パンダが食べ残した竹で仕事場を建設 “廃棄物ゼロパーク”を目指すアドベンチャーワールドの挑戦

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環境問題を"自然に学べる"

食品ロスの削減は、パンダの食べ残しも例外ではなかった。

お昼寝するお母さんを起こしに行く赤ちゃんパンダ。
その横に置かれているのはパンダが食べ残した竹の枝や葉。
これまでは、動物園で廃棄されていたが・・・


アドベンチャーワールド・中尾建子副園長:
廃棄されるものがゼロになって常に有効活用することで、新たな循環ができればと思っています。


和歌山県のテーマパーク・アドベンチャーワールド。


ゼミの課外活動で大学生たちが行っていたのは、この夏に誕生したワーケーションスポットの補修工事。


園内の動物の姿に癒やされながら仕事ができるという新たなスポットは、 実は"もったいない竹"を有効活用して作られている。


中尾建子副園長:
パンダにあげる竹の3分の1くらいはパンダが食べてくれるが、残りの3分の2は食べずに廃棄されている状態です。


パンダの食べ残しや食べられない幹の部分など、7頭のジャイアントパンダを飼育する中で廃棄される竹は、年間およそ100トンに上るという。


そうした竹を活用することで、ゴミを減らすと共に「軽くて」「柔軟性の高い」竹の魅力や価値を伝える狙いもあるという。


また、エサには、里山に放置された竹林を使用。
放置された竹林は地滑りなどにつながるとされていて、こうした問題を知るきっかけにしてほしいとしている。


滋賀県立大学大学院1年 村橋碧空さん:
動物園は親子連れで結構訪れてくれるので、より多くの世代の方に竹の建築に触れてもらえることがメリットかなと思います。


滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科・陶器浩一教授:
大きな目標は竹の復権と竹と共に生きる新しい社会の構築という事ですが、新しい竹の価値というか魅力を作り出していく必要があると思っています。


廃棄物1300トン中、800トンを再利用

ほかにも、もったいない竹を再利用して、空けた穴から漏れる優しい光が来園者を魅了する「竹あかり」スポットの設置や、 職人が一つ一つ編んだリングを販売。


さらに、幹を粉砕して「チップ状」にしたものを園内に撒き、雑草防止効果の実験を進めている。


また、環境に配慮した取り組みも実施している。
草食動物の排泄物を堆肥にアップサイクルするなど、これまでに年間およそ1300トン出る廃棄物のうち800トンの再利用に成功した。
今後については。


中尾建子副園長:
私たちは廃棄物ゼロパークを目指しているので、パンダの食べ残し、パンダの排泄するフン、これを是非とも優良な堆肥、もしくは土壌改良剤として使って、パンダ米とかパンダ野菜を作りたいというのが目標です。

動物園に来て頂いたら自然にSDGsだけではないが、そういった環境的なこととか命を大切にするとか、私たちが教えるのではなく自ら自然に学んでいけるような、そういう動物園でありたいなと思っています。


(「Live News α」10月25日放送分)

(FNNプライムオンライン10月26日掲載。元記事はこちら

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