菅首相“不出馬”の引き金は? 小泉氏ときのうまで4日連続会談

政治・外交


総裁選不出馬を表明した菅首相。
この決定に至るまでの動きは、どんなものだったのか。

8月22日、横浜市長選にて“盟友”と言われ、全面支援していた小此木前国家公安委員長が敗北。
30日には岸田前政調会長が掲げていた“二階外し”の先手を打つ形で、二階氏の交代を含む党の役員人事を行う旨を伝えた。

並行して、小泉環境相とも4日連続で、総裁選の日程などについて会談。

9月2日には二階幹事長に総裁選出馬の意向を伝えていたが、3日、自民党役員に不出馬を伝えたということで、二階幹事長も総裁選不出馬は「今朝(3日)聞きました」と発言している。

一転して立候補しないことを表明した菅首相。
このわずか1日の間に何があったのだろうか。

フジテレビ・松山俊行政治部長「2日の段階で菅首相と二階幹事長は確かに会談してまして、表向きは出馬をする意向を伝えたということで情報が流れたんですけれども、突然の不出馬表明があってあらためて二階幹事長は記者会見を行いました。その時に『実は2日の段階でそういう意向を伝えられていたんじゃないですか』という質問を記者から受けているのですが、『本人に聞いてください』というふうに答えていまして、暗に2日の段階で伝えられていたことを示唆するような発言をしています。なので2日の段階ですでに不出馬という流れは、少なくとも二階幹事長は聞いていて、知っていたという可能性が強いと思いますね」

加藤綾子キャスター「小泉環境相と4日連続で会談ということで、ここでは菅首相の総裁選出馬に関して相談していたとみていいんですか」

フジテレビ・松山政治部長「当初は各マスコミを含めて党役員人事が来週早々に行われるということで、その役員人事をめぐるやりとりではないかという観測が出ていたんですけれども、小泉環境相の周辺の議員、あるいは菅首相の周辺などから話を聞いてみますと、どうやら小泉環境相は菅首相に対して、『やはり情勢は厳しい、総裁選にこのまま突っ込んだら菅首相の再選は厳しいかもしれない』ということで、不出馬も含めた進退について進言をしていたということがわかっています。ということで、この段階で身を引くというのもひとつの手だという考えを、おそらく伝えていたのではないかなとみられます」

「コロナ対策に専念するために出馬しない」と話している菅首相だが、これに関してはどのように受け止めるべきなのだろうか。

フジテレビ・松山政治部長「この言葉自体は、やはり最後の引き際はきちんときれいな形で終わりたいという菅首相の意向があるんだと思うんですよね。これまでコロナ対策が最優先ということをずっと言っていた中で、最後まで菅首相本人は自分の出馬ということを模索して、しかも総裁選で勝つことを考えていたと思いますので、それもあって党役員人事とかさまざまな方策、二階幹事長を外すという判断も含めてやっていたんだと思いますけども、ここへ来て“万策尽きた”ということに近い状況になったということが背景にあったんだと思います」

加藤キャスター「厳しい状況にある意味追い込まれてしまった、というようなことでの言葉だったのかもしれないそうですね」

フジテレビ・松山政治部長「総裁選とコロナ対策を両方をやるっていうことは、エネルギーをそがれてしまうという論理を立てて、有終の美を飾りたいという意味でこういう言い方をしているんだと思いますね」

加藤キャスター「この動きになるまでの“引き金”になったのは何だったと思いますか?」

フジテレビ・松山政治部長「さまざまな要素があると思いますけど、いろいろな選挙、横浜市長選も含めて、ことごとく自民党が推す候補が敗れている。そのことによって『菅首相では選挙を戦えない』という不満が党内に非常に広がっていたというのがマグマとしてずっとあったと思いますけれども。ただ、最近になって大きなターニングポイントになったのは、総裁選を行う前に解散総選挙をやるという案が実は検討されているという情報が流れたと。実際に菅首相の周辺からもそういうことが案として検討されているという情報があったわけで、そのことを聞いた各議員たちが『それはさすがにもう菅首相の個利個略でしかないではないか』ということで猛反発が起きたということなんですよね。菅首相支持をある程度固めていた派閥の領袖も含めて、さすがにこれは行き過ぎではないかということで、安倍前首相とか麻生副総理も含めて菅首相に伝えたということなので、そこが大きなターニングポイントになって急速に菅首相の求心力が減退していったということが言えるんだと思います」

3日には、河野太郎規制改革相が新たに出馬の意向を固めたことが判明。
本格化する総裁選レースは9月29日に投開票が行われる。

(FNNプライムオンライン9月3日掲載。元記事はこちら

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