地球温暖化予測・真鍋淑郎氏のノーベル賞は「ここがすごい!」天達気象予報士が熱く解説

科学 社会 気象・災害

真鍋淑郎さんにノーベル物理学賞が授与されることが決まりました。

主な研究分野は「地球温暖化の予測」。そこで、めざまし8では、天達武史気象予報士が真鍋氏の偉業がどうすごいのか解説しました。

「宇宙の上の存在」真鍋氏の数式 パリ北駅に現在も掲示

今回のノーベル賞受賞や真鍋氏の存在について天達気象予報士はこう表現します。

天達武史気象予報士
僕はノーベル物理学賞というと、「宇宙」や「ブラックホール」という世界だと思っていたんですよね。だから「気候学」でとるなんて信じられなかったし、過去1900年からありますけれども、異例どころか“100年間で今回が初めて”。だから、「今の時代に生きていて良かったな」と思いますし、先輩なんて僕なんかは軽々しく使っちゃいけないと思うし、お会いしたこともないので、雲の上の上、宇宙の上の存在だと思います。


気象に関する研究の重要性から「宇宙の上の存在」と表現。

2015年に温暖化防止に向け大きな転機となったCOP21という国際会議が開かれましたが、このCOP21が開催されたフランスのパリ北駅には、真鍋氏の功績を称えるために、真鍋氏が使った気象学の数式がいたるところにいまでも掲げられています。

気候変動の中では非常に大きな存在だということなのです。

数式と天気…一体どのような関係にあるのでしょうか?

天達武史気象予報士
当たり前のように僕たちは真鍋さんたちが最初に作ったものを、いま使わせて頂いているわけです

枠もはみ出す真鍋氏の偉業 “気象予報の土台築く”

真鍋淑郎さんがどれだけすごいのか。何を成したのか。

天達武史気象予報士
真鍋さんのここがすごい…その1。温暖化について、CO₂(二酸化炭素)が一つの原因だと当たり前のように今では言っていると思います。もしそのCO₂などの温室効果ガスがなかったら、この太陽に暖められているはずの地球から、全部宇宙空間に逃げていきますので、(地球の平均気温は)実は-19℃になるはずなんです。つまり人は地球に住めないわけですよ


天達武史気象予報士
ただこの地球の大気、薄い白く被ったあたりにですね、CO₂などの温室効果ガスがあることによって、いま平均気温+14℃とか、15℃になって、これで人類は普通に過ごせていると。これをですね、いまから50年以上前にもう真鍋さんたちの研究で分かって教えてくれていました


天達武史気象予報士
実際どれくらい温室効果のガスが増えたら、何度あがるかというのも、このとき分かったのです。CO₂の濃度が2倍になると平均気温は約2.3℃上昇する。つまり濃度が倍になると気温も、2℃あがるということが分かっていて、これも世界に先駆けて真鍋さんたちの業績で1960年代に明らかになったのです。

天達武史気象予報士
太陽の熱で暖められますけれども、2割くらいがこの中で吸収されて、地球を暖めてくれているわけですね。暖められるひとつの物質CO₂がちょっと増え過ぎちゃっていることで、温暖化につながるので、これを止めていかなくてはいけないということなんです。この温暖化の仕組みを明らかにし、未来を予測することができるようになりました

さらに、真鍋氏のすごい部分は他にもあるといいます。

天達武史気象予報士
天気予報などわたしたちが行っている明日とか一週間とかそんな枠には、真鍋さんたちの研究はとどまっていないです。枠もはみ出ている。真鍋さんがどれだけすごいのか?

天達武史気象予報士
まず、天気予報はどうやって作っているのかというと、いまは世界中の気温とか観測データ、雨量とかこれが気象庁に毎日全部送られてきます。そこからこのスーパーコンピューターを使って未来を予測していくわけですね。その予測結果、一つだけではなく色んなコンピューターが予想していくわけで、結果を予報官や気象予報士が天気予報として、一つにまとめるという作業をしています


天達武史気象予報士
しかし、真鍋さんたちは、天気予報じゃないのです。もう1カ月先、さらには3カ月先、いうなれば、この冬や来年の夏これがどうなっていくのかという予測をするベースを作ってくださったというわけなんですね

では実際にどのようなことで使われているのでしょうか?


天達武史気象予報士
例えば長期予報、気象庁から一週間に一回、一カ月予報というものが発表されます。気温がこの先平年と比べてどうなるかとか。さらには冬が寒くなるのか、暖冬になるのか、季節の予報、これがどのような傾向になるのか。そして台風の強度。南の海上でどれくらい発達していくのか、こういった予報にも組み込まれてきているのです。大気だけでなく熱帯の海からの水蒸気量などの変化が遠い日本にも影響を与えています。大気と海洋はつながり天気に大きな影響を及ぼしています


天達武史気象予報士
真鍋さんの業績は、温暖化のこの先十年二十年先の予報にとどまらず、今現在私たちが使っている身近な天気予報のベースともなっていたのです

(めざまし8 10月6日放送より)

(FNNプライムオンライン10月6日掲載。元記事はこちら

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