「生活保護の申請は国民の権利です」生活困窮者向け情報を新たに発信…厚労省に理由を聞いた

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生活保護の申請は国民の権利です。
生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください。

厚生労働省は22日、更新した「生活保護を申請したい方へ」という題名のホームページに、こんなメッセージを掲載した。

出典:厚生労働省
出典:厚生労働省

生活保護が必要であれば申請を躊躇しないよう呼びかけ、さらにホームページには相談先である全国の福祉事務所の一覧と、生活保護に関する「よくある誤解」の解説を載せているのだ。

どんな「よくある誤解」があるかというと…

・(親兄弟など)同居していない親族に相談してからでないと申請できない、ということはありません。
・住むところがない人でも申請できます。
・持ち家がある人でも申請できます。
・必要な書類が揃っていなくても申請は出来ます。


このような生活保護の情報発信に対し、Twitterでは一部で不正受給や使い道を問題視する声が上がったものの、好意的にとらえる人が数多く多くみられた。

出典:厚生労働省
出典:厚生労働省

実はこのページは15日に公開された「相談支援や生活保護などの生活支援のご案内」というページに設けられたリンク先の1つで、生活保護情報の他に「生活の相談をしたい方」「生活資金でお悩みの方」「住居を失うおそれがある方」、それぞれについて支援や相談先を案内している。

「生活の相談をしたい方」では、生活に困っている人に向けて、自立相談支援や家計改善支援、就労訓練、子どもの学習や生活支援などがあることを紹介。

「生活資金でお悩みの方」では、コロナ禍で収入が減少して困っている人に、緊急小口資金や総合支援資金があることを掲載。

「住居を失うおそれがある方」では、収入減少や離職・廃業した人に住居確保給付金を案内している。

一方で、生活保護を受給する人の数は近年は減少傾向にあり、新型コロナウイルスの感染が日本に広まった今年も右肩下がりになっている。
 

出典:厚生労働省
出典:厚生労働省

そのような状況にも関わらず、いま生活保護のホームページを新たに公開し、強いメッセージで呼びかけた理由を厚生労働省の担当者に聞いた。
 

必要な人に支援がつながっていない

――なぜこのタイミングで、生活保護や生活困窮についてのホームページを公開した?

コロナ禍において初めての年末年始が近づくにあたって、支援が必要なのに支援につながっていない人がいらっしゃると伺っています。そういった人に、なるべく早く相談していただいて、適切な支援につながっていただくことが重要だという観点からホームページを公開いたしました。


――「よくある誤解」を載せた狙いを教えて

公開した内容のような誤解によって、生活保護をためらっている人がいるという話をよく聞きますので掲載いたしました。
 

「炊き出し」など年末年始の支援情報へのリンクも

実は「相談支援や生活保護などの生活支援のご案内」では、「民間支援団体の様々な支援のご案内」というリンクもあり、この年末年始に日本各地で行われる炊き出しなどの情報が一覧できるようにもなっている。

このリンクは今回だけのもので、正月を過ぎたあとは民間団体個々の支援情報の掲載は予定していないとのことだ。

小池都知事が「ことしの年末年始は、何よりも『命』の優先をお願いを申し上げます。ことしの年末年始は、“家族でステイホーム”、ぜひともご協力をいただきたいと存じます」と呼びかけるなど、例年とは違った形の年越しになりそうな2020年。

コロナ禍で迎える初めての正月はどんなものになるのだろうか? 支援が必要な人はぜひ厚労省のホームページを参考にしてほしい。

(FNNプライムオンライン12月23日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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