家事の合間に“自撮り”でモデル業 発注企業にもメリットが…デジタル化で進む「素人革命」の可能性

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隙間時間を活用した新たな副業

家事や育児の手を休めてスマホで自撮りする女性。実はコレ、副業だという。


神奈川県在住の大木実乃里さん。彼女が家事の合間に始めたのはスマホを使った自撮り。何度も繰り返し撮る大木さんの手には、撮影するアングルが細かく書かれた資料が。


大木実乃里さん:
隙間時間で何かできないかなと思ってはじめました


家事と育児をこなしながら、フィットネストレーナーとして働く大木さん。しかし、コロナ禍になり生活が激変した。


最初の緊急事態宣言時に職場が休みになり、8割方収入が減ってしまったという。

そんな時に大木さんが利用し始めたのが、副業としてモデル業を行える週末モデル『リモフォト』というサービス。


サービスに登録をするとモデルを募集している案件に応募できるほか、企業からオファーを受けることができる。


今回、大木さんに来たオファーは、座るだけで骨盤ケアができる器具の広告写真。起用が決まると商品と指示書が届き、自分で広告写真を撮影する形。


撮り直しはあるというが、納品までを全てリモートで行うのが特徴で、今回の案件は9枚の納品で収入は2万1000円。大木さんは1時間ほどで撮影から納品を終えた。


大木実乃里さん:
子供の迎えとか時間の制限もあったりするので、自宅でできると良いことずくめ。生活の短時間でできるというところが魅力です


一方、企業にもメリットが。大木さんを起用した会社に話を聞くと…

(株)ツカモトコーポレーションエイム事業部・花井露伊子さん:
(かかる費用は)モデルの起用だけで3分1くらいになりますし、全部、スタジオ手配なんかを含めますと4分の1くらいになる。それプラス、商品にあったモデルさんがいないといった課題がありました。大木さんはインストラクターをやられているので、フィットネス機器を宣伝するにあたり、ぴったりな人材だなと思い起用させて頂きました


サービスを運営する株式会社カラフリーは、一般の人がモデルをすることの需要は増えていると言う。

株式会社COLORFULLY・筒井まこと社長:
タレントさんで行うべき広報活動とは別に「リアルな声を」とういうが広がってきています。例えば医療品を宣伝する企業さんであれば、看護師さんだとか、関わっている方の方が知見もありますし理解も進みます。リアルな画が撮れると言うところで宣伝活動として非常にいい結果をもたらしています


主婦のモデルは生活用品の家庭での使用シーンに、高年齢のモデルはシニア向け商品にと、それぞれの経歴を活かせる副業として広がりを見せている。


現在の登録モデル数は9000人以上。新しい働き方と新しい広告制作の形、その両方を生み出している。

「素人革命」と「仕事のマイクロ化」

三田友梨佳キャスター:
株式会社キャスター取締役の石倉秀明さんに聞きます。新しい働き方をビジネスの現場で展開している石倉さんは今回の試み、どうご覧になりましたか?

キャスター取締役CRO・石倉秀明さん:
コロナ禍でオンラインで何か副業を始めたという人の話を多く聞いていましたが、その中で、今回のVTRでもあったような 「素人革命」と「仕事のマイクロ化」の2つが新しい働き方のキーワードだと感じます。


三田友梨佳キャスター:
「素人革命」と「仕事のマイクロ化」ですか?

キャスター取締役CRO・石倉秀明さん:
まず「素人革命」というのは、未経験者であってもその道のプロと同じような価値が出せるようになった領域が増えていることです。例えばスマホのカメラ性能がよくなったことで、今回のように自撮りでモデルが可能になったり、それ以外にも動画の編集・加工なども様々なソフトやアプリを使って、スマホで誰でもできるようになってきています。これによって、今まではその道のプロと呼ばれる人にしかできないと思われていた仕事でも、多くの人がチャレンジできるようになってきていますし、テクノロジーの進化などによって、プロじゃなくてもお金がもらえるような価値を出せるようになってきています

三田友梨佳キャスター:
独学でも様々なスキルを身につけられるようになってきていますね。もう一つの「仕事のマイクロ化」というのはどういうものですか?

キャスター取締役CRO・石倉秀明さん:
仕事の単位が短時間または短期間で終わるものが増えていることです。今回もそうですが、スマホを使って5分で終わる小さな仕事が生まれてきています。副業しようと思うと、ライティングやアフィリエイトにしても少なくとも1日数時間程度は費やす必要がありました。これに対して、写真や動画を撮影して投稿するだけでOKな仕事だとすると、誰でも空いてる時に副業、兼業ができるようになる流れが大きいです

三田友梨佳キャスター:
そうした新しい働き方をさらに広めるためにはどうしたらいいのでしょうか?

石倉秀明さん:
供給サイド、仕事を作り出す企業がまだまだ少ないです。その道のプロでなくてもできるようにしたり、1人の人がすべての工程をやっていた仕事を「マイクロ化」して多くの人が少しずつ働くやり方、それが逆にメリットになるような事業の作り方をしている企業はまだ多くないです。ここがクリアされると副業や兼業の機会がはさらに広がると思います。

三田友梨佳キャスター:
テレワークや外出自粛によって、時間的余裕が少し生まれたという方も多いかと思います。自分の強み、スキルを見つめなおしてその市場価値を考えることで、人生をより豊かにするキャリア形成の一つのヒントが見えてくるのかもしれません

(「Live News α」10月21日放送より)

(FNNプライムオンライン10月22日掲載。元記事はこちら

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