“決裁者専用”のビジネスマッチングアプリ トップ同士の素早い商談で新たな価値創造も

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気になる決裁者に直接アクセス

スマートフォンを片手に、右に左にスワイプする男性。
画面の自己紹介欄には「社長」と表示されている。


これは、営業プロセスを効率化する決裁者専用のビジネスマッチングアプリ「ONLY STORY」。


スマホのアプリやネット上で経営者同士のマッチングを支援するプラットフォームだ。


現在4000人を超える企業の決裁者が登録していて、登録者は気になった決裁者に直接アクセスできる。相手が承諾すればすぐさま商談に移行することも可能だ。


αが取材したオンラインでの商談現場。
この日は、オンリーストーリーに自らも出資する大手人材サービス「エン・ジャパン」の取締役とスタートアップの代表が商談に臨んでいた。


最初から決裁者同士で商談を行っていた2人。


Srush・樋口海社長:
どうしても企業規模が大きくなった時に、担当者さまとのお話となると、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月とかかってしまう。スタートアップにとって1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月は資金ショートしてしまうリスクもある。

お互いの課題を補填し合う仕組み


このマッチングサービスは、自社が売りたいニーズと共に買いたいニーズも表記することで、お互いの課題を補填し合う双方向的なコミュニケーションが取れることも特徴だ。


新型コロナウイルスの感染拡大によって経営者同士の交流が減少する中、新たな価値を生み出す可能性を秘めたこのサービス。


オンリーストーリー・平野哲也社長:
経営者は孤独だといわれたりする状況で、経営者、決裁者同士だからこそ共有できる話だったり、ビジネス的なところだけではなく、仲良くなり一緒に事業を立ち上げたりとか、親友みたいになる方もいる。営業的なところを通して実利益的なところでサポートもそうですし、それ以外のこういった状況だからこその心のつながりを両輪でやっていけるような、強くて良いコミュニティー、サービスを作っていけたらなと思います。


最大のメリットは「外部の知識」の取得

三田友梨佳キャスター:
イノベーションの創出に詳しい早稲田大学ビジネススクール教授の長内厚さんに伺います。
経営者、決裁者のマッチングアプリ、どうご覧になりますか?

早稲田大学ビジネススクール教授・長内厚さん:
経営学では、外部の知識の取り入れに関して、古くはゲートキーパーとか、バウンダリースパナー、境界を広げるという意味の議論がありまして、経営者同士のマッチングというのは企業に新たなイノベーションを起こす、経営学的に非常に理に適ったやり方だと思います。

イノベーションは新しいものをゼロからつくるだけではなくて、既存のものと既存のものの新しい組み合わせもイノベーションになります。

そのためには、企業が内部の同質的な知識だけでなく、外部からも知識を取り入れていくことが大切なんです。


三田キャスター:
今回の試みでは決裁者が直接マッチングを行うことで、素早い経営判断も可能になるようですね。

長内厚さん:
適切な判断が素早く出来るというのが1つ目のメリットです。
ただ、組み合わせが上手くいく、いかないに関わらず、外部の知識や違う価値観に触れていくこと自体が貴重な体験になると思います。

新たな知識を効率よく取り込むことで、社内に多様性が生まれ、多様性がイノベーションを生んでいくんだと思います。

三田キャスター:
決裁者同士がつながって、そこから成果を得るためにはどんなことが鍵になりますか?

長内厚さん:
ITを使うことで効率の良い出会いは生まれますが、最後は人と人のつながりなので、アナログ的な人間関係も大切になると思います。

便利なシステムを利用して新たな出会いや組み合わせのきっかけを得ることは非常にいいと思います。

ただ最後には、新たな出会いをどうビジネスに結びつけるか。
経営者個人個人のコミュニケーション能力にかかってくると考えます。

三田キャスター:
営業支援のツールは多く存在しますが、感染拡大によってオンラインコミュニケーションの普及が加速した、これからの時代の“新たな営業システム”として定着するのか注目です。

(「Live News α」9月7日放送分)

(FNNプライムオンライン9月8日掲載。元記事はこちら

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