「もう一度自分自身に問いかけて」池袋暴走事故の飯塚幸三被告(90)に“禁錮5年”の実刑判決 妻子を亡くした遺族が会見で訴えた言葉

社会

2019年に東京・池袋で起きた暴走事故で、東京地裁は9月2日、旧通産省幹部の飯塚幸三被告(90)に禁錮5年(求刑:禁錮7年)の実刑判決を言い渡した。


松川沙紀記者:
判決の後に裁判長から「認定に納得できるならば被害者、遺族に過失を認め、真摯に謝っていただきたい」と告げられると、90歳の飯塚被告は表情を変えずに小さくうなづきました。そして先ほど東京地裁を出ましたが、その際、帽子をかぶり表情を変えず、うつむいていました


この裁判は、飯塚被告が2019年、東京・豊島区の東池袋で車を暴走し、松永真菜さん(当時31)と娘の莉子ちゃん(当時3)を死亡させ、9人にけがをさせた罪に問われたもの。


飯塚被告はこれまで「車に異常があった」「アクセルとブレーキを踏み間違えた記憶は全くない」などと一貫して無罪を主張。


それに対し、検察側は「自分の主張のみに固執している」と指摘し、過失を問われる車の事故としては最も長い、禁錮7年を求刑していた。


2日の判決で、東京地裁は「ブレーキと間違ってアクセルペダルを踏み続けた」と飯塚被告の過失を認定。その上で亡くなった2人について「将来の希望や夢を絶たれその無念は察するに余りある」と述べ、禁錮5年の実刑判決を言い渡した。


妻子を失った松永さん「もう一度自分自身に問いかけてほしい」

この事故で妻の真菜さんと娘の莉子ちゃんを亡くした、遺族の松永拓也さん(35)は2日、判決の後に会見を開き、今の心境を明かした。


遺族・松永拓也さん:
禁錮5年の実刑判決という結果でした。検察側が主張していた事実認定は全て認められ、弁護側被告人側の主張は全て、一切受け入れられなかった形となりました。(裁判長から)松永真菜松永莉子の尊い命が奪われて、その二人が感じた恐怖心などは想像をしがたいと。残された遺族や他の被害者の方々の苦悩は察するに余りあると。そういうお気持ち、配慮の言葉を述べていただいたこと。そこから私ちょっと涙が出てしまったのですけれども、客観的にこの判決として認められたことは被告人も受け止めてほしい。もちろん、控訴する権利は加害者には、被告人にはありますけれども、きょうの判決を受けてもう一度自分自身に問いかけてほしい。裁判官の方はそういう意味で仰っていたのだと思いますけど、私もそう思います


遺族・松永拓也さん:
涙が出てきてしまったんですけれども、判決が出た瞬間に。これで命が戻ってくるならどんなにいいことかなって思ったら、ちょっとむなしさが出てきてしまったのですけれども、この判決は私たちが、遺族がこの先少しでも前を向いて生きていけるきっかけにはなり得るなと…

遺族の思いは届くのか。判決を受けて90歳の飯塚被告が控訴するのか、注目される。

(「イット!」9月2日放送より)

(FNNプライムオンライン9月2日掲載。元記事はこちら

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