で苦戦が続く、飲食業界の新たな起爆剤として注目されている。

(FNNプライムオンライン11月17日掲載。元記事はこちら

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