日本でのワクチン接種はこうなる&格安1980円「駅前PCR検査センター」登場…ただ民間検査には死角も

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東京駅の近くに1980円という低価格でPCR検査が受けられる施設がオープン。この“駅前PCR”に予約が殺到する事態となった。

市町村が「ワクチン接種券」を配布…厚労省の具体案

東京で602人もの感染者が確認された12月10日、厚生労働省でワクチンの専門部会が開かれ、約50ページに及ぶ興味深い資料が示された。


「新型コロナウイルスワクチンの接種体制・流通体制の構築について」と書かれた資料には、私たちにどのようにワクチンを供給するのか、その具体案が示されている。


その案によると、ワクチンの接種対象者は原則、居住する市町村から接種券を受け取り、医療機関等でワクチン接種を受けることになる。


最も優先されるのは高齢者で、続いて基礎疾患を有する者、それ以外の者という順番。


また、マイナス70℃という超低温での管理が必要なワクチンがあるため、保管用の冷凍庫やドライアイスは国が調達するとしている。

ウイルス検出時間はわずか40分・結果は翌日通知

感染対策の切り札となり得るワクチン。その供給時期がまだ見通せない中で広がっているのが、低価格のPCR検査だ。

東京駅八重洲南口から徒歩4分という場所に12月10日オープンした「SmartAmp Station(スマートアンプ ステーション)」。


無症状者が対象で、1回の価格は1980円という安さ。検査の手順は次の通り。

(1)被験者はスタッフから検査容器を受け取り、検体を採取する部屋へ移動


中は仕切りがありソーシャルディスタンスが確保されている。


(2)専用の綿棒を30秒咥えて口の中の唾液を自分で採取

記者:
検体の採取方法は非常に簡単です。こちらの綿棒を30秒間、口に咥えるだけです。


記者:
30秒経ちました。こちらの綿棒を容器に入れてキャップをします。


(3)検査容器を施設のスタッフに渡し結果を待つ

施設側によると、独自に開発した技術により従来のPCR検査で約2時間かかっていたウイルスの検出時間もわずか40分に短縮。翌日には検査結果が通知される。


利用者の女性:
高齢の母(74歳)と一緒に生活しているので、安く受けられるということで試しに。すごく簡単でいいなと思いました。

利用者の男性:
職場の近くでコロナが発生して気になったので。家族もいるので心配かけさせたら悪いと思って。(価格も)手頃だったので来ました。

医療機関と民間業者とで検査に価格差…その理由は?

低価格のPCR検査はかなりの関心を集めていて、SmartAmpのホームページにはアクセスが殺到し、申し込み受付を一時停止する事態に。


SSダナフォーム 大久保和孝代表取締役社長:
感染拡大が続く中で経済活動を回していくためには、特に無症状感染者による感染拡大の要因のリスクの最小化をするためにも検査しかないと…

低価格での民間PCR検査施設は12月4日、東京のJR新橋駅前にもオープン。こちらの検査費用は2900円だが1日の問い合わせは約750件に達し、すでに予約でいっぱいだという。


一方、無症状の人を対象にした検査を通常の医療機関で受ける場合、料金は2万5000円~4万円ほどが主流。

なぜこうした価格差が生じるのか?PCR検査を行っているクリニックの医師は次のように説明する。

新宿ホームクリニック 名倉義人院長:
ほとんどの場合は検査会社に依頼をして検査しているというところで、検査会社に支払うお金が1万円以上は少なくとも発生しますので、そういったところで価格差が生じているのかなと思います。


民間検査は陽性でも届け出義務がない

1980円と聞くと手ごろな価格という印象を受けるが、こうした民間のPCR検査は医療機関で受ける検査とは次のような違いがある。

医療機関で検査を受ける「通常検査」で陽性と診断された場合、その医療機関から保健所に届け出がなされ、入院先の手配など支援を受けることができる。

しかし、「民間検査」の場合には、保健所への届け出の義務はない。医療機関ではないため、陽性だという正式な診断にはならないのだ。


このため、田村厚労相は「(民間検査で)陽性と判断された方は、ぜひとも医療機関で制度にのっとったPCR検査を再度受けてほしい」と呼びかけている。


加藤綾子キャスター:
こうして手軽に検査ができることは、社会活動や経済活動をする上でひとつの安心材料になるので、とても良いことだと思います。ただ陰性を証明したくて検査する場合、もし陽性だったらどうすればよいのか。医療機関や保健所などとの連携体制を整えることも必要だと思います

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 宮家邦彦:
専門家ではないのであまり無責任なことは言いたくないですが、本来は検査で感染者を明確にし、隔離して感染拡大を防いでいく、これが基本ですよね。通常検査と民間検査とがあって、どう連携するのかを考えるべきではないでしょうか

加藤綾子キャスター:
そうですよね。それから、結果が陰性だったとしても感染リスクはありますので、感染防止対策はしっかりとしていかないといけないと思います


(「イット!」12月10日放送分より)

(FNNプライムオンライン12月10日掲載。元記事はこちら

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