9.11テロから20年 「数秒の差」で助かった男性 日本人にとっても「アフガンは遠い話ではない」

国際・海外


アメリカの同時多発テロから、11日で20年になる。

これをきっかけに、アメリカがアフガニスタンで始めた戦いは、「タリバンの実権掌握」という形で終わり、世界は再び、テロの脅威にさらされている。

当時、わずか「数秒の差」が運命を分けた、日本人男性の思いを取材した。

笹生拓郎さん「(日本人にとっても)アフガンは遠くの話という見方はおかしい。何の前触れもなく、自分の命が脅かされることはあり得る」

20年前、世界貿易センタービルで勤務していた笹生拓郎さん(51)。

テロが起きる前の年のクリスマス。
83階の職場で同僚と一緒に撮った写真を見せてくれた。

あの日の朝、笹生さんは「寄り道」をしてから出勤した。

毎日行くわけではないコーヒー店に寄り、普段より数分遅くビルに到着。

この数分が、運命を大きく左右した。

南棟のエレベーターに乗り込もうとしたその瞬間、北棟に、1機目の飛行機が衝突した。

笹生さん「どこから来たかわからない、すごいごう音で、まさにエレベーターに乗ろうとしていたところ。本当に数秒の差」

笹生さんは、ビルから一刻も早く離れようとした。

しかし、多くの人は、ビルの館内放送で、席にとどまるよう伝えられたという。

笹生さん「上に行って、会社の仲間と合流していたら今はないので」

そして、9時3分。
2機目が、南棟に衝突。

「数秒の差」で助かり、同僚を失ったという現実を受け止めることは、簡単ではなかった。

笹生さん「一緒に働いていた方が、次の日から、5人いなくなってしまった。なかなか自分の中で整理がつかない」

あれから20年で、さらに多くの命が失われた現在の状況を「むなしい」と感じる一方、誰にでも突然起こりうる悲劇に、新たにした思いがある。

笹生さん「突然、命を自分の意志に逆らって奪われたときに、後悔しないように生きたい」

(FNNプライムオンライン9月10日掲載。元記事はこちら

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