中国海警法で強まる尖閣危機への懸念 下村氏「第二海軍化」警戒 岸防衛相は日英会談で英空母の展開歓迎


中国政府が2月1日に公船「海警」に武器使用を認める法律「海警法」を施行したことを受け、日本政府内でとりわけ尖閣諸島防衛の危機感が強まっている。岸防衛相は、日英の外務防衛担当閣僚会議(2+2)でもこの問題をとりあげ、英海軍の空母打撃群の東アジア地域への展開を歓迎した、また自民党の下村政調会長は「海警の第二海軍化が進む」と指摘し、日本政府に早急な対応を求めた。

岸防衛相は5日の閣議後会見で、3日にテレビ会議形式で行われた日英2+2で、中国へのけん制の意味合いを持つ「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて日英両国が協力を進展させていくことを確認したと明らかにした。

さらに英国との間で、「東シナ海・南シナ海の情勢への深刻な懸念を共有したうえで、一方的な現状変更の試み及び緊張を高めるあらゆる一方的な行動に対し、強く反対することで一致したほか、中国海警法についても取り上げ、私から現場を預かる防衛大臣として我が国の領土領海領空を断固として守り抜くという決意のもとで強い懸念を伝達した」と述べた。

その上で英海軍の「クイーン・エリザベス」を含む空母打撃群が今年、東アジアを含む地域に展開されることについて改めて歓迎を伝えたとした上で、「自由で開かれたインド太平洋」の維持強化のために、日英の防衛協力をさらに強化していくと表明した。

また、4日の衆院予算委員会で自民党の下村政調会長は、中国「海警法」の施行について、「中国・海警局の“第二海軍化”が着実に進んでいる」と指摘し、「不測の事態に備え、海保・警察・自衛隊の連携を強化するなど我が国の対応が急がれる」と指摘した。

答弁に立った茂木外相は、「尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土」だとしたうえで、「海警法が国際法に反する形で運用されることがあってはならない」と懸念を示した。

下村氏はさらに、日韓関係について「戦後最悪とも言える冷え切った関係は韓国政府による国際法違反、国際合意等の約束の反故が原因」だと厳しく批判し、中韓との間の問題について「個々に対応するのではなく国際世論を味方につけ連携しながら、他国に理解してもらう努力を日本政府が積極的にしてほしい」と要望した。

また下村氏は、中国の人権問題について「チベット、ウイグル、香港等において深刻な人権侵害が生じていて決して看過できない状態だ」と指摘し、茂木外相に、中国に人権状況をどう改善するよう迫るのか質した。これに対し茂木外相は、日英2+2でもウイグル問題などの人権侵害が話題に上がったと明かした上で、「引き続き米国を含む関係国と共に中国側に人権問題を強く働きかけていきたい」と応じた。

(FNNプライムオンライン2月5日掲載。元記事はこちら

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