東京 「危機的状況続く」 「3回目の宣言」避ける方策を

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4日、全国で新たに2,576人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、104人の死亡が発表された。

5日ぶりに700人を超えた東京都では、モニタリング会議で、「危機的状況が続いている」との分析が示された。

エコノミストで企業ファイナンスを研究している崔真淑さんに話を聞いた。

三田友梨佳キャスター「感染者の数は減少傾向とはいえ、まだ予断を許さない状況が続いていますね」

崔真淑さん「まだ安心しきれないんですが、徐々に緊急事態宣言の影響は出始めていると思います。そうなると、ワクチン接種が順調に広がるということを前提に考えれば、今後のポイントは、どの程度感染が抑えられたら緊急事態宣言を解除するのか、そのタイミングだと思います。医療提供体制だけではなく、経済損失を考えても、3回目の緊急事態宣言、これは避けなくてはいけないそういう指摘も出てきています。なので、それに対してのベストのタイミングについて、経済学の分野では、今、シミュレーションが出始めているところです」

三田キャスター「経済学のシミュレーションからどんなことがわかるのでしょうか」

崔真淑さん「そもそも緊急事態宣言の経済損失と感染抑制は、どうしてもトレードオフの関係になりやすいです。つまり、あちらを立てればこちらが立たずの関係になりやすい。そこで、東大の仲田准教授らが解除基準の人数を変化させた場合、どのように経済損失、感染者数がどう変化するか、そのシミュレーションを発表しているんです。そこでは、東京都の1日あたりの解除基準を500人とし、そして、2月中に解除してしまうとワクチンの恩恵が受けられにくく、一時的に経済損失は小さく済むかもしれないが、3回目の緊急事態宣言の可能性が高まり、さらには、追加で経済損失が3,100億円増える可能性があると。再宣言の場合は、経済損失を受けるだけでなく、500人基準で2月解除となれば、再宣言の可能性が高まるということです」

三田キャスター「時期尚早の解除は、経済にも悪影響ということですね。では、最適な解除のタイミングについてはどう試算されているんでしょうか」

崔真淑さん「何をもって最適化はとても難しいところですが、試算では、250人を目安に3月ごろに解除をすればワクチンの効果も受けられ、3回目の緊急事態宣言は回避されるのでは、そういった試算が出てきています。つまり、250人を基準にしながら議論が進められるといいと思います。一刻も早く経済を回復させたいアクセルだけはなく、長期的なビジョンを見据えたブレーキもぜひ進んでほしいと思います」

三田キャスター「ただ感染者数については、濃厚接触者の追跡を絞っていることなどから、どこまで数字が現状を把握しているのか、少し考えてしまう部分もありますが、医療の逼迫(ひっぱく)については明確なことで、この緊急事態宣言が始まってから今も続いています。この状況を改善するために、実効性のある施策も継続して示していってほしいと思います」

(FNNプライムオンライン2月5日掲載。元記事はこちら

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