「軽EV」の量産 他社に先駆け成功…ガソリン車とEV両方作れる製造ライン整備【岡山発】

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岡山・倉敷市の三菱自動車水島製作所で生産され、6月に発売された軽自動車タイプの電気自動車「軽EV」。燃費偽装問題やコロナ禍による減産など、暗い話題が続いていた三菱自動車にとって、起死回生の一手にと期待が高まっている。
水島製作所のトップに新型軽EVにかける思いなどを聞いた。


「軽のEVは特別なものではない」

三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
みなさんが注目している車を作らせてもらっている喜びを感じながら、この波に乗っていかなければいけない

6月から販売が始まった、三菱と日産が共同開発した新しい軽自動車タイプの電気自動車「新型軽EV」すべて倉敷市の三菱自動車水島製作所で製造されている。


三菱自動車の「ekクロスEV」は、国の補助金を使えば100万円台で購入できる。ガソリン価格の高騰も追い風となって、受注台数は月間の販売目標の850台をはるかに上回る、5,000台以上と好調な滑り出しを見せている。


(Q.予想を上回る受注だが、新型軽EVの好調を予想していたか?)
三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:

CO2を排出しない、環境にやさしい車だから、そういったことが客に受け入れられた。価格面、走りの良さ、軽のEVという電気自動車が特別のものではないということが受け入れられた


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
ここまで受け入れられるというのは、ある意味ちょっと驚き。非常にうれしいとともに、私の中では予想外のうれしさ


笠岡市出身の浜崎所長は、1986年の入社以来、一貫して車づくりに携わってきた。

2016年の燃費偽装問題やコロナ禍で、2年続けて生産台数が30万台を割り込むなど、暗い話題が続いていた水島製作所だが、今回の新型軽EVの活況は久しぶりの明るい話題。


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
久々というか、水島(製作所)としてこれだけ注目された車はなかなかないから、社員も非常に活気づいている。若い人の士気も高まっているし、当然ベテランの人も共に車づくりをやっていくぞという形で、士気が高まっているということで、所長としても非常にうれしい


工場がある倉敷市をはじめ、総社市などには数多くの関連企業や協力企業があり、地元にも大きな経済効果をもたらしている。

三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
まずはこの町で愛される。倉敷で愛される。水島の人に愛される。これが企業として大切なことだと思う。この倉敷でみんなに愛され、それで全国のみなさんに車を提供させていただく。そして違う県でも愛される、そして日本のみなさんから愛される企業になればと思うが、まずはこの町で愛されなければいけない。そういった意味では、今回のこの新しい軽(EV)は、明るい話題をしっかり提供できたと思う


岡山から世界へ軽EVを発信

他社に先駆けて、軽EVの量産に成功した水島製作所。その要因の一つが、約80億円をかけて整備した製造ラインにある。同じラインで、ガソリン車とEVを作ることができるよう工夫されている。


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
エンジンの車が来た時には、エンジンを搭載する。電気自動車はエンジンがないからモーターを搭載する。これを60秒間でロスなく同じように平準化して、同じ作業者がやっていく。これは、なかなかノウハウがいる


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
いかに車種混流、違う車が来た時に、同じ作業者が同じ時間で平準して流す。そうすることによって、少ない人数でできるからコストが下げられる。そういった工夫を工場の中でやっている

半導体不足や円安によるコスト上昇など、自動車メーカーを取り巻く環境は厳しさを増しているが、岡山から世界へ軽EVを発信していこうと、浜崎所長は意欲を見せている。


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
軽のEVを岡山から発信させてもらう。首長さんたちも支援してくれているし、まさに岡山が電気自動車の発祥の地、岡山からカーボンニュートラルを発信していくんだと


三菱自動車 水島製作所・浜崎憲所長:
環境にやさしい工場作り・車作りを、岡山から発信していくんだと、そんな気持ちでこれからしっかりリードしていきたい

(岡山放送)

(FNNプライムオンライン8月8日掲載。元記事はこちら

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