長内厚さんに聞く トヨタなど3社、自動運転など商用車の分野で連携

経済・ビジネス


トヨタ自動車と子会社の日野自動車、そして、いすゞ自動車の3社は、商用車の分野で提携し、3社による新会社を設立すると発表した。

技術開発にくわしい、早稲田大学ビジネススクール教授の長内厚さんに聞いた。

三田友梨佳キャスター「乗用車メーカーとトラックやバスなどの商用車メーカーの関係強化、この狙いはどこにあるんでしょうか」

長内厚さん「今、自動車産業は、非常に大きな変化を迎えているんですね。ホンダの話にあったような、人による運転から自動運転。あるいは内燃機関からEV、はたまた所有からシェアのように、さまざまな変化を起こそうとしています。変化をまとめたものを『CASE』というふうに呼んでいます。乗用車と商用車、両方ともこのCASEに対応していく、そういうところが共通して、互いに応用し合えるというのがポイントだと思います」

三田キャスター「一方で、協力ということについては、今は自動車メーカーとIT企業という組み合わせもあるかと思いますが、そのあたりはいかがですか」

長内厚さん「CASEの実現に、IT技術というのは非常に重要なポイントになりますが、IT産業やエレクトロニクス産業、自動車産業のモノづくりは、かなりカルチャーが違っていて、特にスピード感とかリスクに対する考え方が大きく異なります。例えば、時間を取ると、IT産業というのは半年、1年で新しいものをどんどん作って、絶えず変化していく産業。一方で、自動車というのは、5年から10年スパンで製品を開発し、同じベースのものを作って売っていく。そのメンテナンスですとか修理みたいなものも10年、長期間にわたるわけです。その間、ちゃんと部品を供給しなければいけません。ようは『同じ魚を売っています』と言っても、お刺し身を売るスピードと、干物を熟成させて売るスピードは違います。ITが刺し身だとすると、乗用車は干物を作っているような感じだと言えるわけです。そういうときに、これからは既存の自動車メーカーというところの活躍も期待されると思います」

三田キャスター「そうした中で、今後、自動運転などの新しい車はどのように普及していくのでしょうか」

長内厚さん「そうですね、レベル3の自動運転の乗用車が発売されましたが、これは100台限定というお話。こういうふうに台数を区切ったり、商用車のように誰が使うのか、どのように使うのか、明らかな産業で使う、このようにまずは小規模に、あるいはお客さんが見れるところで確実に入れていく。不確実性に対応して、新しい技術を安定的に普及させていく、このようなやり方というのが重要になってくるんだと思います」

三田キャスター「そうなんですね。物流業界では、運転手の不足など課題も多くありますので、商用車の自動運転の動きが今後、さらに加速していくことで、ドライバーの負担軽減につながることも期待されます」

(FNNプライムオンライン3月25日掲載。元記事はこちら

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