母の子宮頸がん 子どもに移行 世界初の症例 肺がん原因に
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母親の子宮頸(けい)がんのがん細胞によって、子どもが肺がんを発症した症例があることが、世界で初めて明らかになった。
おなかの中の赤ちゃんを守る“羊水”。
この羊水を通して、がんが母から子へとうつるという驚きの研究結果。
国立がん研究センター研究所・間野博行所長「お母さんの子宮頸がんが子どもにうつって、子どもの肺の中で、肺がんとして育つという、極めてまれな現象ですけど、世界で初めて明らかにしたことになる」
国立がん研究センターが今回、発表したのは、2人の男の子のケースで、破水した時に、子宮頸がんのがん細胞が羊水と混ざり、生まれて初めて泣いた時に、がん細胞が混ざった羊水を子どもが吸い込み、羊水が肺に入ったことで、肺がんを発症したと考えられるという。
肺がんを発症する小児がん患者は、100万人中1人未満と非常にまれで、子宮頸がんの発症予防そのものが、子どもへの移行の可能性を低くするとしている。
しかし、現在の日本での子宮頸がん予防ワクチンの接種率は、接種対象者のうち、わずか1%。
そもそも、2013年に定期接種となったものの、全身の痛みや知的障害などの副作用を引き起こす事例が注目され、国は、わずか2カ月後に積極的にすすめることを中止した。
海外では、接種率が70%を超える国もあり、ワクチンを接種することで、子宮頸がんを予防できるとしている。
国立がん研究センター 中央病院小児腫瘍科・小川千登世科長「ぜひ定期接種の対象になっている患者さんに、ワクチン接種をしていただきたいのが、小児科医として、小児科医の中でも小児がんを診療する医師として強い願いです」
(FNNプライムオンライン1月7日掲載。元記事はこちら)
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