”負担ゼロ”で空き家が憩いの場に… 地域活性に向けた新サービスが注目

経済・ビジネス

空き家を有効活用するサービス

空き家を街の資源に変える、空き屋有効活用サービス「アキサポ」が今、注目されている。


東京・世田谷区にある建物。一見、新しく見えるが、およそ20年間もの間、空き家だった。


この日ここで行われていたのは、染め物アーティストによるイベント。

地元住民:
普段、通っているところにこんなのがあるんだと、すごく興味をひかれました。


「カフェやレストランがいくつあってもいい」という近隣住民の声を参考に、1階はダイニングバー、2、3階は、若手クリエイターの集まるシェアハウスとして生まれ変わった。



1階のダイニングバーは、クリエイターの作品の販売や地域活性化を目的として作られていて、シェアハウスの住民が定期的にイベントを開催するという。


空き屋所有者負担ゼロ、地域に貢献

これを手掛けたのが、空き家活用サービス「アキサポ」。

所有者が判明している空き家を「アキサポ」が一定期間借り受け、費用を全額負担してリノベーション工事を行い、要望にあわせて活用させるサービスだ。


空き家の所有者側の負担はゼロ。

街の資源である空き家の再生を通じ、地域のコミュニティ活性化に貢献したいという。


株式会社ジェクトワン 地域コミュニティ事業部・布川朋美マネージャー:
地域の人を呼び込んだり、エリア外の人を呼び込むきっかけになるので、地域貢献の1つになっていると思う。


イベントに参加した地元の人:
外から来ることがほとんどない街なので、こういったことがきっかけで散歩がてら回ってもらえれば、何か波及効果はあるのかなと思う。

時計店からブックカフェに

アキサポを活用した地域活性化は、こんな形も。

以前、時計店だった場所をブックカフェにリノベーション。


その理由は、近くに日本を代表する漫画家の聖地・トキワ荘を再現したミュージアムがオープンするのに合わせ、地域をより活性化したいという思いからだった。


ふるいちトキワ荘通り店・小出幹雄オーナー:
そういう場所(カフェなど)が、ほとんどこの街にはなかったので、うちが見本的なものになって、うちみたいな店がどんどん広がって、たくさんできていけばいい。

小出幹雄オーナー
小出幹雄オーナー

現在、このサービスでリノベーションを行った空き家は、およそ30店舗。
今後は、地方にも拡大していきたいという。


布川朋美マネジャー:
いずれは地方にもパートナー提携を進めていって、地方の空き家も、われわれのサービスで活用や再生ができればいいなと思います。

「空き家問題」解決の選択肢に

三田友梨佳キャスター:
studio-L代表でコミュニティデザイナーの山崎亮さんに聞きます。
今回の取り組みをどうご覧になりますか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
とても良い取り組みだと思いました。

そもそも空き家の持ち主の多くは、特段貸したり、売ったりしなくても生活が出来ている人が多いです。とはいえ、空き家のままにしておくと、固定資産税がかかるし、放置すると建物がどんどん痛んだり、不法侵入やひどい場合は倒壊して近隣住民に迷惑をかけたりもします。

誰かがそこを使っているということが建物を延命させていく秘訣なんです。
今回のように一括の窓口でリノベーションから事業まで全部任せることができる会社があることは、空き家の持ち主にとっても大変心強いことだと思います。


三田キャスター:
地域の住民のみなさんにとっても空き家が交流の場となるのは嬉しいことかもしれませんね。

山崎亮氏:
そうですね。どんな事業をするのかは地域の方の意見を聞きながら決めたという話もありましたが、事業収支も割り出して、リノベーションして地域のためになる方法で空き家を活用している。これはすごくありがたいことだと思います。

三田キャスター:
事業として成長していくためにクリアすべき課題はどんなことがありますか?

山崎亮氏:
今後首都圏以外でも事業を展開していきたいとおっしゃっていましたが、首都圏とは違うビジネスモデルにしていかないと多分難しいと思います。
より一層地域住民の応援が必要となってきますから、空き家をどう使うか、どんな場所だったら行きたいと言うのか、しっかりと話し合いながら事業を進めていく必要があると思います。

三田キャスター:
社会問題にもなっている空き家解決に向けて新たな選択肢として期待したいと思います。

(「Live News α」1月5日放送分)

(FNNプライムオンライン1月6日掲載。元記事はこちら

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