知床から奄美大島まで世界自然遺産をバーチャル旅行 VRならではの観光ビジネス“活性化策”とは

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感染を心配せず、世界自然遺産の旅が楽しめる。

世界遺産をバーチャル旅行

『日本にはまだまだ知らない魅力あふれる景色がたくさんある。さあ新しい旅に出てみよう』


北海道の知床半島を染める真っ赤な夕日に、小笠原諸島の空に輝く満天の星。
アメリカン・エキスプレスが公開した日本の世界自然遺産の映像だ。


コロナ禍で旅行の自粛を余儀なくされる中、実際に「旅」をしているような感覚を味わってもらおうという企画で、360度景色が楽しめるバーチャルリアリティーの映像も公開した。


奄美大島のウミガメの様子を眺めたり、ダイバーの後ろについて水中の景色を楽しんだり、屋久島で川の流れる音を聞きながら森林浴など。


アメリカン・エキスプレスはこの夏、世界自然遺産に登録された奄美大島など日本にある5つの世界自然遺産の動画を順次公開していくことにしている。


映像ディレクター・和田健太郎さん:
1回の旅に対する重要度が上がっているので、そういった意味でも1回VRで体験して、旅の予行演習じゃないですけど、行きたいんだけどちょっとどんなところなんだろう?みたいな、1回練習をして現地に飛んでもらえるといいなと思います。


さらに雑誌と連動し組み立て式のVRビュワーを付録で展開していて、より多くの人に体験してもらいたいとしている。


Pen編集部シニアエディター・多田潤さん:
こういう制約が多い中でも少しでも特別な体験をしていただきたいというのが今回の我々の願いです。


バーチャルだからできる"過去への旅"も

三田友梨佳キャスター:
マーケティングや消費者行動などを研究されている一橋大学ビジネススクール准教授、 鈴木智子さんに聞きます。
新しい旅の形であるバーチャル旅行、いかがですか?

一橋大学ビジネススクール准教授・鈴木智子さん:
バーチャル旅行は、体の不自由な方や時間に余裕がないなど、様々な制約がある方に旅の楽しみを提供できます。
感染の拡大によって打撃を受けている旅行業界が消費者の嗜好に合わせてうまくバーチャル旅行を展開すると感染収束後の観光ビジネスを活気づけられると考えられます。


三田キャスター:
どのように観光ビジネスを活性化できるのでしょうか?

鈴木智子さん:
これまでは「バーチャル or リアル」、つまりリアル旅行に行けないからその代わりとしてのバーチャル旅行でしたが、これからは「バーチャル & リアル」が求められると思います。

例えば、バーチャル旅行によって旅への憧れを高めて将来のリアル旅行の顧客を確保することにつなげたり、あるいは、リアルで旅行を楽しんだ方にバーチャル旅行への参加を呼びかけ、ここでは思い出の旅を追体験するに留まらず、訪れた観光スポットに詳細な解説を加えるなどで、新しい価値を与えることもできます。

さらに、バーチャル旅行の強みである現実には存在しないものをあたかもあるように見せる可視化技術を使えば、過去への旅に招待することも可能になります。

三田キャスター:
確かに新しいテクノロジーを使えば、旅行先にある建造物や町並みをかつての姿で復元して見せることも出来ますよね。

鈴木智子さん:
例えば、琵琶湖の湖畔に織田信長が築いた安土城の天守閣を再現したり、タリバンによって破壊されたアフガニスタンのバーミヤンの大仏などをデジタル技術の力で蘇らせることもできます。

テクノロジーの活用で、観光業に新たなビジネスモデルが創造されることを期待したいです。

三田キャスター:
バーチャルだからこそ可能なユニークな体験を追求したコンテンツはまだまだ可能性を秘めているようですね。
いかに付加価値を付けるかによってリアルな旅の裾野を広げることができるのかもしれません。

(「Live News α」10月6日放送分)

(FNNプライムオンライン10月7日掲載。元記事はこちら

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