日の丸ワクチン 最前線は 「年内に3000万人分製造へ」
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国内第1弾となるアメリカ・ファイザー社のワクチンに続き、5日、イギリスの製薬大手・アストラゼネカ社が、厚労省にワクチンの承認を申請した。
3月中に日本で行った臨床試験の主要データを提出する予定だという。
こうした中、厚労省は5日、過去に新型コロナウイルスに感染したことのある人の割合を調べる抗体検査の結果を公表した。
田村厚労相「(抗体保有率は)1%足らずということで、多くの方々がかかって、集団免疫という話はもう全然ない」
検査は2020年12月、東京や大阪など5つの都府県で行われ、東京都の抗体保有者は0.91%。
2020年6月の0.1%からは9倍に増えたが、それでもまだ1%に満たない数字。
こうしたことからも、より重要となるワクチン。
では、海外に続く国産ワクチン作りはどうなっているのか。
FNNが訪れたのは、岐阜・池田町にある医薬品製造工場「UNIGEN」。
大手製薬会社「塩野義製薬」が開発するワクチンの生産ラインを準備している。
UNIGEN 戦略渉外部・福岡真マネジャー「タンクの容量は2万1,000リットル。遠心分離機で、重いもの・軽いものに分けて、欲しい方を取り出す」
これはワクチンのもととなる、タンパク質を作るための世界最大級のタンク。
シオノギ製薬では、2020年4月に国産ワクチンの開発をスタートさせ、12月から臨床試験に入っている。
医薬品の生産ラインを整備するのは、通常、製品化が決まってからとされ、今回は異例のスピードだという。
UNIGEN 戦略渉外部・福岡マネジャー「開発が終わってない中で工場を作る。そのやり方自体が異例。1日でも早く届けるためには、こういう方法をとらなきゃいけない」
塩野義製薬が開発しているのは、遺伝子組み換え技術を応用したワクチン。
安全性などを含め、すでに実用化されている技術で製造できるという。
塩野義製薬 広報部・中川慎也さん「12月末には、年間3,000万人分のワクチンを製造できる生産体制の構築を進めています」
ワクチンが、新型コロナ収束への切り札となるのか。
東京都では5日、新たに577人の感染が確認された。
1日の感染者が1,000人を切るのは、8日連続で、1月29日と比べると、3割以上減少。
重症者の数は、4日より2人増えて117人だった。
(FNNプライムオンライン2月5日掲載。元記事はこちら)
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