決戦まで1週間!与野党党首が公示後初「テレビ生討論」

政治・外交


衆議院選挙(10月31日投開票)まで残り1週間となった24日、与野党各党党首がフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜日午前7時30分~8時55分)に出演し、公示(19日)後初めてテレビでの生討論に臨んだ。れいわ新選組の山本太郎代表は事前収録のVTRで出演した。

討論では、新型コロナウイルスの新規感染者数が激減していることに伴い、東京都でも25日からほぼ全面的に制限が解除されることなどを受けて、経済再開と感染再拡大抑止について議論した。

1日あたりの新規感染者数が約5万人と感染が再拡大しているイギリスでは、ジョンソン首相が、死者や重症者が増えていないことを理由に行動制限を行わない意向を示している。このことについて、番組キャスターが「日本も今後、ジョンソン首相と同じ考えで臨むべきか」を問うたところ、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の立花孝志党首のみが賛同し、他の党首らは慎重な姿勢を示した。

以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):
党首みなさんに最初に問うテーマは「コロナと経済」。23日の新規感染者の数は全国で285人。22日の重症者数は208人で減少傾向が続いている。25日から飲食店の制限がほぼ解除される。日本よりも一足早く解除に踏み切ったのがイギリスだ。イギリスは7月下旬から行動制限をほぼ撤廃した。2回目のワクチン接種率は、日本と同様に7割近い数字。現在1日あたりの新規感染者数は約5万人だが、入院患者数は1月時点と比べて大幅に抑えられている。ジョンソン首相は重症者や死者が抑えられていることを理由にあげ、「感染者は多いが、専門家の予測の範囲内だ。行動制限の緩和はそのまま続けていく」と発言。これに対してイギリスの医師会は「早急な感染対策を行わないのは政府の意図的な怠慢だ」と批判している。皆さんに伺う。「重症者や死者が抑えられていれば、制限をかけない」というジョンソン首相の考えについて、今後は日本でも同じ考えで臨むべきだという方は挙手をしてほしい。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
NHK党の立花氏だけが手を挙げた。自民党総裁の岸田氏に伺う。感染抑止との関係で考えると、行動制限はそう簡単に緩めるわけにはいかないということか。

岸田文雄氏(自民党総裁・首相):
はい。もうしばらく慎重でなければならない。まだ楽観できない。最悪の事態を想定して病床等も用意した上で、ワクチン等の予防、検査、治療薬の実用化、この流れを作るべく努力をして行く段階だ。

志位和夫氏(共産党委員長):
第6波の備えをしっかりやりながら段階的に経済活動を回していくべきだ。3つ必要だ。第1は誰でも何度でも無料でPCR検査を受けられる体制を今のうちにしっかり作っておく。第2は医療体制。政府は地域医療構想の名でこともあろうに消費税を財源にして20万の急性期のベッドを削っていくとして、始めたが、これは中止して拡充に切り替えるべきだ。3つ目は傷んだ暮らしと営業を立て直していくための支援だ。特に持続化給付金、家賃支援給付金の再給付。あるいは私たちは10万円のくらし支援給付金を提案しているが、この給付によって国民が安心して感染対策に協力できるような状況を作っていく。この3つが必要だ。

松山キャスター:
日本維新の会・松井代表もそう簡単には行動規制を緩めるべきではないという考えか。

松井一郎氏(日本維新の会代表):
イギリスと日本を比べると違うところがある。イギリスの場合は、医療機関は公的医療機関が担っている。日本の場合は民間病院が担っているから、ベッドをしっかり確保していくためには民間病院にどれだけの協力を求めるかが必要だ。イギリスは制限をフル解除した。ナイトクラブのようなところまでオープンさせている。日本の場合は、民間医療機関がコロナの対応の大部分を占めているという状況を考えれば、コロナ感染状況によって、やはりブレーキとアクセルを踏み分けていくということが必要だ。

松山キャスター:
公明党の山口代表にも伺う。重症者や死者が抑えられている状況でも、そう簡単には行動規制を完全に緩めるべきではないという考えか。

山口那津男氏(公明党代表):
はい。やはり第6波も指摘されているわけだから、感染防止策に万全を期するべきだ。3回目のワクチン接種を無料で接種できる体制を作っている。安心感を与えるためにぜひ必要だ。飲んで効く薬も年内に可能な限り承認をすべきだ。入院の体制を立て直すこと、検査数を増やし、早期に感染症を発見し治療に結びつける対応もしながら、この感染不安をなくしていくことを優先させるべきだ。

玉木雄一郎氏(国民民主党代表):
(経済再開と感染再拡大抑止の)両立のためのインフラ整備が必要だ。特にデジタル健康証明書が非常に重要だと去年からずっと指摘をしている。いつでもどこでも誰でも何度でも、15分の抗原検査で結果がわかるようにすべきだ。体温計で体温を測るように陽性かどうかわかるものをまずどこでもできるようにして、その結果をQRコードか何かで持ち歩けるようにして、それがあれば、飲食店、イベント、さまざまなところに行けるようにする。この社会実装をもっと早くやらなければいけないのに、できていないのが非常に残念だ。岸田総理には早く、特に国際基準を取るようなもの、国境措置でも使えるようなものを早く導入してもらいたい。

松山キャスター:
感染抑止か経済再開かという大きな議論があるが、視聴者に尋ねた質問の答えが出た。

梅津キャスター:
「『経済再開』と『感染再拡大抑止』、より重要視すべきは?」という問いに対し「経済再開」という人は43%、「感染再拡大の抑止」が57%で、感染再拡大抑止を求める人が多い結果になった。

松山キャスター:
ただ一人、「重症者や死者が抑えられていれば、制限はかけない」というイギリスのジョンソン首相に賛同する考えを示したのが、NHK党の立花氏だが、どういう考えか。

立花孝志氏(NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で 党首):
番組のアンケートについて言えば、日曜日の朝早い時間帯で(番組を)見ているのは、どうしても高齢者が多いと思う。イギリスと日本では死者数が圧倒的に違う。そもそもコロナで亡くなる人は1万7,000人くらい。日本は毎日3,000人ぐらいの人が亡くなっている。そういう意味でも、そこまで怖い病気ではない。むしろやはり経済をしっかりと回していって、目に見えないストレス、問題を早急に、可及的速やかに普段の生活に戻すべきだと考えている。

松山キャスター:
先週、この番組に出演した山際経済再生担当大臣がコロナ後の生活について、「早ければ、11月に入れば、何の制限もなくさまざまな生活ができる。今の状況、トレンドが続けば」と発言。岸田総裁に聞く。今は(感染者が)かなり減少傾向を続けている。11月のどこかの段階で今以上に経済再開にかじを切ることはあるのか。

岸田氏:
今の段階ではまだ楽観はできない。今の段階では、まず生活、事業を守るための経済対策を用意する。これが最優先だ。ワクチン接種証明と陰性証明を組み合わせたパッケージの実証実験を京都等で既に始めている。観光については、最大50%の県内割をすでにスタートをしている。これを隣接県に広げることができないかどうか検討が行われているなど、少しずつ準備は用意しなければならないと思っている。ただ、いずれにしても感染状況をしっかり確認した上で、こうした準備をどの段階でどれだけ広げるか、よく考えていかなければならないと思っている。

梅津キャスター:
では、ここでれいわ新選組の主張です。

山本太郎氏(れいわ新選組代表):
令和新選組。徹底したコロナ対策と両輪でやっていくこと。それは景気爆上げ大作戦だ。25年デフレから脱却できない、不況の中にいた日本。これを積極財政で吹き飛ばしていく。その中の1つとして消費税廃止だ。消費税ゼロにした5年後、28.9万円、1人あたり賃金が上がっていく。さまざまな経済政策があるが、まずは消費税廃止を。そして中小企業に元気を取り戻す。ここからスタートしていく。

松山キャスター:
選挙戦半ばに差し掛かった。経済対策や安全保障などさまざまな課題で論戦が行われているが、今、最も訴えたい事はどういうことか。

枝野幸男氏(立憲民主党代表):
コロナの中で支援もなく、医療も受けられず、放置されていると受け止めておられる皆さん、選択的夫婦別姓を求めながら、もう20年、30年と待っている皆さん、核禁条約がせっかく発効して期待をしているのに、日本が何もコミットしないのか、と悲観されてる人、こうした今、政治にとどいていない皆さんの声をしっかりと受け止めるためには、政治を変えようということを呼びかけていく。

山口氏:
感染を徹底して防止すること。そのうえで、日本再生のために経済対策をしっかりやること。そして、これからの経済成長の戦略をデジタル化とまた脱炭素化で進めていく、それを担う人をしっかり育てていく。特に未来を担う若い人、子どもたちをしっかり応援するべきだと考えている。これを強く訴えていく。

福島瑞穂氏(社民党党首):
このまま新自由主義を続けていくのか、それとも、社会民主主義的政策に転換するのか、それが問われると言っている。社民党はこの3年間、消費税ゼロ、484兆円の企業の内部留保に課税をする、非正規貧困社会からの脱却宣言をやる。雇用も大事だ。

志位氏:
きょうは議論されなかったが、気候危機を本気で打開する政治を訴えていきたい。政府のエネルギー基本計画を見て驚いた。石炭火力(の構成比率)は2030年19%、原発は20%から22%。石炭火力はいま撤退を求められているのに続けることは本当に間違っている。石炭火力も原発も直ちにゼロにする。そして再生可能エネルギー(の本格的大量導入)、省エネルギー(の徹底)。本当にこの危機を打開する、本気になって取り組む政治が必要だ。

(FNNプライムオンライン10月24日掲載。元記事はこちら

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