町外で「軽井沢」名乗らないで 町名「一級の財産」異例の要望
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避暑地、観光地として、全国にその名をとどろかせる軽井沢。
ところが、その名称をめぐり、町に苦情が寄せられていて、町長が「軽井沢という名称を使わないで」とお願いする異例の事態となった。
国内の避暑地といえば、真っ先に名前が挙がる長野・軽井沢町。
埼玉からの観光客「軽井沢っていいなって。別荘持ってそうだなってイメージ」
この軽井沢という地名の使用について、29日、町長が異例の要望を行った。
軽井沢町・藤巻進町長「事業者の皆さんには、何の制約、お願いもあるわけではありませんが、軽井沢のブランド価値が損ねない形で取り扱いをしていただければありがたい」
軽井沢町の藤巻町長は、事業所が町内にない企業や商品の名前などに対し、「軽井沢」という地名を使わないよう、最大限の配慮を求めた。
軽井沢町・藤巻町長「『シャンパン』というの(商品)は、(仏の)シャンパーニュ地方、そこで作られたものでしか言えない。同様のものがあっても、『カバ』とか『スパークリングワイン』として表現をしているわけであります」
しかし、地名そのものを商標登録することは認められていない。
軽井沢観光協会によると、「『軽井沢』と書いてあるのに、なぜ軽井沢町にないのか」といった問い合わせが、長年続いているという。
町民からは。
軽井沢町民「全然使ってもらうのはかまわないけど、節度をもって使っていただきたい」、「賛成ですね。いわゆる、簡単に誰でもわかる言葉で言うと、パクリですよ」
では、どのようなところで、軽井沢ではないのに軽井沢と名乗っているのか。
群馬県にある嬬恋村(つまごいむら)。
軽井沢町とは、県をまたいで隣り合っている。
村の中を回ってみると。
嬬恋村にある結婚式場に、軽井沢の名前がついていた。
軽井沢町が確認したところ、ほかの市町村で「軽井沢」という名称を使っている事業所は、群馬県も含めて59社にのぼるという。
「軽井沢」の名前を付けたペンションのオーナーに話を聞くことができた。
ペンションすこやかin軽井沢・山岸眞弓オーナー「ペンション すこやか in 軽井沢なんですね、正式名称。(軽井沢はどういう理由で?)北軽井沢エリアですから、この辺は。だから、in軽井沢って。ほんとに深く考えないでつけちゃって」
もともと嬬恋村の周辺のエリアは、軽井沢の北側にあることから、「北軽井沢」と呼ばれていたという。
以前は、北軽井沢の駅もあった。
ペンションすこやかin軽井沢・山岸オーナー「プラスマイナスゼロな感じはしますよね。(宿泊者から)『帰りにどこかいいところないですか?』と言われると、軽井沢町のご案内してますので」
軽井沢町は今後、町内にある事業所を認定する制度の創設などを検討しているという。
(FNNプライムオンライン3月30日掲載。元記事はこちら)
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