まるで“缶詰” なぜこんな形に?当時は最新鋭…思い出もよみがえる現存する北海道最古の「円形校舎」

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閉校となった北海道石狩市の「旧石狩小学校」。現存する円形校舎としては北海道内最古の校舎。その一般公開が行われている。

今なお地域住民に愛されるノスタルジックな建物の謎に迫る。


「缶詰校舎」と呼ばれた北海道最古の“円形校舎”

円柱形の2階建ての校舎。2020年3月に閉校となった旧石狩小学校だ。地元では愛情をこめて「缶詰校舎」と呼ばれてきた。

卒業生:
懐かしいね

中をのぞいてみると、普通の校舎とは違った特徴ある構造が。一体なぜこのような校舎が建設されたのだろうか?


「意外」「発見」が詰まった円形校舎

玄関を入ると2つのらせん階段が。向かって左側が上り専用、右側が下り専用である。


石狩市教育委員会 文化財課 工藤義衛 課長:
上り下りの階段が廊下につながるので、休み時間にいろいろな学年と触れ合えた


天井には外光を取り入れるための窓がある。


教室は扇形で、机は黒板に向かって「ハの字状」に配置されている。


この特徴ある校舎は1956年に建てられたもので、北海道内で現存する最古の円形校舎だ。
当時の石狩町としては初の鉄筋コンクリート造りで、最新鋭のものであった。

当初は「画期的」だったが…

石狩市教育委員会 文化財課 工藤義衛 課長:
当時家庭では井戸水を使っていた。この円形校舎は蛇口をひねれば水が出る。子どもたちに新しい生活環境で勉強させてあげたいという思いがあった


円形校舎は長方形の校舎に比べ、狭い面積で建設でき、費用も抑えられることから、1950年代から60年代にかけて広まったという。
しかし、児童・生徒が増えても増築が難しいことなどから、次第に廃れていった。


旧石狩小学校の閉校後、「缶詰校舎」の愛称で呼ばれたこの建物の保存を望む声が高まった。

近くに住む人:
北海道内で最初にできた円形校舎の一つ。きょうだいも孫たちも通っていたので、特に思い入れがある


石狩市教育委員会は活用策の一環として、2021年7月から一般公開したがコロナ禍で中断。緊急事態宣言が解除された10月から再開した。

思い出もよみがえる校舎

卒業生:
懐かしいね。週1回DDT(殺虫剤)散布の日があった。勉強よりも、そういうことを覚えている


札幌市から来た見学者:
普通の学校と形が違うので、ここで授業を受けたらどんな感じなのか。うらやましい


約60年間、親子3世代に渡り愛されてきた円形校舎。2021年の一般公開は10月いっぱいの予定だ。

(北海道文化放送)

(FNNプライムオンライン10月29日掲載。元記事はこちら

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