バンコクで伊勢丹や東急百貨店が相次ぎ閉店 東急跡地に出店する「ドンキ」の狙いは

経済・ビジネス 国際

伊勢丹や東急が相次いで閉店

新型コロナウイルスの影響もあり、タイの首都バンコクで日系デパートの撤退が相次ぐ中、その跡地に格安で知られるドンキが出店する。


大勢の買い物客でにぎわっているのは、タイの首都バンコクにある東急百貨店。
1985年にタイに出店したが、他店との競争の激化に加え、新型コロナの影響で主力の外国人観光客が激減したことから、営業の継続を断念した。


来店客:
ここで買い物をしているときは、まるで日本で買い物をしているみたいだった。
閉店したあと、この百貨店がなくなって寂しく感じると思う。

バンコクでは、2019年から2021年にかけて、伊勢丹や東急という富裕層をターゲットに進出した日系デパートが相次いで閉店している。


従業員が来店客を見送る中、迎えた最後のとき。
東急百貨店は、タイでの35年余りの歴史に幕を下ろした。

バンコク東急百貨店・小河大介社長:
当店は本日営業を終了いたしますが、バンコク東急百貨店とお客さまの思い出は美しく残され、永遠に不滅です。みなさま、ありがとうございました。


日本と同様、百貨店の苦境が続くタイだが...

「ドンキ」が3店舗目を開業へ

一方で店舗を拡大しているのが、日本では「ドン・キホーテ」として知られる「ドンドンドンキ」だ。


東急が出店していた商業施設によると、東急の撤退後は、この「ドンドンドンキ」のタイ3号店の出店が決まっているという。

ドンキの利用客:
ドンキにはさまざまな日本の商品があり、調味料など、他の店にないものがある。

「ドンドンドンキ」は、2019年にタイに進出したばかり。
新型コロナの影響で高まる低価格志向を追い風に、2021年の秋までには3店舗目を開業する見通しだ。

生産者と店舗が直接商談の「物流改革」

三田友梨佳キャスター:
市場の分析や企業経営に詳しい経済アナリストの馬渕磨理子さんに聞きます。
馬渕さんはこのニュースをどうご覧になりますか?

経済アナリスト・馬渕磨理子さん:
日系企業で海外で堅調なのは「ドンキ」と「ユニクロ」ですが、2社に共通しているのが物流の改革です。
例えば、流通コストの中抜きによるコスト削減であるとか、消費者の傾向から最新のニーズを捉えて迅速に商品を開発していくといったことが挙げられます。

特にドンキホーテは海外事業の中で、日本の農作品の輸出を一番の狙いとしています。
そのために今よりさらに進化させた物流の仕組みを構築しようとしています。


三田キャスター:
さらに進化した物流の仕組みとは具体的にどんなものですか?

馬渕磨理子さん:
日本の生産者と海外の店舗が直接商談できるもので、物流のシステムをシンプルにすることで消費者が魅力的で安い商品を買うことができるんです。

さらに農畜産物の輸出促進は日本の国策でもあります。
生産者、行政を巻き込んで日本の農畜産物の販売を始めることで、海外事業がより一層加速していきそうです。

三田キャスター:
これだけ海外展開を拡大できる背景には日本の食や商品への信頼、圧倒的な支持が大きいと思います。
流通ルートなどの効率化によって低価格での提供が可能になっているということで、今後どこまで勢いが続いていくのか注視していきたいと思います。

(「Live News α」2月1日放送分)

(FNNプライムオンライン2月2日掲載。元記事はこちら

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