宣言解除に菅首相「大丈夫」 新対策「5つの柱」も新味なし
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21日までで、緊急事態宣言を解除すると表明した菅首相。
解除で懸念されるのが、感染の再拡大・リバウンド。
18日夜の東京・渋谷では、営業中の店に行列。
路上で酒を飲む若者もいれば、暴れる男性もいた。
コロナ疲れの広がりが、新たなリスクになろうとしている。
1都3県に出されている緊急事態宣言の解除を表明した、菅首相。
国会で、野党の追及を受けた。
立憲民主党・蓮舫代表代行「本当に大丈夫ですか? 今、解除してしまって」
菅首相「そこは大丈夫だと思っています。感染状況、医療提供体制、公衆衛生体制、逼迫(ひっぱく)状況などふまえて、総合的に判断する」
蓮舫代表代行「このリバウンド、大丈夫なんでしょうか? そこを聞きたいんです」
菅首相「5つの対策をしっかり徹底してやっていく。このことが大事だと思います」
感染者数は下げ止まり。
収束の兆しが見えない中で、宣言解除を決めた政府。
リバウンド対策として、午後9時に変更して時短要請を続けることや、変異ウイルスの検査強化、感染拡大の予兆をつかむためのモニタリング検査の拡充など、5つの柱を打ち出した。
しかし、その中身には、街からは疑問の声も上がっている。
街の人からは「解除の前と解除するからといって、特に変わりはない」、「友だちとか5人グループだったりするから、なんで4人なのかなというのはあります」などの声が聞かれた。
19日の東京都の新規感染者は、303人だった。
19日を入れた7日間の合計は、2,079人。
3週間前と比べると、200人以上増えていて、リバウンドが懸念される数字となっている。
小池知事も、解除前の危機感をあらためて示した。
東京都・小池知事「宣言の“解除”というこの2文字によって、また人の流れが増えていくのではないかということが心配される。(宣言解除後)ご自身やご家族の命・健康を守るリバウンドを防止する期間であると、おとらえいただきたい」
リバウンド防止の鍵となるのが人出の抑制だが、19日午後3時、東京・渋谷の街には、多くの若者が行き交っていた。
菅首相は18日、若者への呼びかけが不十分だったことを認めた。
菅首相「例えば、SNSだとか若者のよくとらえられる、見られる部分への広報が欠けていたのでは」
首相が、反省の言葉を述べたのと同じころ、渋谷の駅前には、その若者たちによるさまざまな光景が広がっていた。
18日夜の東京・渋谷。
午後9時に取材班が遭遇したのが、時短要請に応じていない店に行列ができていた場面。
混み合っていたのは、店だけではない。
若者たちが歩道の端に座り込んで、酒盛り。
街の人からは、「8時以降やっているお店がないので、外で飲むしかない。外の方がお金がかからないので」という声が聞かれた。
そして、午後10時を過ぎたその時、酒に酔って暴れる男性が、警察官に取り押さえられる騒ぎも発生。
男性は、マスクも着けず、大声で叫び続けていた。
コロナ疲れがピークに達する中で迎える、宣言の解除。
1都3県に先立ち、宣言が解除された大阪府の状況はどうか。
18日の新規感染者は、141人だった。
この1カ月の木曜日を見てみると、80人台を推移。
しかし18日は、先週の1.6倍で、宣言解除から2週間以上が経過したところで、リバウンドの兆候が見られ始めた。
大阪府・吉村知事「(宣言)解除して、人の動きが出てくれば、リバウンドは生じると思っています。大きなリバウンド・感染は、“第4波”と呼ばれる波を、できるだけ防ぐ、これが重要ではないか」
(FNNプライムオンライン3月19日掲載。元記事はこちら)
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